少年保護の活動に寄付したい!青少年の成長と自立、更生を支える募金先団体3選

(出典:Goodmorning 育て上げネットプロジェクトページ

「子どもは社会の宝」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。

多くの人にとって耳馴染みのある言葉であるにも関わらず、社会の支援の輪からこぼれ、苦境に立たされる子どもや若者の存在には光があたっている状況とは言えません。

たとえば、親を失い、悲しみや不安を抱えたまま経済的にも厳しい生活を強いられる子ども。
一度の過ちから厳しい世間の目にさらされ、再出発することを応援されない若者。

本記事では少年を保護する活動を行う団体を3つご紹介いたします。
子どもを保護するために寄付をしたい!という方は、ぜひ参考にしてみてください。

非行少年を支援する「保護司」の活動をサポート(アクセプト・インターナショナル)

アクセプト・インターナショナルはテロや紛争が深刻な地域において、紛争の当事者であるテロリストや過激派組織の若者の脱過激化や社会復帰支援に取り組むNGOです。

「排除するのではなく、受け入れる」をコンセプトにしており、テロに加担してしまった人々との対話を通じて彼らの思想や行動にアプローチしています。
テロに加わる人をなくし、テロや紛争のない世界の実現を目指します。

(出典:アクセプト・インターナショナルHP

そんなアクセプト・インターナショナルは、日本国内においても非行少年の社会復帰を支援する取り組みを進めています。

アクセプト・インターナショナルが着目したのは、非行少年たちが少年院などの更生施設を出所した後に彼らの自立と更生を支える「保護司」の仕組み。

「保護司」は非行や犯罪を行い、保護観察を受けることになった人が出所後に住む場所や就職の手助けを行うほか、地域で暮らす上での相談相手になる役割を持ちます。

国家公務員と言う肩書きですが、原則としてボランティアで成り立っている制度なのだそう。

聞いただけでも「大変そうだな」と思われるかもしれませんし、実際に、現在は保護司の高齢化やなり手不足などの課題もあるそうです。

そこで、アクセプト・インターナショナルは以下の活動を実施しています。

若手保護司の育成
更生支援を担う若手の保護司を増やすため、市民への啓発活動やオンラインでの研修を実施。法務省とも連携し、保護司制度の改革にも挑みます。

非行少年への直接的支援
海外事業で得た知見をもとに、包括的に非行少年の社会復帰をサポート。
出院後、仕事や住む場所、社会的つながりなどを得られるよう伴走し、再犯を防ぎます

活動内容 非行少年の社会復帰支援、在日外国人の生活支援など ※
活動地域 ケニア、ソマリア、インドネシア、日本
支援対象 少年院経験者、保護司 ※
寄付の使途 社会復帰プログラムの提供など ※
運営団体 NPO法人アクセプト・インターナショナル

※ 日本での活動についての例


アクセプト・インターナショナルは、月1,500円からの継続的な寄付を行う「アクセプト・アンバサダー」を募集しています。
ホームページには寄付者の方へのメッセージが掲載されていました。

私たちの全体予算のおよそ80%は皆様からの温かなご寄付です。

これはまさに、ご寄付くださる皆様と共にある組織であるということであり、だからこそ私たちはそのような方々を同じ目標に向かって進む同志だと勝手ながら認識させていただいています。

アクセプト・インターナショナルHP

寄付者を「仲間」と捉えている団体の姿勢が伺えます。
「日本、そして海外でも少年保護の活動に関わりたい!」という方はアンバサダーへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる

親を亡くした子どもに安心できる居場所と心のケアを届ける(あしなが育英会)

大切な人との別れは誰にとっても耐え難い経験ですが、子どもは大人のように悲しみを逃がすことができず、心に大きな傷を抱えることになります。

その辛さを誰にも打ち明けられず、ふさぎこんでしまったり、イライラしやすくなったり、感情が不安定になるのはある意味当然かもしれません。

奨学金事業が有名なあしなが育英会は、死別を経験した子どもたちへの心のケアに積極的に取り組んでいます。

あしなが育英会HP

はじまりは、1995年に起きた阪神淡路大震災。
あしなが育英会は、親を震災で亡くした子どもたちの心のケアをする施設として「神戸レインボーハウス」を建設しました。

この施設は、子どもたちが安心して素直な気持ちをさらけ出せるよう、様々な工夫がされています。

たとえば、レインボーハウスには参加している子どもたち同士で心の中を打ち明け合う「おしゃべりの部屋」や、溜まった気持ちを大きなエネルギーとして発散できる「火山の部屋」などが用意されています。

震災遺児たちが悲しみや不安、戸惑い、怒りなどの感情を表現しながら、心を癒やすことをサポートしているのです。

レインボーハウスは、親というかけがえのない存在をなくした子どもたちの「あのね」を受け止め、交流し、自分らしくいられる安心安全な居場所です。

あしなが育英会HP

神戸からスタートしたレインボーハウスは、東京や東北地方にも広がり、震災遺児だけでなく、さまざまな原因で親との死別を経験した子どもたちを受け入れています。

活動内容 遺児への教育支援、心のケア支援
活動地域 日本全国、サブサハラ・アフリカ地域など
支援対象 親を亡くした子ども、親が障がいのため働けない子どもなど
寄付の使途 給付型奨学金と貸与型奨学金(無利子)の提供、心のケアを行う施設の運営など
運営団体 一般財団法人あしなが育英会

あしなが育英会への寄付は1回500円から選択できるほか、1年間で寄付する回数も1回、2回、4回、12回から選べます。

また、各地のレインボーハウスではファシリテーターとして活動するボランティアも募集中です。

ファシリテーターはレインボーハウスに集う子どもたちの聞き役となり、心を受け止める重要な役割を担います。

親を失うという経験をした子どもたちの学びや成長、心のケアに寄り添いたいという方は、寄付やボランティアとしての参加をご検討ください。

少年院を出た子どもたちの自立と更生に寄り添う(育て上げネット)

若者の「働く」を応援する、認定NPO法人育て上げネット。
主に「引きこもり」や「ニート」と呼ばれる、就業に困難を抱える若年層の人々に就労訓練の機会を提供しています。

育て上げネットの若者支援の中で、近年力を入れているのが少年院と連携した自立支援事業です。

育て上げネットによると、少年院に入った子どもたちは育った家庭になんらかの問題を抱えていることが多く、少年院を出た後に帰る場所がないケースも。

また、出院後、一人で生活を作っていかなければならない中で「社会の目」という厳しい現実にぶつかります。

帰る場所もなく、少年院でどれだけ反省し、立ち直ろうと思っていたとしても社会からは冷遇される。

結果的に貧困に陥ってしまったり、社会から孤立してしまったり、最悪の場合、非行をしていた頃の悪い人間関係を頼り、再犯という道を選んでしまうことも少なくありません。

再犯リスクを抑え、新たな被害者、そして加害者を生まないためにも少年院を出た子どもたちの自立に寄り添う大人が今求められています。

(出典:育て上げネット Goodmoriningプロジェクトページ

育て上げネットの活動は、少年院の中から始まります。
高校に通っていないことが多い在院中の少年たちに「外部講師」として関わり、基本的なPCスキルの習得や高卒認定取得を支援。

これは就労に役立つだけでなく、関係性の構築や団体の存在を院内の少年に知ってもらうアウトリーチの役割も果たしているそうです。

出院後は上記支援の継続に加え、緊急の場合の生活物資支援、就職活動のサポートも提供。
就労後も「身近な大人」として日々の悩みや相談を受け入れる存在であり続け、少年たちの更生や自立に寄り添います。

活動内容 青少年への就労支援・孤立予防支援、保護者・家族の支援、少年院経験者の自立支援など
活動地域 日本各地
支援対象 引きこもりや無職の若者とその保護者、少年院経験者など
寄付の使途 就業訓練プログラムの実施(場合により無償提供)、小中高生の学習スペースの運営など
運営団体 認定NPO法人育て上げネット

育て上げネットは、若者への寄付を「社会投資」と捉え、協力を呼びかけています。
一度のみの「今回のみの寄付」と月々1,000円から任意の金額を指定して行う「毎月(の寄付」の2パターンがあるので、自分にあった方法を選んでみてください。

少年院経験者へのサポート事業への寄付は、クラウドファンディングサイト、Goodmorning内のプロジェクト「少年院を出院した子どもたちに寄り添い、更生自立を支え続けるプロジェクト」から行えます。

育て上げネットのブログには、このプロジェクトにかける理事長の思いが綴られていました。

現在、私たちは「少年院を出院した子どもたちに寄り添い、更生自立を支え続けるプロジェクト」で、理解者および少年の応援団となってくださる方を募っています。そして、1,000名の応援者を目指しています。少年が少年院を出て、私たちと出会ったとき「キミを応援してくれるひとたちは1,000名もいるんだ」を伝えたい。

育て上げネット ブログ

一度は過ちを犯してしまった若者の再生を支援したいという思いのある方は、ぜひプロジェクトへ参加してみてください。


この記事ではさまざまな形で少年保護の活動を行う団体を3つ紹介しました。

生まれた環境や育った環境は、子どもの成長に大きな影響を与えます。
貧困に陥ってしまった子どもたちや、非行に走ってしまった子どもたちを「自己責任」と切り捨てるのではなくみんなで応援する姿勢が、今の社会には必要ではないでしょうか。

この記事を読んだ一人でも多くの方が、寄付という応援方法を選んでくださることを願っています。

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