救世軍の評判や口コミは?寄付先として、信頼できるかをチェック

(出典:救世軍HP

年末助け合い募金の「社会鍋」でお馴染みの、宗教法人「救世軍」。
国際的なキリスト教(プロテスタント)の団体で、伝道事業、病院の経営、炊き出し、被災地支援などの活動をしています。

「ちゃんとした団体なの?」「寄付で応援して大丈夫?」
そんな疑問を持つ方のために、救世軍の評判や口コミ、支援先として検討する時にチェックしたい3つのポイントをまとめました。

ブログやSNSで見つかった、救世軍の評判·口コミ

救世軍について、ネット上で検索したり、ソーシャルメディアで探したりしてみました。
すると、さまざまな書き込みが見つかりました。

ポジティブな評判·口コミや、支援者からの応援メッセージ

まずはポジティブな評判から。
さまざまな支援方法で寄付をしている方々が、次のようにメッセージをつづっています。

(出典:社会鍋に寄付をした方– twitter)

(出典:衣類を寄付した方– twitter)

救世軍バザーに初めて行ってみたら、掘り出し物が沢山あってびっくりした!

毎週土曜日の楽しみが増えました。
お休みか出勤時間遅い日は必ず行きたい〜!
皆さまにもおすすめです!

(出典:バザーで買い物をして支援した方– Instagram)

ネガティブな評判·口コミや、活動への批判·疑問

その一方で、疑問や不安などネガティブな評判も、ブログやSNSで見つかりました。

救世軍という組織がありますが目的は何なのでしょうか?

以前、救世軍バザーというところに行ったことがありました。
最初は面白そうだな~と思って いたのですがよく見ると商品はほこりだら
け。
しかも値段がやけに高かったです(*_*) 

それだけならまだいいですが、店員さんは挨拶したのにしてくれませんでした…。
調べてみましたが救世軍ってキリスト教団体ですよね、キリストの教えなんて彼らにとってはどうでもいいものなの??

(出典:バザーに行って疑問持った方 – 知恵袋)

(出典:トップの報酬が多いと思う方 – twitter)

救世軍が主催する児童福祉センターの活動に子供を連れて行きたいのですが、宗教勧誘されないか心配です。

(出典:宗教の勧誘をされるか不安な方 – 知恵袋)

支援先として「救世軍」は信頼できる?3つのチェックポイント

このようにポジティブ・ネガティブな評判や口コミがありますが、実際はどうなのでしょうか?
寄付をするかの客観的な判断材料として、法人格、資金使途、活動報告の3つのポイントを押さえることが大切です。

以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

ポイント1:団体として信頼できるか?

「救世軍」とは?

「救世軍」はイギリスに本部を置く、世界131の国と地域で活動する国際的なキリスト教(プロテスタント)の団体です。
1865年、犯罪・貧困・失業などの社会悪から人々を救うために、ロンドンでイギリス人の牧師が活動を始めたのがきっかけでした。

設立当初は「キリスト教伝道会」と称し、1878年に「救世軍」と改称しているようです。

日本における「救世軍」法人格の沿革

日本における法人格の沿革は、公式サイトに掲載されていなかったので、Wikipedia公益財団法人国際宗教研究所の情報を参照しました。

救世軍は3つの組織(①〜③)があったのですが、現在は2つ(②・③)に統合されています。
見分けるために、古い組織順に番号を振っておきました。

  • 1895年、「救世軍」日本での活動を開始
  • 1909年、①「在日本救世軍財団」を法人登記
  • 1957年、②「宗教法人救世軍」を登記
  • 1972年、③「社会福祉法人救世軍社会事業団」を登記
  • 2013年、①「在日本救世軍財団」は政府の公益法人制度改革を受けて解散、
    財産は②「宗教法人救世軍」と③「社会福祉法人救世軍社会事業団」に移行

*戦時1940年、例外的に万国本営からやむなく離脱して救世団と改称し、1941年に日本基督教団に併合。
1946年9月に日本基督教団から離脱し、再建宣言。

Webサイトを見る限りでは、以下のように事業が分けられているようです。

宗教法人救世軍(伝道事業・病院事業など)
社会福祉法人救世軍社会事業団(保育所、児童養護施設、婦人保護施設、特別養護老人ホームなどの事業)

寄付を募って活動しているのは②「宗教法人救世軍」です。
ここでは②「宗教法人救世軍」について解説しています。

「宗教法人救世軍」の法人格と寄付金控除

救世軍は宗教法人です。

宗教法人は、教義をひろめ、儀式行事を行い、及び信者を教化育成することを主たる目的とする団体、つまり「宗教団体」が都道府県知事若しくは文部科学大臣の認証を経て法人格を取得したものです。

出典:宗教法人とは– 文化庁

宗教法人への寄付は、基本的に寄付金控除の対象外です。
政府の関連サイトでは見あたりませんでしたが、宗教法人専門の弁護士事務所のサイトにその旨が掲載されていました。

ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?

救世軍の寄付金については限られた情報のみ掲載されていました。
寄付金の総額、何にいくら使ったか、といった会計情報のまとめは見あたりませんでした。

救世軍年次報告2019-2020」には、以下の集まった寄付金額が掲載されていました。
寄付金は全額活動に使われたのか、経費がかかったのか、他の寄付金はあるのかは記載されていませんでした。

  • 【2019年度海外支援のための献金報告】
    • 一円献金(1年かけて小銭を集める運動)101万円
    • 克己週間募金(2019年春実施)1398万円
  • 【年末助け合い募金 社会鍋】1265万円
  • 【感謝祭募金】1433万円

宗教法人は文化庁に情報を公開してるようですが、一般には非公開となっています。
文化庁側は公開要求を受けても、開示しないようです。(その一例

ですので、救世軍は会計情報を公開する義務自体はないです。

ポイント3:きちんと活動しているか?

「宗教法人救世軍」は、伝道事業や病院経営の事業などをしているようです。

ウェブサイトや「年次報告書」を見ると、「社会福祉法人 救世軍社会事業団」と一括りで、救世軍として事業をまとめて紹介をしています。

社会福祉法人 救世軍社会事業団」の「事業活動計算書」や「資金収支計算書」に記載してある事業以外は「宗教法人救世軍」が担っていると考えれば、少しはわかりやすいかと思います。

救世軍年次報告2019-2020」から「宗教法人救世軍」の活動の一部らしきものをピックアップしてみました。

  • 【ナイジェリア】紛争の影響下にある人々へ食糧支援
  • 【東日本大震災被災地支援】被災地の女性の精神的・経済的自立を支援
  • 【生活困窮者等居住支援】居室の設備充実、広報開始
  • 【エンジェルツリープロジェクト】企業の協力のもと、施設などにいる264人の子どもにプレゼントを提供
  • 【台風15号の被災地支援】館山市で給食支援

活動報告についても、救世軍としてまとめて掲載されていることが多いです。

以上、救世軍の評判や口コミ、寄付先として信頼できるかをチェックした内容を紹介しました。
寄付先の検討材料として、お役に立てば幸いです。

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