(出典:ワールド・ビジョン 「チャイルド・スポンサーシップ」)
「チャイルド・スポンサーシップ」と呼ばれる子ども支援プログラムを、テレビやネット広告などで目にした方も多くいらっしゃるかもしれません。
「チャイルド・スポンサーシップ」の評判から、運営する国際NGO「ワールド・ビジョン」の団体概要、寄付の使い道や支援の方法などについて解説します。
目次
偽善?怪しい?支援者なら気になる疑問
チャイルド・スポンサーとして支援されている方の評判・口コミを調べてみました。
支援者などによる評判や口コミを見てみると?
ワールド・ビジョンという団体の評判、チャイルド・スポンサーシップについての口コミを調べてみると、賛否両論が見つかりました。
喜んで寄付をしている支援者は、現地の子どもとの手紙のやりとりを楽しみにしている方が多かったです。
13年目になるチャイルドスポンサー😊担当のケニアの子供から手紙📨
定期的に届くのだけど、色んな子がいて楽しい☘これはしっかり手紙書ける年齢の子だし、まだ絵しか書けない子は絵で表現してくれる😊
そして生活が安定すると卒業して次の子へ⭐️
支援しているようでこっちが力をもらう有難い存在😊 pic.twitter.com/LNhVr1qKER— ちゃっち (@chacchi0013) November 7, 2019
(出典:チャイルドと手紙をやり取りする方-Twitter)
逆に、運営をよく思わない方、毎月の寄付を解約した方もいて、以下のような口コミがありました。
- 巨大化した組織に集まる膨大な寄付金のありかたに危惧
- 豪華なパンフレット、宣伝、建物にお金かけ過ぎ
- 誤解を産むようなしくみ
ワールドビジョンから震災支援募金の振込み用紙が送られて来た。
被災地と支援スタッフの顔写真入りカラー資料付き。これら印刷して郵送するお金あったら、募金すればいいのにと思うんだけど~。
一気に怪しい団体に見えてきた。 http://twitpic.com/4de2sf— AKI (@akioka27) March 26, 2011
(出典:団体が怪しいと感じる方-Twitter)
詳しくは、口コミをまとめた、こちらの記事をご覧ください。

芸能人は誰が参加してるの?
歌手のジュデイ・オングさんや、女優の酒井美紀さん、株式会社スタートトゥデイの前澤友作社長など、多数の芸能人・著名人が、チャイルド・スポンサーになっています。
私が、ワールド・ビジョン・ジャパンの親善大使となってから25年が経ちました。
私も、現在3人の子ども達のチャイルド・スポンサーをしています。これまで、何人もの子ども達が卒業して行きましたが、子ども達からの手紙や、報告書で彼等の成長を知ることができます。
(出典:ジュディ・オングさん)
「誰かのために、自分にできることはないか」と考えていたときに、WVJの方の熱意や想いに共感して支援を始めて、早10年が経ちました。
(中略)何でもいいから誰かのためになることをしてみる。自分の時間、経験、お金を自分以外の人のために注ぎ、その対価として「ありがとう」の想いが返ってくる。そんな感謝の連鎖が広がっていくことを願っています。
(出典:前澤友作さん)
参加するなら注意!あなたのお金が直接、チャイルドに届くわけではない
「チャイルド・スポンサーシップ」への毎月の寄付はチャイルド単位。
ある一人のチャイルドを支援をすると、そのチャイルドと文通などの交流をするしくみになっています。
ゆえに、お金が直接、そのチャイルドに届くと思われるかもしれません。
ですが、寄付したお金は、そのチャイルドの住んでいる地域全体の向上のために還元されます。
チャイルドはあくまでも地域のみんなを代表して、寄付者と交流するしくみです。
その点はご注意ください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
ワールド・ビジョンってどんな団体?信頼できる?
ワールド・ビジョンの概要と歴史、現地での支援の方法や具体的な活動などを調べてみました。
ワールド・ビジョンとは?歴史をひも解く
ワールド・ビジョンは、1950年に活動が始まって以来、約70年間の歴史を持ちます。
アメリカ生まれのキリスト教宣教師 ボブ・ピアス氏が、第2次世界大戦後に混乱をきわめた中国で出会った、1人の女の子の支援を始めたのがきっかけでした。
朝鮮戦争によって両親を亡くした子どもたちや、夫を亡くした女性たち、ハンセン病や結核患者に救いの手をさしのべることから始まった活動は、1960年代には日本の子どもたちにも支援を届けました。
(ワールド・ビジョン WEBサイトより)
1987年には、日本でも団体組織を設立。
現在は、約100カ国で活動しているようです。
現地での支援活動には、3つの柱
ワールド・ビジョンの活動の柱は、「開発援助」「緊急人道支援」「アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)」の3つ。
具体的には、以下のような活動をしているようです。
- 難民キャンプでの学校の開設
- 安全な水の供給と衛生状況改善
- 児童労働や虐待問題への取り組み
「一人の子ども、一人の教師、一冊の本、一本のペンでも世界を変えられる」マララ・ユスフザイ
木の下で勉強していたあの頃と違って、現在は #ワールドビジョン が建てた #学校 で授業が行われています!#ウガンダ #370人の生徒 pic.twitter.com/hFpmuBQjl6
— ワールド・ビジョン・ジャパン (@WorldVisionJPN) 2018年5月15日
(出典:ワールド・ビジョンがつくった学校-Twitter)
「チャイルド・スポンサーシップ」が設立した背景と概要
ワールド・ビジョンが一般の方から支援を募る中心となっているのが、「チャイルド・スポンサーシップ」。
活動を開始してから早くも3年後、1953年にスタートしたそうです。
単に子どもに食べ物を与えて学費を出し、一時的に問題を解決して、果てなく支援を継続。
そんな局所対処の先の見えない支援をしているうちに、問題を根本的に解決する方法を模索したそうです。


- 子供:支援依存→自立へ
- 寄付者:寄付のみ→寄付に加えて心の交流支援へ
- ワールド・ビジョン:物とお金の提供支援→地域全体の期間限定自立支援へ
試行錯誤の上、確立されたのが一地域全体を、保健衛生・水資源開発・ 経済開発・農業の観点から、15年かけて大改善する大計画。
最終的に、その地域の子どもが支援者に支えられながら自立して、自ら問題を解決する継続性のあるしくみへと発展していったようです。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
チャイルド・スポンサーシップで支援するなら押さえておきたい3つのポイント
「チャイルド・スポンサー」に申し込むと、チャイルドとの交流が始まります。
「お金を寄付して、領収書をもらって終わり」、というようなプログラムとは異なります。
ポイント1:月4,500円の寄付の使途は、教育支援や病気予防に
「チャイルド・スポンサー」に申し込むと、毎月寄付をする金額は、チャイルド(子ども)一人に対して4,500円。
寄付したお金は、具体的にどのように使われているのでしょうか?
「チャイルド・スポンサー」ページに、ケニアに住んでいる、とある子どものスポンサーになって寄付した場合の使い道が、以下ように書いてありました。
その女の子の住んでいる地域全体に還元されます。
(ウェブサイト上の事例は常時自動的に変わる)
- 【学ぶ環境を整える】現状、遊牧移動・児童労働で学校に行けない子が多い。学習環境改善と教師育成
- 【病気から守る】マラリア・下痢予防、妊産婦ケアや保健系人材の育成
- 【発育をささえる】栄養改善のための、保護者の啓発・トレーニング
ポイント2:寄付は税金控除の対象に
「チャイルド・スポンサー」に寄付すると、税金が控除されます。
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンは、2002年5月1日、国税庁により「認定NPO法人」として認定され、その後のNPO法の改正を受け、2014年8月1日に東京都により改めて認定されています。
皆さまからの支援金が寄付金控除等の対象になります。
(出典: 寄付金控除等/領収証)
監査に関しては、「情報公開」ページによると、国内では内部監査と外部監査を毎年実施。
ワールド・ビジョン全体では、各国の全事務所が少なくとも 3〜5年に一度、 業務監査と会計監査を受けるしくみがあるようです。



ポイント3:手紙のやりとりやちょっとしたプレゼント、支援地訪問ツアーも
毎月の支援を始めると、チャイルドから現地の様子を知らせる手紙が届くようになります。
任意で返事を書いたり、プレゼントを同封したりして、交流がスタート。



年に数回行われている支援地訪問ツアーに参加して、チャイルドや地域の人々と交流を深めることもできるようです。
#ルワンダ訪問ツアー グウィザ地域のチャイルドたちのダンスと歌に圧倒されていたツアー参加者も、その輪に加わって一緒にダンス!踊りだしたら止まりません! pic.twitter.com/2MYs3cfivz
— ワールド・ビジョン・ジャパン (@WorldVisionJPN) 2015年3月27日
(出典:ルワンダ訪問ツアー)
以上、「チャイルド・スポンサーシップ」プログラムについての、知っておきたい概要の紹介でした。
寄付を検討される方は、こちらがお申し込み窓口のようです。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
P.S.
「チャイルドとのやり取りが負担になってしまったらどうしよう」
「月4,500円からは、ちょっとハードルが高いかも」
そんなあなたには「難民子ども支援」のプログラムがおすすめです。
チャイルドとの交流はありませんが、毎月1,000円から、紛争下で暮らす約2.5億人の子どもを支援することができます。
チャイルド・スポンサーシップと同様に、税控除も活用できますよ。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です