(出典:たらちねクリニックHP)
2011年3月、東北大震災で起きた、福島原発事故。
その放射能被害を被る人たちを救うために、開設された「たらちねクリニック」。
将来的にありえる体への影響を最小限に抑えるための、予防対策を講じています。
「ちゃんとした団体なの?」「寄付で応援して大丈夫?」
そんな疑問を持つ方のために、たらちねクリニックの評判や口コミ、支援先として検討する時にチェックしたい3つのポイントをまとめました。
目次
ブログやSNSで見つかった「たらちねクリニック」の評判·口コミ
たらちねクリニックについて、ネット上で検索したり、ソーシャルメディアで探したりしてみると、さまざまな書き込みが見つかりました。
ポジティブな評判·口コミや、支援者からの応援メッセージ
まずはポジティブな評判から。
さまざまな支援方法で寄付をしている方々が、次のようにメッセージをつづっています。
小生も毎月の寄付してる。
子どもの安心のために無料で検査するってホントは政府がやるべき事で、民間でやることではないっ!と思いつつ…
(出典:毎月寄付をし続ける方-twitter)
原発事故から7年余り。
遅まきながら、今年度から毎月定額の寄付を寄せる登録をしました。
(出典:毎月寄付を始めた方-twitter)
(出典:毎月寄付を始めた方-twitter)
医師では、黒部信一先生、渡辺久子先生、などが支援しています。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
ネガティブな評判·口コミや、活動への批判·疑問
その一方で、疑問や不安などネガティブな評判も、ブログやSNSで見つかりました。
個人の寄付だけじゃなくて、公費で負担したり、ちゃんと支援できる仕組み作りが大事だと思うわ。
(出典:きちんとした支援の仕組みが必要と思う方-twitter)
たらちねクリニックは唯一永続的に検査を積み重ねてる。
その存在意義は非常に大きいと思う。しかし寄付には矛盾を思う。
十分に安いのだから無償でなくていいし、むしろ検査を進める広報が第一で、有償でなければ責任ある永続性は難しいと思う。
支援先として「たらちねクリニック」は信頼できる?3つのチェックポイント
このようにポジティブ・ネガティブな評判や口コミがありますが、実際はどうなのでしょうか?
寄付をするかの客観的な判断材料として、法人格、資金使途、活動報告の3つのポイントを押さえることが大切です。
以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント1:団体として信頼できるか?
「たらちねクリニック」とは、認定NPO法人「いわき放射能市民測定室たらちね」が運営する、診療無料クリニックです。
- 2011年:福島原発事故後、「いわき放射能市民測定室たらちね」開所
- 2012年:NPO法人として登録
- 2015年:認定NPO法人格を取得
たらちねは認定NPO法人のため、寄付をすると寄付金控除の対象になります。
認定NPO法人については・・
申請にあたっては、「年間100人以上の方から、3,000円以上の寄付を受けている」といった実績が要件となり、また経理財務や情報管理など管理体制の整備が求められます。
認定元の自治体(例:東京都)から、「適正な法人運営をしているか?」をチェックされ、十分に行っていないと更新(5年ごと)がされません。
通常のNPO法人や一般財団/社団法人よりも、寄付金控除が認められている認定NPO法人や公益法人の方が、より適切に寄付金を管理をしている可能性が高いです。
ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?
「たらちねクリニック」を運営する、「いわき放射能市民測定室たらちね」の資金の使い方は、ウェブサイト上の「決算報告書」で公開されています。
2019年度「活動計算書」から、「いわき放射能市民測定室たらちね」の決算数値を拾ってみました。
- 経常収益 8,343万円
- 会員費 1%
- 寄付 81.9%
- 助成金 3.3%
- 事業収入 10.2%
- 支出 1億円
- 事業費 92.3%
- 管理費 7.7%
2017年度「活動報告」によると、「たらちねクリニック」の子どもドッグは、全額寄付でまかなっているようでした。
2019年度「活動報告」では、「全国の皆様からのご支援を受けて検診を受ける場合」と「自己負担で検診を受ける場合」での費用記載がありましたが、支援を受ける条件等の記載はありませんでした。
「いわき放射能市民測定室たらちね」の監査については、公式サイトには掲載されていませんでした。
福島・宮城・山形県のNPOを主に支援する団体、「市民公益活動パートナーズ」のウェブサイト上には、次のように掲載されています。
理事10名/監事1名/事務局2名/会計(事務局の他に外部の会計事務所が入り会計の確認を行っている。)/監査は監事1名と 会計事務所により実施するとともに、定期総会において会員のみなさまから会計のチェックを受けている。
(出典:情報シート(2017年度)いわき放射能市民測定室 たらちね)
ポイント3:きちんと活動しているか?
たらちねクリニックは、「子どもたちの未来を守る」という原点をもとに、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響を受けた人たちの身体と心の健康を守る活動をしているようです。
「診療案内」や2019年度「事業報告書」から、主な活動や数値をピックアップしてみました。
- 診療科:内科・小児科
- 診療内容:予防接種、甲状腺検診、健康診断各種など
- 患者利用数:延べ 1,971名(2019年4月~2020年3月)
- ホールボディーカウンター受検者数:4,782名
たらちねクリニックのウェブページでは、院長のプロフィール、診療案内、診療時間、などが掲載されています。
「たらちね通信」が年に数回発行されていて、たらちねクリニックの活動について、時折報告されていました。
公式サイト上からはリンクされていませんが、「いわき放射能市民測定室たらちね」の「facebook」、「twitter(2016年以降更新なし)」のアカウントが見つかりました。
たらちねクリニックに関する活動報告は少なめですが、比較的更新頻度が高い「facebook」の観覧をおすすめします。
(出典:いわき放射能市民測定室 たらちね facebook)
以上、たらちねクリニックの評判や口コミ、寄付先として信頼できるかをチェックした内容を紹介しました。
たらちねクリニックへの寄付の使途など、興味のある方は以下の団体ページもご覧ください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
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