「貧困問題への寄付をしたい」と思っても、海外や国内など多様な支援団体があり、寄付先を迷ってしまうことが多いですよね。
この記事では、海外・国内の両方の支援団体をそれぞれ紹介したいと思います。
中でも今回は、食料や医療などの緊急支援ではなく、教育をはじめとした長期的な視点で貧困の根本的な解決を目指す支援団体を4つ取り上げました。
貧困に苦しむ地域への寄付を検討されている方は、参考にされてみてはいかがでしょうか。
目次
世界のどこかで「今日を生きる」ため働く子どもに、夢や教育を(ワールド・ビジョン )
貧困による子どもたちへの悪影響は、食べ物などの物資不足以外にも多くあります。
「幼い頃から働かなくてはならない」
「友だちと遊べない」
「病気にかかりやすい」
10歳にも満たない子どもでも、生まれたときからすでに数々の課題を抱えていました。
例えば、カンボジアのセニャンちゃんは、たった9歳で長時間働く生活を続けています。
生きるため、幼い頃から、朝から晩まで働き続けます。
学校へ行ったことはありません。
お父さんは、マラリアで亡くなりました。
病院へ行くお金がなかったのです。
(同団体WEBサイト より)
このような、生きるために働かざるを得ない子どもたちを継続的な支援で見守る活動を行っているのがワールド・ビジョンです。
同団体では、チャイルド・スポンサーシップというプログラムで子どもたち一人ひとりの成長を支援。
子どもたちの住む地域全体をサポートし、子どもたちの生きる力を継続的に育てています。
活動内容 | 子どもの教育支援・貧困支援など |
活動地域 | アフリカ・東欧・中東・アジア・中南米エリアの約40カ国 |
支援対象 | 貧困、紛争、災害で苦しむ子どもたち |
寄付の使途 | 子どもたちの支援活動全般 |
運営団体 | 認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン(日本窓口) |
「モノや資金を送るだけの支援は根本解決にならない」という考え方から、教育者や保護者への研修を実施。
支援を受ける子どもたちが暮らしやすい環境をつくる総合的なサポートを実施しています。
本プログラムは、月4,500円からスタートすることができますよ。
自分の支援したいチャイルドを選び、1対1で交流しながら寄付を続けられるのも同団体の支援の特徴の一つです。
詳しい支援内容や寄付の使いみちが気になる方は、この記事も参考にされて見て下さいね。
「世界の子どもたちの未来を応援したい」「夢や希望を持って暮らしてほしい」と考えられた方は、寄付を検討されてみてはいかがでしょうか。
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寄付金控除の対象団体です
途上国で教育を受けられない生徒に、日本発の映像授業で学ぶチャンスを(e-Education)
バングラデシュの首都ダッカから船で6時間の距離にあるハムチャー村。
この地域では、家庭に電気が通らない、学校は教員不足など貧困地域ならではの困難に直面していました。
子どもたちは自分の生まれる場所を選ぶことができません。
質の高い教育を受けたくても、どうすればもっと勉強できるかを知る方法がないのです。
ボロボロになった教科書を必死に音読する、高校生のアメリア。
同団体WEBサイトより
「妹や弟を助けるために、良い仕事に就きたい」
「そのために、大学に受かりたい」
「でも、お金がないから予備校には通えない」
「勉強したい」 と泣きながら言いました。
でも、家庭の半分以上は電気が通らず、夜は暗いまま。
そして、教えてくれる先生もいません。
そこで、貧困による教育格差のある農村部の子どもたちに、映像授業を届ける活動を行っているのがe-Educationです。
農村部には、貧しい家庭が多く「働く子ども」「学べない子ども」など、都市部との教育格差があります。
その格差によって、農村の若者は小作人やリキシャの運転手など単純労働にしか就けずに、貧困の再生産が起こるという悪循環が生まれることに。
そこで、同団体では農村地域の子どもが質の高い授業を「映像授業」で受けられる仕組みを考えました。
活動内容 | 映像授業の提供など |
活動地域 | バングラデシュ、フィリピン、ミャンマーなど |
支援対象 | 途上国の農村部に暮らす中高生 |
寄付の使途 | 映像授業の撮影、備品の購入など |
運営団体 | 認定NPO法人e-Education |
貧しい地域に優秀な教師を呼ぶことは現実的に難しいですが、映像であればどんな地域に住む子どもたちへも届けることができますよね。
テクノロジー×教育によって「教員不足」「貧困」といった問題を解決し、子どもに学ぶチャンスを与えることができたそうです。
寄付の方法は、銀行振込・クレジットカードで月1,000円から寄付が可能です。
この金額で、2,000の映像授業が視聴できるタブレットを2人の生徒に提供できます。
「”最高の授業”を世界の果てまで届けたい」
という団体の想いに共感される方は、詳しい内容をご覧になってみてはいかがでしょうか。
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寄付金控除の対象団体です
日本の「子どもの貧困」や「教育格差」にスタディクーポンを(チャンス・フォー・チルドレン)
実は、日本にも「子どもの貧困」問題があることをご存知でしたか?
日本では約9人に1人が貧困状態と言われ、貧しい家庭で生活する子どもたちは十分な教育機会を得られていないという結果があります。
厚生労働省が2017年にまとめた報告書によると、日本の子ども(17歳以下)の相対的貧困率は13.9%(2015年)でした。
これは、日本の子どもの約9人に1人が貧困状態にあることを示しています。
2014年のOECDのまとめでも、日本の子どもの貧困率は、先進国34ヶ国中10番目に高い数字でした。
(同団体WEBサイト より)
このような子どもたちにも教育を受けるチャンスを与えたいと、教育支援に特化した「スタディクーポン」を発行しているのがチャンス・フォー・チルドレンです。
同団体のスタディクーポンは、教育サービスを受けるためだけに使用できるクーポン。
「どんな学びに使えば良いの?」と悩む子どものために、大学生ボランティアが学習や進路の相談にのる「ブラザー・シスター制度」も導入しています。
活動内容 | スタディクーポンの支給、大学生ボランティア等による相談支援 |
活動地域 | 岩手県、宮城県、福島県、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、兵庫県、大阪府、京都府など |
支援対象 | 経済的困難を抱える子ども・被災した子ども |
寄付の使途 | クーポン発行費、大学生ボランティアの相談支援費、スタッフ人件費など |
運営団体 | 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン |
資金援助の場合、生活費や他の支払い等に資金が回されてしまう可能性がありますよね。
しかし、スタディクーポンとして支援を行うことで、子どもたちが学びたいことを学ぶために寄付金を使うことができる仕組みをつくることができました。
毎月1,000円の支援で「CFCサポート会員」として、子どもたちの成長を継続的に支えるプログラムに参加することができます。
「日本の貧困世帯の子どもたちに学ぶ機会を与えたい」と考えられている方は、寄付を検討してみてはいかがでしょうか。
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寄付金控除の対象団体です
困難を抱えている小学生の生活全般をサポート(Learning for All )
日本でも少なくない「貧困世帯の子ども」。
そのような家庭では、学校外での教育にかけられる費用が少なく、さまざまな経験や学習の機会が制限されています。
その結果、その子どもの家庭が再び貧困世帯になる可能性が高くなるという悪循環に陥ってしまうという現状があります。
「今の日本で、本当に貧困が広がっているの?」そんな疑問を耳にします。
Leaning for All
私たちの活動を知っていただくには、まず、問題を知っていただく必要があります。
日本の子どもたちは、あなたが思う以上に経済的な困窮に直面しており、
それが原因で社会から疎外されてしまっています。
そこで、安心できる居場所の中で子ども一人ひとりに寄り添った活動をしているのがLearing for All です。
子どもが安心して過ごせる環境づくりとして始まった「子どもの家」。
学童保育のような仕組みの中で、落ち着いてみんなとの生活を楽しむ環境を提供しながら、子どもたちの自立する力を養っています。
活動内容 | 「学習支援拠点」と「居場所支援拠点」の運営 |
活動地域 | 東京都、埼玉県など |
支援対象 | 小学生〜中学生(一部、高校生も) |
寄付の使途 | 人件費、教材印刷費・交通費・備品・消耗品費など |
運営団体 | 認定NPO法人Learning for All |
同団体が目指しているのは「すべての子どもたちが夢や幸せに向かって自由に、そしてしなやかに、自分の人生を切り拓くことができる社会」です。
月1,000円からのマンスリーサポーターで寄付を続けることで、以下のような活動に役立てられるそうですよ。
- 月1,000円:1人の子どもに1時間分の勉強を教えることができます
- 月3,000円:1人の子どもに1日分の勉強を教えることができます
- 月10,000円:1年間で、1人の子どもが高校進学を果たせます
編集部オススメのポイント!
「教育格差・厳しい生活に苦しむ子どもたちをサポートしたい」
「子どもの貧困を本質的に解決したい」
そう感じられる方は、支援先として検討してみてはいかがでしょうか。
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寄付金控除の対象団体です