2023年度のユニセフ募金は306億7,589万円が集まっていますが、募金は実際どのような活動に使われているのでしょうか。
(出典:日本ユニセフ協会HP)
「団体規模が大きいので、どんな活動をしているのかが掴めない。」
「ユニセフが注力している、具体的な活動を知りたい。」
こうした想いをお持ちの方へ向け、今回はユニセフが展開している事業をまとめました。
あなたの関心を寄せる分野が、ユニセフではどう位置付けされているか確認しましょう。
目次
ユニセフの活動分野と活動地域をチェック
世界中の子どもたちを守る活動をしているユニセフ。
まずはそれぞれの活動分野と、どのような地域で活動をしているのかをチェックして、団体の大枠を掴みましょう。
活動分野
ユニセフの主な活動分野は、以下のようになっています。
- 41%:子どもの生存と成長(栄養・保健・HIV/エイズ)
- 20%:教育
- 16%:環境(水と衛生)
- 11%:子どもの保護
- 13%:公平な機会(社会へのインクルージョン)
※数字は、分野別の支出割合(2022年)
※四捨五入しているため、総計は必ずしも100%になりません
(出典:日本ユニセフ協会HP)
支出割合の大きい「子どもの生存と成長」「教育」「水と衛生」は、後ほど詳しくご説明します。
インクルージョンとは、誰もが受け入れられる社会のことです。
性別や人種、障害の有無に関わらず、平等な権利が守られる社会を目指し、各国政府への政策提言や、定期的な調査活動を行なっています。
活動地域
ユニセフが主に活動している地域は、以下のようになっています。
- 43%:サハラ以南のアフリカ
- 26%:中東と北アフリカ
- 17%:アジア
- 6%:ヨーロッパと中央アジア
- 5%:ラテンアメリカとカリブ海諸国
- 4%:地域間
※数字は、地域別の支出割合(2020年)
※四捨五入しているため、総計は必ずしも100%になりません
(出典:同上)
上位二つのアフリカ界隈で、7割を占めていることが分かります。
ユニセフは以下の基準で、その優先順位を決めているそうです。
- 5歳未満児死亡率
- 所得水準
- 子どもの人口
(出典:同上)
5歳の誕生日を迎えることなく命を落とす子どもは年間530万人と言われています。
これは約6秒に1人、5歳未満児が亡くなっている計算です。
今この瞬間も、生まれた環境に恵まれなかったばかりに命を落とす子どもがいるのです。
これは、国ごとの5歳未満児死亡率のデータです。
アフリカの色が濃くなっており、緊急で支援が必要な地域ということが分かります。
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寄付金控除の対象団体です
ユニセフの活動とは?世界の子どものために取り組んでいる活動内容を紹介
現在のユニセフは、主に途上国の子どもたちへの支援に注力しています。現地の人たちによる自治をサポートし、最終的にユニセフの支援を卒業できることを目標にしています。
ユニセフが支援の現場で取り組んでいる活動を、関連記事を紹介しながら解説していきます。
水と衛生
ユニセフは子どもたちのため、安全な飲み水の確保、トイレの設置の促進、手洗いなどの衛生習慣を広める、といった3つの柱で水と衛生の問題の解決に取り組んでいます。
教育
ユニセフの教育支援では、人道危機下にある子どもたちへ、校舎の建設や、鉛筆やノートなどの学用品の提供を行っています。
他にも、教員研修の実施や、教育の大切さを理解してもらうために保護者や住民への啓発に取り組んでいます。
また、女の子、障がいのある子ども、少数民族や難民・避難民の子どもなど弱い立場にある子どもたちに重点を置いて支援しています。
保健
ユニセフは、世界で最も多くのワクチンを子どもたちに提供している組織です。
2023年までに約20億回分のワクチン提供で、子どもたちを病気から守る活動をしています。
栄養
世界の5歳未満児の約22%にあたる、1億4,920万人が慢性的な栄養不良によって引き子される発育阻害の状態にあると言われています。
ユニセフはこのような栄養不良の状態にある子どもたちに、プランピー・ナッツなどの栄養治療食を提供し、緊急度の高い子どもたちに支援を届けています。
栄養治療食「プランピー・ナッツ」
子どもの保護
ユニセフは、暴力・搾取・虐待などあらゆる不条理から子どもたちを守るために、心理的ケアや医療ケアを提供するなどの支援を行っています。
現在、移民・難民の数は、第二次世界大戦以降、最大規模となっていて、紛争下の国や地域で暮らしている子どもの数は、推定約2億4,000万人にも上ると言われています。
ユニセフは、子どもへの暴力を終わらせるために、世界各国で実行力のある法施行・法整備の強化に取り組んでいます。
緊急支援
紛争や武力衝突、災害や感染症の流行など、人道危機の影響を受ける国で暮らしている子どもは、およそ4億2,000万人に上ると言われています。
現在、最も注力する緊急支援のひとつである感染症に苦しむ人々への支援では、学校や地域コミュニティに給水設備を整備し、正しい手洗い習慣を広める活動の他、すべての人びとにワクチンを届けるための「コールドチェーン」と呼ばれる低温物流システムの整備、保健員のトレーニング、 接種に不可欠な医療器具の提供などを行っています。
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寄付金控除の対象団体です
ユニセフに支援するには?支援方法をご紹介
最後に、私たちがユニセフに寄付を届ける主な方法をご紹介します。
いずれの場合も、寄付金控除が受けられるので、ぜひあなたに合った方法で始めてみてください。
毎月の寄付
500円以上の任意の金額を、毎月クレジットカード、もしくは口座引き落としで寄付する「ユニセフ・マンスリーサポート」という方法もあります。
継続的に寄付することで、
- 予算の見通しが立てやすくなり、息の長い支援が可能になる
- 募金活動費が削減でき、より多くの支援を現地に届けられる
などの効果があります。
私たち寄付者にとっても、毎月の少額な寄付の方が”活動に参加している一員である”という実感を得やすいです。
マンスリーサポートについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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寄付金控除の対象団体です
その他の寄付:単発の募金と遺産寄付
マンスリーサポートの他に、好きな時に、好きな分を、募金する単発の募金や、遺産寄付などがあります。単発の募金については、以下のように支援メニューによって寄付の使い道が異なるので、注意が必要です。
- ユニセフ募金:ユニセフの活動全般に使われる
- 緊急・復興募金:紛争や自然災害など、緊急支援に使われる
- 分野・地域指定募金:水と衛生など、指定した分野に使われる
ユニセフ募金について、その使い道や募金方法の種類などを解説した記事もありますので、詳しく知りたい方は、是非お読みいただければと思います。
遺産寄付については以下の記事でも詳しく説明しているので、ご覧ください。
ユニセフ支援ギフトによる寄付
ユニセフの支援ギフトとは、特定の物資やサービスを指定して寄付することができるプログラムです。例えば、以下のような支援ギフトが用意されています。
- ポリオワクチン:子どもたちにポリオ予防接種を提供
- 栄養パック:重度の栄養不良の子どもたちに栄養補給
- 教育キット:学校に通うことができない子どもたちへの学習支援
これらの支援ギフトは、寄付者が具体的な支援内容を選べるため、寄付がどのように使われるかが明確です。
また、ユニセフが長年にわたり培ってきたネットワークとノウハウを活かして、迅速かつ効果的に支援を届けることができます。
ユニセフ支援ギフトカタログの表紙
各分野で受け付けている寄付金額と、寄付が何に使われるのかが明確にわかる。
ユニセフの活動について、更に詳しく知りたい方はぜひこちらもご参考にして下さい。
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寄付金控除の対象団体です