フードロス削減に寄付したい!食の循環を生み出す募金先団体3選

(出典:国連WFP HP)

「飽食の時代」とも言われる昨今、フードロスや食品ロスに関心を持つ方も多いのではないでしょうか。
賞味期限が切れたコンビニのお弁当や規格外の農作物が、大量に捨てられる映像をニュースで見たことがあるかもしれません。

フードロスの問題が語られるとき、セットで伝えられるのが途上国などの飢餓の問題。

廃棄するほどの食品が先進国に溢れている一方で、明日食べる食料にも困る人が存在します。
そしてそれは日本でも例外ではありません。

この記事では、フードロスを削減し、必要としている人に循環させる活動を行う団体を3つ紹介します。

「フードロスを減らしたい!」
「家庭でフードロスを減らす以外に何かできることはないの?」
と感じていらっしゃる方は、この記事を是非参考にしてみてください。

家庭や企業で余った食品を、困窮するひとり親家庭に届けるグッドごはん(グッドネーバーズ・ジャパン)

消費者庁によると、日本では毎日、大型トラック約1,560台分の食料を廃棄しているそうです。(出典:消費者庁 食品ロスって何?

想像するのも難しい量の食品が捨てられている一方で、日本にも3食を満足に食べられない子どもが存在します。

特にひとり親世帯では2人に1人の子どもが相対的貧困の状態にあり、親が子どものために食事を抜いたり、子どもが空腹を我慢したりすることも。

グッドネーバーズ・ジャパンは18歳以下の子どもがいるひとり親家庭に、家庭や企業から寄付された食品を無償で提供するフードドライブ事業「グッドごはん」を展開しています。

グッドネーバーズ・ジャパン HP

企業から寄贈される食品の中には、備蓄品の切り替えで不要になったインスタント食品や備蓄米、包装デザインの変更で販売できなくなったものなど、品質には問題なく食べられるけれど行き場がなくなった食品も含まれるそうです。

そのような寄贈品などを組み合わせ、一世帯が受け取る食品は1回につき10,000円相当の食品。

食費を切り詰めているひとり親家庭にそれだけの食品が届くことで家計に余裕が生まれ、親も子どもも1日3度の食事をきちんととれるようになります。

3食しっかり食べることができれば、学校での勉強への意欲が湧いてきます。また、家計に余裕ができたことで、ドリルや参考書を買ったりすることもできます。

引用:グッドネーバーズ・ジャパン HP
活動内容 低所得のひとり親家庭に食料を届ける
活動地域 東京都・神奈川県・大阪府周辺など
支援対象 経済的に困窮しているひとり親と子ども
寄付の使途 食品の調達、食品を保存する設備費や輸送費、人件費など
運営団体 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン

グッドごはんの継続には、食品の寄付やボランティアスタッフだけでなく、食品の輸送費や管理費が必要です。

グッドネーバーズ・ジャパンでは毎月1,000円からの寄付でグッドごはんの活動を応援できる「国内こどもスポンサー」を募集しています。

グッドごはんへの寄付「国内こどもスポンサー」に私が入会した3つの理由

余っている食品を、必要なところに循環させ、ひとり親家庭の心とお腹を満たす活動に賛同された方は、ぜひ定期的な寄付を検討してみてください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

食品ロスを減らすゼロハンガーチャレンジで、途上国の学校に給食を届ける(国連WFP)

食品が廃棄され、焼却処理される際には当然ながらCO2が発生します。
また海外では捨てられた食品がそのまま埋立地に送られることもありますが、そこからはメタンガスなどの温室効果ガスが発生します。

廃棄された食品によって排出される温室効果ガスの量は、年間約30億トン以上にのぼるそうです。

温室効果ガスは地球温暖化を引き起こし、砂漠化や干ばつを加速させて地球全体の農業に影響を与え、飢餓を促進する結果に。(出典:WFP HP

世界の飢餓をゼロにすることを目指して活動するWFPは、紛争地や自然災害発生地で緊急食料支援を行ったり、途上国の栄養状態の改善に取り組んだりといった代表的な活動に加えて、食品ロスについての普及・啓発活動も行っています。

その一つが、「ゼロハンガーチャレンジ」です。

WFP HP

ゼロハンガーチャレンジとは、消費者が食品ロスを減らす取り組みを行い、「#食品ロスWFP2021」を付けてSNSに投稿すると、1投稿につき120円が途上国の学校給食支援に寄付されるキャンペーン。

多くの企業から協賛が寄せられており、途上国に届く給食はこの協賛企業による寄付から拠出される仕組みです。

2021年は9月29日〜10月31日にかけて行われ、

「冷凍庫に入れたままだった豚肉で肉巻きおにぎりにしました!」
「作りすぎた肉じゃがをアレンジしました!」

など、食品ロスを減らすためのアクションがSNSに投稿されました。

合計11.1万件もの投稿(投稿+リツイート・シェア)が寄せられ、約33万人分の学校給食として途上国の子どもたちに届けられます。(出典:WFP HP

活動内容 緊急食料支援、学校給食支援、母子栄養支援、自立支援など
活動地域 アフガニスタン、イエメン、シリア、南スーダンなど123の国と地域
支援対象 飢餓で苦しむ子ども、妊産婦、大人など1億6,000万人(2022年)
寄付の使途 食料・学校給食支援、栄養強化ペースト配布などの栄養支援
運営団体 認定NPO法人国連WFP協会(日本窓口)

1ヶ月弱で11万ものSNS投稿があったことから、多くの人がフードロスについての問題意識を持って行動し、他の人にも認知を広げるきっかけとなったといえるのではないでしょうか。

WFPでは毎月の寄付で活動を応援できる「国連WFPマンスリー募金」を募集しています。

実際に国連WFPマンスリー募金を始めた体験談も、良ければあわせてお読みください。

国連WFPへの寄付で、世界から飢餓をなくす支援を始めた3つの理由

たくさんの人を巻き込むキャンペーンを展開するWFPを応援したい!という方は、毎月の寄付を検討してみてください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

ハーベストパントリーが、捨てられる食べ物と食べ物に困っている人をつなぐ(セカンドハーベスト・ジャパン)

「日本初のフードバンク」として、食品メーカー、スーパーやコンビニなどの小売店、農家、個人の方からまだ十分食べられる安全な食品を引き取る活動をしているのが、セカンドハーベスト・ジャパンです。

引き取られた食品はセカンドハーベスト・ジャパンによって保管・管理され、福祉施設に届けられたり、セカンドハーベスト・ジャパンが行う「ハーベストパントリー」の活動に利用されます。

セカンドハーベスト・ジャパンHP

ハーベストパントリーとは「経済的困窮により、十分な食事をとれない状況にある個人・世帯に直接食品を提供する活動」のこと。(引用:セカンドハーベスト・ジャパンHP

セカンドハーベスト・ジャパンは食品メーカーや卸売業者、食品輸入業者などと提携し、余剰食品の寄付を呼びかけます。

そして集まった食品を宅急便で届けたり、フードパントリーと呼ばれる拠点で直接食品を手渡したりといった方法で低所得家庭やひとり親家庭、日本在住の難民外国人の方などに支援を届けています。

いわば、食品の余っているところと足りていないところをつなぐ仲介業のような役割ですね。

活動内容 フードバンク活動、ハーベストパントリー、路上生活者への炊き出し、政策提言など
活動地域 東京都、神奈川県、埼玉県
支援対象 生活困窮者、ひとり親家庭、DV被害者、日本に滞在する難民など
寄付の使途 フードパントリーへの輸送費(ガソリン代、高速代)、食品管理費など
運営団体 認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパン

ハーベストパントリープログラムの一つ「marugohan」は、新しい形のパントリーとして
運営されています。

marugohanでは食品をマーケットで買い物をするように自由に選べ、さらに代金の支払いの代わりに自身が選択した社会貢献を実施し、感謝の気持ちを行動によって社会に還元するという仕組みです。

セカンドハーベスト・ジャパンは、ハーベストパントリーの拡大による「食のセーフティネット=フードセーフティネット」の構築を目指しています。

社会福祉や医療と同じように、あらゆる人が食に困ることがないような社会を作りたい、という方は、食品の寄付やボランティア、お金による寄付を検討してみてください。


この記事ではフードロス削減の取り組みと、困窮する方への食料支援を同時に行う団体3選を紹介しました。

フードロスや食品ロスを減らすため、家庭で食材を使い切る、料理を残さないなども大切な実践ですが、紹介した団体などを応援することも今できることのひとつ。

この記事が検討の一助になれば幸いです。

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