ユニセフとは?活動の実態や日本の組織など5分でチェック

「ユニセフ募金」や「アフリカの子どもを助ける」などで有名なユニセフ。

名前はもちろん聞いたことがあるものの、「どこで?何の活動をしているのか?」「誰が設立した、どんな組織なのか?」などは、知らない方も少なくないのではないでしょうか?

ユニセフの活動に支援や参加を考えている方のために、「ユニセフとは?」をざっくりと押さえられるように、設立の経緯や活動・組織について、さらには募金の使い道や寄付の方法などポイントをまとめました。

正式名称は国連児童基金(UNICEF)、設立のきっかけは?

ユニセフ(United Nations International Children’s Emergency Fund)は第2次世界大戦直後に設立されました。
困難な状況下にある子どもたちを助けたいという気持ちがきっかけだったそう。

戦争で傷ついた子どもに食料などの支援を届けたのが始まり

第2次世界大戦後の1946年12月11日、第1回国連総会で「国際連合国際児童緊急基金」が創設されました。
これがユニセフの始まりです。

当時、第2次世界大戦が終わったばかりで、世界では多くの子どもたちが、親をなくしたり、住む家を焼かれてしまったり、食べるものがなかったり、とてもきびしいくらしをしていました。

ユニセフの歴史ー日本ユニセフ協会HP

最初の活動は、戦争で親や家を失くした子どもたちへの物資の支給が主でした。
1953年に、現在の名前「国際連合児童基金(United Nations Children’s Fund)」に改名されましたが、ユニセフという名前が既に浸透していたのでそのまま残したとのことです。

給食の「脱脂粉乳」など、日本も支援の対象だった

日本も戦後は支援を受ける側の国でした。
着るものも食べるものもなく、子どもたちは皆痩せ細っていました。

そこで、ユニセフは1949年から1964年までの15年間にわたり、日本の子どもたちを支援したのです。
給食用の粉ミルク(脱脂粉乳)や、くすり、服の原料(原綿)など、ユニセフから日本への支援の総額は当時のお金で65億円にもなりました。

日本が受けたユニセフ支援ー日本ユニセフ協会HP

時代は移り変わって2011年、東日本大震災の発生時は、半世紀ぶりに日本への救援活動が実施されました。
支援する側も、時に支援されたり、という助け合いの関係であることが伺えます。

では現在のユニセフは、世界の子どもたちにどのような支援を届けているのでしょうか?

どんな活動をしてる?子ども支援の6テーマをざっと押さえる

世界の子どもたちの安全を脅かす課題は山積みです。
それぞれテーマ別に解説していきます。

保健:予防可能な病気で、命を落とす子どもを救う

5歳の誕生日を迎えられずに、短い生涯を終える子どもは、世界に年間540万人もいると言われています。
ユニセフは予防接種などの推進から、子どもたちが安全に成長できるよう支援しています。

ユニセフは世界最大のワクチン供給者です。
ワクチンの適正価格が維持されるようアライアンスのパートナーと共に取り組んでいます。
ユニセフが供給するワクチンは世界の子どもたちの45%に届けられています。

すべての子どもに予防接種をー日本ユニセフ協会

2017年はアフリカの1億4,100万人の子どもたちに、ポリオワクチンを届けた結果、野生株ポリオウイルスによる症例ゼロを達成したそうです。
(出典:ユニセフ年次報告2017)

ユニセフのワクチン、役立ってるの?予防接種や緊急医療など「保健」の活動を調べました

教育:学校に通えない6,300万人の子どもの権利を守る

2016年の時点で、6〜11歳の子どものうち、約6,300万人が小学校に通えていません。
特に状況が良くない、サハラ以南のアフリカ地域では、約3,400万人もの子どもたちが学校に通えていません。

小学校学齢期の子ども約2億5,000万人が基礎的な読み書き・計算能力を習得していません。
(中略)低所得国では、今後新たに労働人口に加わる者のうち、グローバルに活躍できる能力を持つ者は10人に1人に限られる可能性が高いのです。

ユニセフ年次報告2017

適切な教育を受けられるか否かで、子どもの将来は大きく左右されてしまいます。
ユニセフは2017年の支援実績として、1,250万人以上の子どもに教材を提供し、約25万の教室に教育設備を配置したとのことです。

ユニセフの教育支援活動を調べました。世界の子どもの「教育を受ける権利」は守れる?

水と衛生:水汲みに追われる330万人の子どもに綺麗な水を

2015年時点で21億人の人々が安全な飲み水を使用できず、45億人もの人々が安全な衛生施設(トイレ)を使用できていません。
どんなに汚くても飲むしかないので、感染症を患い、命を落とす子どもたちが沢山います。

ユニセフは、清潔な水を届けられるよう井戸などの給水設備を作ったり、衛生的な生活が送れるようトイレを設置したり、学校教育や保健所を通じて、石けんを使った正しい手洗いなどの衛生習慣を広めるといった活動をすすめています。

日本ユニセフ協会HP

私たち日本人からすれば当然のように使えるトイレは、世界では当たり前ではありません。
ユニセフはこうした地域で暮らす2,200万人に改善された衛生施設(トイレ)を提供し、5万ヶ所のコミュニティにおいて、屋外排泄ゼロの達成を支援したそうです。
(出典:ユニセフ年次報告2017)

ユニセフ「どんなに汚くてもこの水を飲むしかない」は本当?“水と衛生”の取り組みを調べました

栄養:急性栄養不良にある5,200万人の子どもに栄養治療食を

急性栄養不良とは、満足な食事を摂取することができない状態が続いた結果、今すぐに手を差し伸べなければ命の灯が消えてしまうような状態のことです。
急激に体重が減り、ガリガリに痩せ細って亡くなるのは想像するだけでも辛いですね。

例えば、ミャンマー北部からバングラデシュへロヒンギャ難民が流出した際、ユニセフとバングラデシュ政府は、16万4,000人以上の子どもの急性栄養不良検査を実施しました。
1週間にわたるキャンペーン期間中、4,000人の子どもが重度の急性栄養不良と診断され、そのうち95%が救命治療のために病院に運ばれました。

ユニセフ年次報告2017

他にも、重点58カ国の子どもたちに5億5,300万個のビタミンA補給剤を届けたり、自分たちで自立して必要な栄養を摂取できるように指導したり、といった支援を行なっています。

ユニセフの「栄養治療食」って?飢餓や栄養不良の子どもは救えるの?

子どもの保護:約3億人の子どもたちを暴力や搾取から守る

ユニセフは暴力や搾取、女性器切除や早期結婚といった有害な慣習から子どもを守るために、さまざまな活動を行なっています。
この分野でユニセフが最も予算を投入した優先課題が、人道危機下の子どもの保護です。

2017年、ユニセフは16ヶ国で約1万2,000人の子どもを武装勢力から解放し、家庭に戻す支援を行いました。

ユニセフ年次報告2017

さらに40ヶ国で家族と離れ離れになった子ども14万1,000人の特定と出生登録を支援し、子どもと家族や保護者の再会を支援したそうです。

HIV/エイズ:治療ケアや感染予防で「エイズのない世代」を

エイズは子どもや若者の主な死亡原因で、アフリカで第1位、世界で第2位となっています。
ユニセフは”一日一錠”で子どもをHIVから守ることのできる、抗レトロウィルス薬治療の普及に力を注いでいます。

HIVとともに生きる0歳から14歳の子どもの数は210万人と推定されていますが、抗レトロウィルス薬治療を受けている割合はわずか43%で、母親よりも大幅に低くなっています。

ユニセフ年次報告2017

この課題に対して、ユニセフは4万人以上の子どもと、4万6,000人以上の妊産婦の抗レトロウィルス薬治療の継続を支援したとのことです。

日本の実態は?公式機関「日本ユニセフ協会」って?

前章であげたような支援をできるのも、必要な資金が集まっているからです。
日本から世界の子どもたちのために活動するのが、ユニセフの日本窓口、日本ユニセフ協会です。

34の国と地域に設置されている「国内委員会」の一つ

ユニセフの活動は、民間の寄付と各国政府による任意の拠出金によって賄われています。
こうした寄付を促進するために、先進国を中心に34の国と地域に設置されているのがユニセフ協会(国内委員会)で、日本ユニセフ協会はその一つです。

ユニセフとユニセフ協会/日本ユニセフ協会HPより引用

募金活動・アドボカシー活動・広報活動の3本柱

世界の子どもたちが直面している問題を伝えたり、子どもの権利を守るための政策提言をしたりするのが、ユニセフ協会の仕事です。

日本ユニセフ協会・2018年度の主な実績

  • 募金活動:2018年度募金総額192億435万4,529円
  • アドボカシー活動:学校等への講師派遣457件(受講者41,624名)
  • 広報活動:報道機関向け情報発信(プレスリリース)191本

(出典:日本ユニセフ協会年次報告2018)

年間約192億円も集まっているユニセフ募金。
果たして、内訳はどうなっているのでしょうか?

集まった募金の額と、使い道をチェック

ユニセフ募金の全容と、それによってどんな支援が実現されるのかを解説します。

2018年度ユニセフ募金は約192億円

集められたユニセフ募金192億435万4,529円のうち、個人による寄付が88%、企業・団体・学校からの寄付が12%となっています。
民間から広く寄付を集められていると言って差し支えないのではないでしょうか。

収支報告概要/日本ユニセフ協会HPより引用

使い道は、約80%が本部を通じて世界の子どもたちへ

ユニセフ募金のうち、81.6%(156億8,000万円)がユニセフ本部に拠出されています。
その後、どの地域にどれくらいの予算が必要か検討され、実際の支援となって子どもたちの元へ届きます。

収支報告概要/日本ユニセフ協会HPより引用

残ったお金は、日本国内における募金活動・広報活動・アドボカシー活動の費用として使われています。
私たち支援者が寄付後に受け取る領収書の印刷・発送費なども、こちらに該当します。

寄付で実現できること

先述した6つのテーマのそれぞれで、どんな支援を届けられるのか、一例をご紹介します。

  • 保健:150円で、経口ポリオワクチン10回分
  • 教育:1,357円で、クレヨン(8色入り)10ボックスとスケッチブック10冊
  • 水と衛生:400円で、1錠で4〜5リットルの水を浄化できる浄水剤1,000錠
  • 栄養:1,665円で、重度の栄養不良からの回復に役立つ栄養治療食50包
  • 子どもの保護:539円で、子どもを寒さから守る、大きめの毛布1枚
  • HIV/エイズ:1,110円で、HIV/エイズ簡易診断キット10回分

(出典:みなさまの募金・寄付でできることー日本ユニセフ協会HP)

私たちが出すお金がどのように使われるのかが分かると、安心ですよね。
ユニセフ募金の詳細については、こちらの記事もご参考にしてください。

ユニセフ募金とは?寄付金の使い道と支援方法を、4分でチェック

寄付するなら?さまざまな支援メニューを大別すると・・

ユニセフへの寄付は、単発の寄付と、毎月の継続的な寄付の2つに大別されます。

方法1:単発の寄付

今回限りの支援は、好きな時に寄付できるのが、その魅力です。

  • 今回募金
  • 緊急・復興募金
  • 分野・地域指定募金
  • ユニセフ支援ギフト など

上記でご紹介させていただいた支援方法であれば、領収書の発行も可能です。

方法2:継続的な寄付

毎月自動引き落としで寄付する「ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム」もおすすめです。

任意の金額をクレジットカード、もしくは口座振替で寄付できるので、寄付のし忘れがありません。
また、少額から無理なく始められるので、ユニセフを長い目で見守ることができます。

実際に「ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム」で寄付した体験記もありますので、検討されている方は併せてご覧になってください。

ユニセフ募金の使われ方が気になっていた私が、マンスリーサポートに入会した3つの理由

ここまで、ユニセフの団体概要と活動内容、寄付の使い道と方法について、解説させて頂きました。

「ユニセフだから、信頼して寄付できる」
「大きな団体だからこそ、できる支援がある」

こんな風にお考えの方は、ぜひ寄付を検討されてみてはいかがでしょうか。

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