「寄付した方がいいの?」
「そもそも寄付ってなに?」
「寄付をすると、どんな良いことがあるの?」
こんな疑問をお持ちの方に向けた記事です。
こんにちは、寄付ナビの鈴木大悟と申します。
私は現在、収入の10%を寄付しているのですが、最初はどこに寄付すればいいのか全く分かりませんでした。
ニュースなどで社会問題に触れる度に心を痛めていましたが、「どうすれば社会課題を解決できるのか」「自分の想いをどうやって届ければ良いか」分かりませんでした。
そこで、団体の活動説明会やボランティアに何度も参加したり、インターネットで口コミや評判を徹底的に調べることにしました。
すると、徐々にちゃんと寄付金を役立ててくれる団体を見分けられるようになったのです。
現在は「寄付をしてよかった」と感じられる10団体以上に毎月の寄付をしています。
今回はそんな私が、これから寄付を始める方向けに、寄付を検討する際のポイントを解説させていただきます。
この記事を書いた人
鈴木大悟
収入の10%を寄付することを5年以上継続中。「あなたにぴったりの寄付先を見つけていただきたい」そんな想いから、ひとりでも多くの方へ寄付によって得られる幸福をお届けするために、このサイトを運営しています。
目次
これから寄付を始める方へ!寄付の意味や寄付する理由
まずは寄付という行為そのものについて解説します。
そもそも寄付とは?寄附との違いなど、言葉の意味をチェック
寄付とは、お金など価値のあるものを、NPOや学校などの公益の目的のために、無償で贈ることです。
たとえ無償であっても、価値のないもの(例:すでに使い古した洋服)を発展途上国や被災地に贈ることは、相手にとって「ありがた迷惑」になってしまうこともあります。
また昨今、SNS上でお金を贈るような行為も見受けられますが、基本的には利用を促したいサービスのために行われることがほとんどで、こうした行為は「寄付」とは呼びません。
また「寄付」と「寄附」は、ほぼ同じ意味で使われます。
どちらを用いても、間違いではありませんが、一般的には「寄付」と表記することが多いです。
寄付の「付」は常用漢字ですが、一方で、寄附の「附」は旧字の表記です。
国税庁をはじめ、法令や税制に関する書類では、現在も「寄附」がよく使われています。
なぜ人は寄付をするの?寄付する人の理由を紹介
寄付の動機は、まさに十人十色です。
いくつか例を挙げて、ご紹介します。
- 興味・関心のある社会問題の解決に貢献したいから
- 支援の現場で頑張っている人たちを応援したいから
- 子々孫々のために、明るい未来や社会を贈りたいから
この他にも「成功者になりたいから」「税制優遇があるから」など、寄付を始める理由はどんな理由でも構いません。
それを皮切りに寄付や社会問題について理解したり、深く考えるきっかけになっていくと良いと思います。
実際に寄付してみよう!寄付を始める際によくある疑問
続いて、寄付をする際に、押さえておきたいポイントを解説します。
寄付の方法は?お金をはじめ、服や本など様々な支援の仕方
お金による寄付
- マンスリーサポーターと呼ばれる「継続的な寄付」
- 好きな時に好きな分だけ寄付する「都度の寄付」
この2つに大別されます。
継続的な寄付があることで団体は収入の見込みを立てやすくなり、活動に長期的な視点で取り組むことができます。
一方で、都度の寄付は災害などの際に極めて重要です。
継続的な寄付と言うと、心理的なハードルを感じられるかもしれません。
しかし、団体が取り組む社会問題の解決をサポートするためにとても有効な手段であることに加えて、送られてくる年次報告書などを通じて、寄付の使途を確認したり、成果を実感できるといった大きなメリットもあります。
解約・退会はいつでも可能ですので、ぜひ無理のない範囲で継続的な寄付を始めることを考えてみてください。
お金以外の寄付
お金以外にも寄付の方法はたくさんあります。
全てをここでは紹介し切れないですが、一部をご紹介します。
不用品の買取相当金額が寄付になるサービスを利用する
クレジットカードやTポイント、マイルなど、各種ポイントを寄付する
寄付付き商品を購入する
海外旅行の帰りに、余った外貨を寄付する
他にも、網羅的に寄付の方法を知りたい方は、こちらの記事もご参考にしてください。
信頼できる団体は?寄付先選びでチェックしたいポイント
寄付先を検討する際にチェックしたいポイントを3つご紹介します。
- 団体公式サイトで会計報告を公開しているか?
- 団体の法人格はどうか?
- 支援の様子が分かる活動報告が行われているか?
順番に解説します。
①団体公式サイトで会計報告を公開しているか?
まずは、
「収入や支出といった会計情報はオープンにされているか?」
「監査法人など、専門家による監査は行われているか?」
をチェックしてみましょう。
私たちの大事なお金が、どんなことに使われるのかを知ることで、より納得して寄付をすることができます。
逆に会計報告を公開していない団体は、資金を不正に利用しているのではないかと、疑問を持たれても仕方がないでしょう。
初心者の方が最初から活動計算書や財産目録といった決算報告書を読み解くのも難しいと思いますので、まずは「月〇〇円のご支援で、△△ができます」といった”寄付で実現できること”に注目してみるのも有効だと思います。
②団体の法人格はどうか?
任意団体として活動している団体よりも「NPO法人」と法人格を有した団体の方が、信頼できる可能性が高いです。
NPO法人は都道府県庁などの所轄庁へ、定款や活動報告など様々な書類を提出し、やっと認可が下りた、謂わばお墨付きの団体です。
さらに「認定NPO法人」や「公益法人」と呼ばれる団体は、NPO法人よりも厳しい基準(例:寄付者数が何人いるか?など)をクリアしています。
これらの団体は、寄付した際に「寄付金控除」と呼ばれる税制優遇もあります(寄付金控除については、この記事の最後に解説しました)。
③支援の様子が分かる活動報告が行われているか?
具体的な寄付先選びの際は、
「ホームページが定期的に更新されているか」
「写真やブログなどで具体的な活動の情景が分かる発信をしているかどうか」
など、情報公開の仕方を確認できると良いでしょう。
団体公式SNS(例:Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeなど)をフォローしたり、無料で登録できるメールマガジンがあれば、そちらを購読するのもオススメです。
もし寄付先として問題ないかどうしても迷う場合は、まずは無料で取得できる情報にアクセスしてから少し時間を置いて判断する、というのでも問題ありません。
今回ご紹介した3つのチェックポイントは、以下の記事でも解説していますので、ご参考にしていただければ幸いです。
寄付した後はどうなる?寄付の特典や節税について解説
最後に、寄付をした後のことについて、解説します。
団体のメルマガやイベントで活動の進捗をチェックしよう
寄付をした後は、実際にお金がどのように使われたのか、ぜひ活動の経過を追ってみましょう。
例えば「子どもが売られない世界」をつくるべく、人身売買の被害者数が世界最大と言われているインドで主に活動している、認定NPO法人かものはしプロジェクト。
私も個人的に、毎月の寄付「サポーター会員」を通じて、かものはしプロジェクトを応援しています。
かものはしプロジェクトは年次報告書の質がとても高いことに加えて、現場での取り組みや職員の方々が活動にかける想いが、きちんと伝わる情報公開をされています。
サポーター会員には寄付者限定イベントという形で、寄付の使い道を代表の村田早耶香(むらた さやか)さん自ら説明されています。
「子どもが売られる問題に興味がある」
「同じ日本人として、頑張っている職員を応援したい」
と感じた方は、ぜひチェックしてみてください。
かものはしプロジェクトへの寄付は、以下から申し込めるようです。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
寄付金控除で、寄付したお金の約40%が返ってくる
例えば、サポーター会員として、月3,000円(年間36,000円)を寄付した場合で考えてみます。
- (寄付した金額 - 2,000円)× 40% = 還付される所得税
- (36,000円 - 2,000円)× 40% = 13,600円
となり、13,600円が還付されます。
実質的に負担する金額は、22,400円のみとなります。
寄付金控除を受ける際は、
- 寄付先が認定NPO法人など、寄付金控除の対象団体である
- 寄付をした翌年に確定申告をする必要がある
以上2点が条件となりますので、ご注意ください。
寄付金控除について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考になさってください。
寄付をすると幸せになる?心理的なメリットも
寄付と聞くと、一般的には「無私」や「奉仕」といった、見返りのない無償の行為をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
しかし、寄付によって幸福を感じやすい状態になることは、複数の科学的な実験によって確認されています。
人は社会的なつながりを感じることで、幸福を実感することができます。
そして、その幸福は劣化しづらく、何度でも味わうことができると言われています。
「困っている人びとのお役に立つことができた」「共感している団体の仲間であることを感じられる」といったように、寄付をすることでポジティブな気持ちになる方が多いようです。
まとめ:無理のない範囲で、少額から寄付を始めてみよう
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
今回は初めて寄付をする方に向けて、
- そもそも寄付とは?寄付の意味や、寄付をする理由
- 寄付の方法は?寄付先を選ぶ際のチェックポイント
- 寄付をした後は?団体の活動報告や、寄付金控除
以上、3点をお話しさせていただきました。
これを機に、ぜひ月1,000円など少額から寄付を始めてみてはいかがでしょうか。
あなたが「寄付してよかった」と思える団体と出逢えることを願っています。