途上国の子どもを、毎月の寄付で支援する「スポンサーシップ制度」。
支援先の子どもと手紙やプレゼントなどで交流するのが人気ですが、どのプログラムを選べば良いのか迷ってしまうことも。
そこで、いくつかNGO・NPOが運営している支援プログラムのうち、特に有名な4つをご紹介。
それぞれ異なる点を比較して、ご自身が最も深く賛同できる取り組みを見つけてください。
目次
「チャイルド・スポンサーシップ」は、手紙のやりとりなど1対1の支援(ワールド・ビジョン)
アジアやアフリカなど発展途上国の一部では、厳しい環境で育つ子どもたちが今も少なくありません。
- 児童労働を強いられている子ども:1億5100万人
- 紛争や武力衝突に巻き込まれている子ども:2億5000万人
- 教育を受けられない子ども:6100万人
そんな子どもたちを支援するのが、チャイルド・スポンサーシップ制度。
国際NGO「ワールド・ビジョン」が提供しています。

ワールドビジョンは、1950年に設立。
現在は約100カ国で、主に「開発援助活動」と「緊急人道支援活動」、さらに政府・国際機関と市民社会の両方に働きかける「アドボカシー活動」の3つを活動しています。

チャイルドスポンサーシップの支援対象となる、開発援助活動では・・、
子どもの住む地域全体の教育、保健衛生、資源開発、経済開発、農業など継続的な支援活動を約15年にかけて実施し、地域の過酷な貧困の悪循環を断地、子どもの人生を変えていきます。
毎月4,500円の支援金は、チャイルド個人に向けた支援(教育支援・予防接種・病気の治療)のほか、チャイルドの身の回りの環境改善(職業訓練・識字教育・学校建設等)など地域の社会基盤を充実させるための活動に用いられるそう。
寄付金がすべて、チャイルドに届く訳ではない事には、注意しましょう。



活動内容 | 子どもの教育支援・貧困支援など |
活動地域 | インド・インドネシア・カンボジア・スリランカ・タイなど約100カ国 |
支援対象 | 貧困、紛争、災害で苦しむ子どもたち |
寄付の使途 | 子どもたちの支援活動全般 |
運営団体 | 認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン(日本窓口)![]() ![]() |
チャイルド・スポンサーシップでは、子ども1人1人の成長を見守る支援の形が取られています。
毎月4,500円の寄付で支援するスポンサーは、支援地域に住むチャイルド(子ども)の成長を支援します。
- 年に1度の写真付き成長報告
- チャイルドとの手紙のやりとり
- 支援地を訪問してチャイルドに会うことも可能
といったように、「心のつながり」を持って支援の成果を実感しやすいのが特長です。
支援者専用サイト「マイワールド・ビジョン」で、支援の最新状況が確認できるのも便利に感じました。



「チャイルド・スポンサーシップ」に寄付を検討される方は、こちらが申し込み窓口のようです。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
1,000円/月から成長を見守る「子どもスポンサー」(グッドネーバーズ・ジャパン)
学校に通えずに、厳しい環境で働かされている子どもたちがいる。
先進国で暮らす私たちには想像しにくい現実があることを、ご存知ですか?
サミアちゃんの仕事場は、ゴミ捨て場でした。
グッドネーバーズ・ジャパンHP
1年生のときに学校に通うことをあきらめた彼女は、たった10歳なのに、もう5年以上この仕事を続けていました。
ゴミ捨て場、タバコ工場、採石場・・・。
学校で勉強しているはずの時間に、多くの子どもたちが危険な労働をさせられています。
子どもたちの未来を変えるために大事なのが、「こころと体の成長を支え、見守ること」。
その信念のもと、アジア・アフリカなど世界各国で活動するのが、国際NGO「グッドネーバーズ・インターナショナル」です。


- 身体の支援:きれいな水や衛生的なトイレといった環境の整備、栄養のある食事、健康診断やワクチン摂取などにより、健やかな身体の成長を促すこと
- こころのサポート:子どもが学校に通えるように、授業についていけるための支援。強制的な結婚や労働を拒否する意思表示のサポートなど
グッドネーバーズ・ジャパンの「子どもスポンサーシップ」の特徴は、2つのコースから選択できること。
「みんなの成長を見守るコース」
月々1,000円(1日33円)の寄付から始められ、6カ国に居住する子どもたちみんなの成長を一度に見守ることが可能。
毎月1人の子どもから手紙と写真付きの成長報告がEメールで届き、スポンサーが多くの子どもたちの成長を実感できる仕組みです。
その他ニュースレターTONARI(年4回)・年次報告書(年1回)もEメールで送付も。
「ひとりの成長を見守るコース」
寄付月額4,000円で1人の子どもの成長を見守り、手紙のやり取りや現地への訪問などで1対1の交流をはかることが可能。
上述のコースの特典もl祝えて、年に1度、子どもからの手紙と写真付きの成長報告がスポンサーの元へ郵送で届きます。
活動内容 | 子どもたちと居住地域の貧困状況の改善サポート |
活動地域 | インド・カンボジア・ネパール・バングラデシュ・エチオピア・チャド・モザンビーク |
支援対象 | 家庭の経済状況や家族構成などを考慮して、活動国で最もサポートを必要としている子ども |
寄付の使途 | 文具提供・健康推進活動費・浄水器の設置など |
運営団体 | 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン![]() ![]() |
子どもスポンサーとしての寄付金は、支援する子どもの居住地域・コミュニティの環境改善に向けて「きれいな水や衛生的なトイレの整備」「栄養のある食事や、健康診断・ワクチン接種による健康推進」「学校に通えるようにするための支援活動」などに活用されます。



現在、支援国のうち6カ国(インドネシア・カンボジア・ネパール・バングラデシュ・エチオピア・チャド)の子どもたちが支援を待っているようです。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
子どもの教育を支援する「スポンサーシップ」(チャイルド・ファンド・ジャパン)
認定NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパンは、1975年から活動を続ける、日本のNGOの草分け的存在です。
現在はフィリピンやネパールなど、アジアの子どもたちを中心に支援を行っています。
チャイルド・ファンド・ジャパンは、「すべての子どもに開かれた未来を約束する国際社会の形成」をビジョンに掲げて活動しています。
私たち日本人にも、第二次世界大戦後、海外からの支援を通して日本の戦災孤児の支援が行われたことから始まり、支援の受け手から担い手へ変わった今も、「一人ひとりの子どもが希望を持って生きることのできる社会を目指す」という姿勢は変わりません。
そのビジョンに基づいた、ネパールでの活動を紹介します。
シンドゥパルチョーク郡は、首都カトマンズの東約60kmに位置し、海抜850~7,080m(北には同郡の雪をかぶったヒマラヤを臨みます)、面積は約2,500平方キロメートル(ほぼ神奈川県と同じ)、人口は約29万人です。
成人の識字率は約6割(男性7割、女性5割)で、ネパール全国平均より低いです。
(中略)学費と教科書は前期中学校まで無償ですが、文房具や制服などは自己負担で、これらが買えないため学校に通わなくなる子どもたちもいます。
また、文化・社会的な差別や根強い女性軽視など、弱い立場に置かれた子どもたちは教育の機会を奪われています。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP


そんな同地区で、チャイルド・ファンド・ジャパンは、下記のような活動を行っています。
- 文房具や副教材、制服、補習授業費などの支給
- 教材支援
- 図書室への書籍の支給
- 子どもクラブの設立
- 教員へのトレーニング
- 学校運営委員会やPTA の役割に関するトレーニング
- チャイルドの病気や事故などの緊急時の医療支援
支援している子どもたち(チャイルド)が安心して学校に通い、学力の向上につながるよう、包括的な支援を行っています。
活動内容 | 教育、保健・栄養、自己啓発、組織づくり、生活改善、子どもの保護 |
活動地域 | フィリピン・ネパール・スリランカ |
支援対象 | 貧困の中で暮らすアジアの子どもたち |
寄付の使途 | 学用品の配布・職業訓練・健康診断など |
運営団体 | 認定NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパン![]() ![]() |
発展途上国では、経済的理由によって小学校を卒業できない子どもも少なくありません。「メイには勉強を続けて欲しい」という両親の強い希望により、メイは9歳の時にスポンサーシップ・プログラムの支援を受けることになりました。
(中略)幼いころから病弱だったメイは10歳の時に、腹部の重い病気にかかってしまいます。
両親には費用が高額な手術を受けさせるような余裕はありませんでしたが、支援によって、手術を受けることができました。
無事に学校に戻ったメイは補食プログラムなどの支援を受け、体力を回復させ、勉強を続けることができました。
健康を維持して小学校を卒業し、ハイスクールにも進学して優秀な成績で卒業することができました。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
チャイルドからは、クリスマスや新年などに、シーズンズ・グリーティングス(季節の挨拶)が届きます。
交流を続けていくと、最初は字が上手に書けない子も、少しずつ字が上手になっていく様子がわかるなど、成長を実感することができますよ。
実際にチャイルド・ファンド・ジャパンのスポンサーとして支援を始めた体験記も、よかったらご参考になさってください。



現地の子どもたちの夢や望みを叶えてあげたい!と思う方は、ぜひ寄付を検討してみてください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
“女の子”に焦点を当てた「プラン・スポンサーシップ」(プラン・インターナショナル)
「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。」という言葉を、ポスターや広告をご覧になった方も、いらっしゃるかもしれません。


南アジアなど途上国では、女の子や女性たちは貧しさの中にありながら「女の子だから」という理由で社会の底辺に置かれることが少なくないそう。
学校へ行くことがより難しかったり、医療を受けられなかったり、十分な食事を与えられなかったり普通の生活を送ることすら困難な状況にいます。
様々な機会を制限されながら、さらに暴力や性的嫌がらせを受けやすく、早すぎる結婚や家事労働を強いられます。
(プラン・インターナショナル・ジャパンWEBサイトより)
途上国の女の子に代表されるように、「声を上げる手段も情報も持たない人々が、以前にも増して『見落とされ、疎外され、取り残される存在』へ追いやられる現実」を変える。
そのために、1937年以降世界70カ国以上で活動を展開してきたのが、国際NGO「プラン・インターナショナル」です。
「プラン・スポンサーシップ」の特長は、子どもたち、とりわけ女の子たちがもつ可能性を、十分に発揮できる村づくりを支援すること。
支援対象の村では、住民たち同士の話し合いを重視したり、プロジェクトにジェンダー平等の視点が盛り込まれるよう配慮したりなどによって、
- 就学前教育を受ける子どもの数が87倍(インドネシア)
- 低体重児の割合が18%減少(ベトナム)
- 女の子の早すぎる結婚を200件阻止(バングラディッシュ)
といった成果が生まれてきたそうです。
活動内容 | 支援地の社会基盤を構築するための「開発支援プロジェクト」 |
活動地域 | スリランカ・中国・エジプト・ルワンダ・ハイチなど |
支援対象 | 活動地域に住む0〜12歳(登録時)までの子ども |
寄付金額 | 3,000円・4,000円・5,000円/月から選択 |
運営団体 | 公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン (日本窓口) ![]() ![]() |
支援者は、毎月3,000円・4,000円・5,000円から寄付金額を選択。
スポンサーシップを開始すると、手紙のやり取りなどを通じてチャイルドと交流できます。
(※活動自体は女の子にフォーカスしていますが、男の子のチャイルドを指定することも可能とのこと)。
- 年に1度年次報告書(活動報告・決算報告)
- 年に3回の機関誌
- 1年の歩みとして、チャイルドの成長と地域の活動状況が分かるレポート
これらによって、チャイルドの住む地域における「開発支援プロジェクト」の成果を確認できます。



チャイルドは「プラン・インターナショナルの活動に主体的に関わる各地域の代表」という立場だそう。
スポンサーシップを介して彼女たちの人生を応援しつつ、その地域社会全体の支援にも関われるという考え方が、素敵に感じました。
まとめ:無理をせず、自分のできる範囲から支援をはじめよう
チャイルド・スポンサーになることを考えている方のために、4つの異なる団体が提供するスポンサーシップ制度をご紹介してきました。
寄付金額の違いやフォーカスを当てている対象など、細かい点はそれぞれ異なりますが、4つとも「支援国の子どもが住む地域の生活環境の改善・社会基盤の充実化」という目標は一貫しています。
チャイルド・スポンサーとして子どもとその居住地域の力となるには、「支援を継続して行うこと」が大きなカギとなります。
したがって、スポンサー自身にとって負担にならず、長期にわたって継続できる形の制度を選ぶことが何よりも大切です。
今の自分ができる範囲から、子どもたちの未来が輝く支援を始めてみませんか。