ワールド・ビジョンとは?寄付を始める前、団体の正体と活動内容を5分でチェック

(出典:ワールド・ビジョン 募金/寄付・協力する

テレビCMやネット広告で時々見かける国際NGO、ワールド・ビジョン。それを見て「寄付をしたい」と思った方もいらっしゃるかと思います。

ワールド・ビジョンという団体の正体や実態は?
支援をする前に、知っておくべき歴史と概要、活動内容と支援の仕組み、寄付金の使い道について解説します。

ワールド・ビジョンとは?子どもを主に支援する、大規模な国際NGO

ワールド・ビジョンの正体を知るために、歴史、世界での展開、日本での組織について、調べてみました。

第二次世界大戦後、米国人のキリスト教宣教師が創設

ワールド・ビジョンは、米国人のキリスト教宣教師ボブ・ピアス氏が始めた、70年以上活動を続ける国際NGOです。

1948年、第2次世界大戦後の混乱する中国に派遣されたピアス氏は、一人の少女の学費と生活費の支援を開始。

すべての人々に何もかもはできなくとも、誰かに何かはできる
(出典:よくある質問

と、考えるようになったのが、後にワールド・ビジョンの主要な活動となる「チャイルド・スポンサーシップ」を始めるきっかけだったそうです。

その後、ピアス氏は、より多くの支援を届けたいと思い、1950年にワールド・ビジョンを米国で創設。
朝鮮戦争の遺児や未亡人、ハンセン病や結核患者を救う活動をしたのがはじまりです。

現在はアフリカやアジアを中心に、約100カ国に活動が広がり、大規模な国際NGOに成長しているようです。

日本でも29カ国で活動し、6万人の支援者が寄付

ワールド・ビジョンは、日本でも1987年に団体を設立して、活動をしています。

特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンは、2002年5月1日、国税庁により「認定NPO法人」として認定され、その後のNPO法の改正を受け、2014年8月1日に東京都により改めて認定されています。

(出典:寄付金控除等/領収証

認定NPO法人のワールド・ビジョンに寄付をすると、税金が控除されます。

通常のNPO法人や一般財団/社団法人よりも、寄付金控除が認められている認定NPO法人や公益法人の方が、より適切に寄付金を管理をしている可能性が高いです。
法人格の種類や違いについては、以下の記事内で説明していますので、是非ご一読ください。

その寄付先は信用できる?怪しい?「寄付してはいけない」団体と、信頼できるNPOを見分ける5つのポイント

内部監査と外部監査を実施

ワールド・ビジョン・ジャパンでは、会計および業務全体に関して2名の監事による内部監査とともに、外部の独立した公認会計士に依頼して会計監査を受けています。
(中略)所轄する東京都と、認定NPO法人を認定する国税庁および東京都へ、事業報告書等を提出し情報公開を行っています。

(出典:情報公開 監査と報告

その他、ワールド・ビジョン全体の内部監査機関が実施する監査を、3~5年に一度は受けているとのこと。
全事務所に業務監査と会計監査が入り、問題があれば対処するようです。

チャイルドスポンサーはじめ、個人の支援者は6万人

年次報告書」(2019年度)4ページによると、2019年度の支援者数は以下の通りです。

  • チャイルド・スポンサー数 48,426人
  • チャイルド・スポンサー以外の募金者数 15,685人
  • 補助金等による支援 8団体76件
  • 連携企業・団体数 2,901社・団体

チャイルド・スポンサーシップへの寄付は、こちらが申し込み窓口のようです。

> 寄付する

アジアやアフリカなどで、子どもたちの支援活動を展開

日本のワールド・ビジョンでは、2019年度に世界32カ国、159の事業を支援したようです。

ワールド・ビジョンの活動の柱は、「開発援助」「緊急人道支援」「アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)」の3つ。
それぞれ、具体的にどのような活動をしているのか、ワールド・ビジョン・ジャパン2019年の事例を「年次報告書」からピックアップしてみました。

活動1:開発援助

開発援助活動の中心は、「チャイルド・スポンサーシップ」。
最終的に子どもたちが自立できるように、15年かけて子どもが住む地域やとりまく環境を大改善するプログラム。

  • 身近にある食材で栄養価の高い食事を作る研修を実施(ベトナム)
  • 教育施設・備品の整備や、教師へのトレーニング(マラウイ
  • 井戸や貯水タンクの設置、トイレの整備(カンボジア)、他

活動2:緊急人道支援

紛争や災害で被害を受けた子どもたちを、支援する活動。

  • 南スーダン難民やウガンダ人の子どもたちに就学前教育や短期集中教育プログラムを提供(ウガンダ)
  • 学習に困難を抱えるシリア難民の子どもたちに補習授業を実施(ヨルダン)
  • 西日本豪雨で被災した保育所・幼稚園・学校への備品の再購入支援(広島県)、他

活動3:アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)

子どもたちを取り巻く問題を解決するために、政府、関係者、関連団体などに働きかける活動。

2018年度から、紛争・貧困で移動を強いられる子どもへの暴力撤廃を教育の力で解決しようという試み、「Take Back Future」キャンペーンを始めたとのことです。
「アフリカ最大の難民居住地の現状とその未来」について難民の男性と日本の高校生、その他大学教授などを交えてディスカッションする、難民ユースシンポジウム2019を開催したそうです。

チャイルド・スポンサーシップの支援は?

ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップ活動への支援は、単にお金を寄付して終わりの一般的なプログラムとは異なります。

入会キットなど届いた郵送物
チャイルド・スポンサーシップでの寄付、申し込む前に調べた3つの疑問

その支援の仕組み、寄付金の使い道を解説するとともに、世間での評判をピックアップしてみました。

支援の仕組み

ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップに申し込むと、次のような流れで支援が進みます。

  1. ウェブサイトなどから、支援を申し込む
  2. 支援したいチャイルドを自分で選ぶか、事務局に選んでもらう
  3. 直後、そのチャイルドの写真付き「紹介カード」や、今後の説明書類などが自宅に郵送で届く
  4. 月4,500円(チャイルド1人につき)の寄付が始まる
  5. 寄付金が現地で使われ始め、そのチャイルドの住む地域全体を15年かけて大改善するとのこと
    (チャイルド個人へのお金の送金、本人のみへの学費や食費に使われる訳ではないので注意)
  6. 時折、チャイルドからお礼の手紙が届くようになる(邦訳済み)
  7. 定期的に、寄付をしている地域の活動報告やイベント案内が届く
  8. 毎年、チャイルドの写真付き成長報告書が届く

寄付者として可能な任意の活動は、以下の通りです。

  • もらった手紙への返事を書いて、チャイルドを励ます心の交流を始めてみる(翻訳はワールド・ビジョンの事務局が担当)
  • たまに、チャイルドにプレゼントを贈ってみる
  • 現地へ行って、チャイルドに会い、支援状況を確認してみる(年数回ツアーあり)
  • 自分専用ページ「マイ ワールド・ビジョン」で、寄付をしている地域の支援活動の最新情報を確認してみる
チャイルド・スポンサーシップの実態は?支援者なら気になる疑問と寄付金の使い道を、5分でチェック

寄付金の使い道

寄付金は具体的に、どのように使われているのでしょうか?

チャイルド・スポンサー」ページに、エクアドルのプンガラ地域に住む、とある男の子のスポンサーになって寄付した場合の使い道が、次のように説明されていました。
寄付金はその男の子の住む地域全体に、還元されます。
(ウェブサイト上の事例は常時自動的に変わる)

プンガラ地域の状況

  • 電気、上下水道、教育・医療施設などの必須インフラがあまり整備されていない山岳地帯
  • 住民はほぼ貧しい小農家で、農業以外の仕事はあまりなし
  • 都会や海外へ若者が流出し、過疎化

寄付金が使われる支援活動の内容

  • 【学ぶ環境を整える】就学推進、教育施設・備品の整備や教師育成
  • 【発育を支える】子どもたちの栄養状態の把握と改善
  • 【家族の収入を増やす】畜産・農業支援、職業訓練、貯蓄・生産グループ活動支援、など

支援者や評判

ワールド・ビジョンの「チャイルド・スポンサーシップ」についての口コミをネットで調べて見ると、賛否両論が見つかりました。

喜んで寄付をしている支援者は、チャイルドとの手紙のやりとりで、交流を快く思っている方が多かったです。

チャイルド・スポンサーから、手紙が子供に届くまでの流れは?プレゼントや翻訳など、よくある質問も

逆に、活動をよく思わない方、毎月の寄付を解約した方もいて、以下のような口コミがみられました。

  • 大規模な組織に集まる巨額の支援金のありかたに危惧
  • 華美な説明資料、広告、建物にお金かけ過ぎ
  • 誤解を招きやすいしくみ
ワールド・ビジョン「チャイルド・スポンサーシップ」の評判や口コミは?寄付先として、信頼できるかをチェック

以上、ワールド・ビジョンの、歴史と概要、活動内容と支援の仕組み、寄付金の使い道についての紹介でした。
ワールド・ビジョンの「チャイルド・スポンサーシップ」に寄付を検討される方は、こちらが申し込み窓口のようです。

> 寄付する

P.S.

この記事で主に紹介したチャイルド・スポンサーシップ以外にも、月1,000円から寄付できる「難民子ども支援」のプログラムがあるそうです。
「紛争で難民となった子どもたちを、日本から支援したい」「チャイルドとの交流はなくてよいけど、子どもの力になりたい」は、こちらもご覧になるとよいかもしれません。

> 詳しくみる

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