「すべての子どもに豊かないのちを」というビジョンを掲げる国際協力NGO、ワールド・ビジョン。
チャイルド・スポンサーシップ事業では、就学前教育、栄養指導など、地域ぐるみで子どもたちの支援をしています。
その活動を支えているのが、民間からの寄付。
チャイルド・スポンサーシップを「寄付で応援して大丈夫?」「ちゃんとした団体なの?」そんな疑問を持つ方のために、ワールド・ビジョンの評判や口コミ、支援先として検討する時にチェックしたい3つのポイントをまとめました。
目次
ブログやSNSで見つかった、チャイルド・スポンサーシップの評判·口コミ
ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップ事業について、ネット上で検索したり、ソーシャルメディアで探してみました。
すると、さまざまな方からの書き込みが見つかりました。
ポジティブな評判·口コミや、支援者からの応援メッセージ
まずはポジティブが評判から。
ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップ事業に寄付をしている方が、次のようにメッセージをつづっています。
僕は去年の9月くらいからチャイルドスポンサーシップに参加しています。(中略)
ワールドビジョンの”個人”を支援するのではなくその自分のスポンサーになっている子供の”地域”を支援する。
それプラス手紙などを通じて自分の支援している子供とつながりが持てる部分にとてもいいなと思っています。
毎月4,500円と学生の身分の僕には少し大きい金額ですが、マノシちゃんはもっと大変な思いをしているはず…
頑張って続けていきたいと思います!
(出典:チャイルド・スポンサーシップに寄付をしている学生の方のブログ)
世界一周、この旅の目玉(?)は、中米エルサルバドルで僕ら夫婦が支援している女の子訪問でした。(中略)
僕らには子どもがいないから、代わりに世界の子どもを助けるのも悪くないよね。
そんな話を夫婦でして、2歳の小さな女の子のスポンサーになったのです。(中略)
いつもありがとう、みたいなこととか、普段は奥さんと手紙をやりとりしてるよね、最後に送ったのは届きましたか?なんて話をした
(出典:支援する子どもに会いに行った方のブログ)
一昨年から始めた
チャイルドスポンサー✩︎スポンサーをしている
チャイルドの成長記録が
届きました?⭐️大きくなってる??#チャイルドスポンサー pic.twitter.com/NhO7bL8uGG
— Chura❤︎美YOGA LIFE♥︎ (@chura20170504) 2017年12月18日
(出典:個人支援者の方のツイート)
支援する子どもたちから届いた手紙に喜ばれ、ブログやSNSなどに投稿されていた方が多かったです。
ワールド・ビジョン・ジャパンの年次報告書によると、2019年はチャイルド・スポンサーシップ事業に48,426人の個人が寄付しています(2020年3月6日時点)。
個人の有名人では、女優のジュディ・オング、酒井 美紀、松本莉緒、プロゴルファーの中嶋常幸、東尾理子などがサポート。
法人では、チャイルド・スポンサーシップを含めた事業に、武田薬品工業、パナソニック、住友化学などの企業や団体が支援しています。
ネガティブな評判·口コミや、活動への批判·疑問
その一方で、疑問や不安などネガティブな評判も、ブログやSNSやYahoo!知恵袋などで見つかりました。
最初は本気で参加することを考えながら読み始めたものの、読み終えて最初に出た感想は「高くね?」でした。(中略)
「子どもや家族だけでなく地域(つまりインフラ)も含まれているからこれほどの額になるんだろう」と納得しようとしましたが(中略)
http://okwave.jp/qa/q6216139.htmlでは支援額を計算している方がいます。
ボランティアへの参加が乏しくて有名な日本ですら年間1億円近い支援金を送っていることになり、他の先進国を合わせればきっと途方もない金額になります。
それを数カ国で分配するにしたって、やはり民間団体が支援する金額としては異常ではないでしょうか。
(出典:支援を検討したもののやめた方のブログ)
システムですがワールドビジョンの説明が不足で勘違いを生み出します
例えますと、支援が必要な地域にお金は行き地域の子供を代表した子と手紙のやりとりや成長記録を地域の歩みと共に受け取るのですがワールドビジョンのサイトを見ますとman-to-manのような印象を受けてしまい勘違いしてしまいますね。
(出典:OKWAVEより)
ワールドビジョンから毎月料金支払いの手紙が来るのですが一度も払った事が無いのに現実報告みたいな紙と一緒に手紙が届くのですがこれって無視を続けたら積もり積もった莫大な金を請求されたりしますか?
かれこれ一年くらい手紙が来ています
(出典:Yahoo!知恵袋より)

チャイルド・スポンサーシップの寄付金は地域全体に還元。
なのに、個人の子どものスポンサーとして寄付を支払い、その個人の子どもから手紙がきたり、会いに行ったりできる仕組みのため、その手法に疑問をもったり、勘違いをしている人の口コミがありました。
また、ワールド・ビジョンの建物や販促物が立派で、寄付金の使い道に疑問を持つ人、ウェブ上のバナーで、可愛い子どもの写真を全面に打ち出す寄付金集めの手法をよく思わない人もいました。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
支援先としてワールド・ビジョンは信頼できる?3つのチェックポイント
このようにポジティブ・ネガティブな評判や口コミがありますが、実際はどうなのでしょうか?
ワールド・ビジョンのチャイルド・スポンサーシップ事業に毎月の寄付を検討している方にとって、大切なお金を預けるかどうか、どんなポイントで判断すれば良いのでしょうか ?
私自身も40近くの団体へ個人的に寄付したり、 NPO 法人に勤務して寄付を集める経験をした立場から、見極めるポイントをいくつかお伝えします。
ポイント1:団体として信頼できるか?
ワールド・ビジョンが日本で活動を始めたのは、1960年代。
両親を亡くした子どもたちが生活する施設等を通じて支援活動を行ったそうです。
(出典:ワールド・ビジョン・ジャパン 2019年度 年次報告書)
1987年には「ワールド・ビジョン・ジャパン」を設立。
1999年に「特定非営利活動法人」として認証され、2002年には国税庁より「認定NPO法人」に認定(2014年8月には、東京都より改めて認定)されました。

認定NPO法人への寄付は税制優遇を受けられますが、
申請にあたっては、「年間100人以上の方から、3,000円以上の寄付を受けている」といった実績が要件となり、また経理財務や情報管理など管理体制の整備が求められます。
認定元の自治体(例:東京都)から、「適正な法人運営をしているか?」をチェックされ、十分に行っていないと更新(5年ごと)がされません。



チャイルド・スポンサーシップでの支援も、認定NPO法人への寄付として、所得税などの寄附金控除を受けられます。
長年にわたる活動実績や公正な法人運営などが行政に認められている、と判断してよいでしょう。
ポイント2:寄付金は、適正に使われるか?
ワールド・ビジョン・ジャパンの寄付金の使い道は、WEBサイトで確認できます。
2019年度の経常費用約58億円のうち、83.9%を現地事業活動のため、14.6%が広報活動のため、1.5%が団体の運営・管理のため使われているそうです。


会計報告は、WEBサイトに公開されている年次報告書で閲覧できます。
2019年度については「正味財産増減計算書」(P/Lに相当)と「貸借対照表」に分けて掲載。
NPO法人の財務諸表といえば、「活動計算書」と「貸借対照表」が一般的ですが、項目の分け方などは同じで違和感なく確認できました。
正式な決算報告書はWEBサイトの別のページで公開されていて、詳しく知りたい方は財産目録まで参照できるようになっています。
会計および業務全体に関して2名の監事による内部監査を受けるとともに、外部の独立した公認会計士に依頼して会計監査を受けているそうです。
さらに日本だけでなくワールド・ビジョン全体としても、監査を義務付けているのが特徴的です。
ワールド・ビジョン全体としては、内部に監査機関を設置し、各国のすべての事務所が最低でも3〜5年に一度、 事務所全体の業務監査と会計監査を受けることになっています。
もし監査の過程で疑義等が発生した場合は、その都度適切な対処を行います。
(出典:ワールド・ビジョン・ジャパン 2019年度 年次報告書)
会計については、透明性を担保する仕組みをワールドワイドに整えているように見えました。
ポイント3:活動の報告はきちんとされるか?
活動報告については、WEBサイトの「WVライブラリー」というコーナーに一覧で整理されていました。
オンラインでは、ブログやメールマガジンなどで更新情報を発信しています。
SNSについてはFacebookやTwitterのほか、InstagramやLINE@などのアカウントでも定期的に情報発信しているようです。
バングラデシュの若きリーダー、15歳のドラちゃん。国際連合ジュネーブ事務局にバングラデシュの児童婚に関する活動・研究結果の報告に来ました。
ドラちゃんの活動で2年間で600以上の児童婚を防ぐことができました。努力が実を結び、児童婚による苦しみがなくなりますように。https://t.co/H9Kjbrnz9m pic.twitter.com/iD5GmjSex8— ワールド・ビジョン・ジャパン (@WorldVisionJPN) November 8, 2019
オフラインでは年次報告書を公開しているほか、支援者向けには年3回のニュースレター(機関紙)を発行しているとのこと。
活動報告は充実しているように見えました。
さらにチャイルド・スポンサーになると、以下のようなコミュニケーションが始まるとのこと。
- 年に1度、チャイルドの写真つき成長報告が届きます。地域での活動状況が分かる報告書もご覧いただけます
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チャイルドに手紙を送ることができます。支援地を訪問して、チャイルドに会うこともできます
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定期的に、支援地域での活動報告や最新情報、イベント情報が届きます
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チャイルドと距離が近くなるあなた専用サイト、「マイ ワールド・ビジョン」で、支援の最新状況を確認できます



これだけ情報量が多いと、支援者でも消化しきれるか分かりませんが、報告が不足することはなさそうですね。
まとめ
いかがでしたか?
ワールド・ビジョン・ジャパンの募集している「チャイルド・スポンサーシップ」について、評判・口コミをまとめるとともに、支援先として見極めるチェックポイントを書かせていただきました。



私は個人として、チャイルド・スポンサーでの支援を始めたところ。
支援をしていくなかでの気づきなども、またお伝えしていければと思います。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
P.S.
チャイルドとの交流はなくてもいいから、ワールド・ビジョン・ジャパンの活動を支援したいという方には、「難民子ども支援」のプログラムもオススメです。
チャイルド・スポンサーシップは毎月4,500円からですが、難民子ども支援は毎月1,000円から寄付することが可能です。
難民子ども支援について詳しく知りたい方は、こちらからどうぞ。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です