女の子(女性)への寄付で、教育・自立や虐待防止を!支援団体4選

「女の子は教育を受けられない」「親が決めた相手と早くに結婚させられる」「家庭内での暴力にさらされる・・」
とりわけ途上国では、女性が弱い立場に置かれてしまったり差別にさらされたりしている現実があります。

そんな厳しい環境に向き合わざるをえない女性たちに、教育や自立の機会を届けたり、人権や尊厳が保障されるようにサポートしたりしている非営利活動をピックアップしました。

かものはしプロジェクト:虐待や貧困で苦しむ子どもを救うための活動

かものはしプロジェクト HP

かものはしプロジェクトが、日本国内の課題に取り組み始めたのは2019年のこと。

「東京都で5歳女児が暴行を受け亡くなってしまった」「寒いなか、食事も与えてもらえず外に放置されていた」など、テレビや新聞で事件が報道される度に心を痛め「何かできないか?」「なんとかしたい」と考えるようになり、日本の子どもを支援する活動を始めました。

主な事業内容は以下の通りです。

  • 困難に直面する若者への支援強化:児童養護施設に自立支援の専門家を派遣、退所後に困難に直面した若者からの相談対応や、金銭管理指導を支援。
  • 退所後も安心して生活できる仕組みづくり:退所後にサポートが激減する状況を変えるため、退所後支援の充実に向けたネットワークづくりや政策提言などを実施。
かものはし国内事業
かものはしプロジェクトへの寄付「サポーター会員」として日本の虐待問題解決を支援する理由
編集部オススメのポイント!
2019年から日本国内での活動をスタートし、子どもが虐待されない、そして虐待された人が回復できる社会をつくるために、児童養護施設などを出た若者の巣立ちの応援、子どもや養育者にやさしい地域づくりに取り組みます。
かものはしが取り組む問題と活動を、現地の声もふまえながら直接聞くことができるイベントが実施されています。「創業時から今後の活動を知りたい」「現場でどのような問題が起きているか理解したい」という方には有効な機会だと思います。

「虐待や、その経験から今まさに助けを必要としている子どもが同じ街にいるかもしれない、そんな子どもたちのために何かしたい」
「世界の問題も気になるが、自分の暮らす日本の未来も良くしていきたい」

そんな想いに共感された方は、是非団体公式ページから詳細をご覧ください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

女の子の未来に投資すれば、世界は変わる(プラン・ジャパン)

女の子への支援といえば有名なのが、「プラン・インターナショナル・ジャパン」(以後プラン)。
「Because I am  a Girl」のキャンペーンは、テレビ・新聞や電車の中吊り広告などでご覧になったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私が衝撃を受けたのは、「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない」という鮮烈な言葉でした。

プラン・インターナショナル・ジャパン

幼い頃から、水汲みや食事の支度などの家事労働で、学校で学ぶことも友達と遊ぶことも許されない毎日。
そして10代で結婚を強いられ、早すぎる出産へ。暴力や誘拐、命の危険を感じる日常にさらされている女の子も少なくないそうです。

幼いからだでの妊娠や出産で命を落とすケースも。
古い慣習による早すぎる結婚で教育の機会が奪われています。
(プラン・インターナショナル・ジャパン WEBサイトより)

「途上国では、約3人に1人の女の子が18歳未満で結婚」「同じく身体的暴力を受けたことのある女の子は約4人に1人」「世界中の非識字人口の約3分の2が女性」という、先進国で暮らす私たちにとっては想像しにくいデータも載っていました。
プランが強調するのは、「虐げられている分、もっとも伸びしろがあるのもまた、女の子」という主張。

  • 女の子が1年長く初等教育を受けると、その子が将来得る収入が約11%増加
  • 全ての女性が中等教育を修了すれば、5歳未満児の死亡率は約49%減理、1年でおよそ300万人の命が救える

といったデータとともに、女の子の可能性を伸ばし、未来を切り開くためのサポートを呼びかけています。

具体的な支援については、「地域全体を豊かに発展させていく活動を支援する」(1人のチャイルドと手紙の交流付き)というプラン・スポンサーシップも紹介されていました。
しかし、「女の子にフォーカスして支援したい」という方には、「女の子たちをリスクから守ると同時に、自立していくためのプロジェクトを実施」するという「ガールズ・プロジェクト」(毎月1,000円〜)寄付が合っているように思えました。

支援対象途上国の女の子
活動地域エチオピア、バングラディッシュ・ラオスなど
事業内容早すぎる結婚・人身売買・暴力や虐待などから守る、教育や職業訓練などによる自立支援
寄付の使途未記載(支援金の79.8%は「プログラム活動費」に使われるとのこと)
運営団体公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン

過酷な環境で働かされている”家事使用人”の少女を救う(シャプラニール)

認定NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会は、「隠された」児童労働と言われる家事使用人として働く少女を支援しています。

ゴミ捨て場で発見された瀕死の少女

ある日、バングラデシュのゴミ捨て場で瀕死の少女が発見されました。
少女は身体中から出血し、アイロンで押し付けられたようなやけども見られました。

身元を調べると、アドリちゃんという名の11歳の少女で、貧しい農村から離郷し、雇い主の家に住み込みで働く家事使用人だと分かりました。
アドリちゃんは雇い主から虐待を受け、ゴミ捨て場に捨てられたのです。

シャプラニールHP

シャプラニールが活動しているバングラデシュでは、アドリちゃんのように家事使用人として働く少女が33万人程いるとされています。
しかし正確な人数は分かりません。

それは、工場で働く子どもやストリートチルドレンなどと違い、家の中で働く少女を見つけるのが難しいからです。
家事使用人が「隠された」児童労働と言われているのは、そのためです。

シャプラニールHP

シャプラニールは、少女たちのための支援センターを開設し、自立に向けたサポートを提供しています。

初年度に支援センターを利用した約65名の少女たちに起きた変化は目を見張るものでした。

読み書きや計算だけでなく、保健衛生などの知識も身につけたことで、少女たちの身なりは目に見えて清潔になっていきました。

そして何よりも、住み込みで孤独を感じながら働く少女たちにとって、センターで友達と過ごす時間はかけがえのない時間となったのです。

シャプラニールHP
活動内容 子どもの明日を守る活動、災害に強い地域を作る活動など
活動地域 バングラデシュ・ネパール・日本
支援対象 社会や他の援助団体の支援から取り残された人びと
寄付の使途 児童労働に従事する子どもたちへの教育支援費用など
運営団体 認定NPO法人シャプラニール=市民による海外協力の会

支援センターでは、アクセサリー製作・ペーパークラフト・絞り染めなど手工芸技術から、料理・ミシン・裁縫といった実用的なものまで、様々なテーマで技術研修を行っています。

家事使用人以外にも仕事がある、人生の選択肢は無限に広がっている。
それを知ることで、少女の未来は変わります。

現在シャプラニールは、バングラデシュで3つの支援センターを運営しており、新たな支援センターの開設も計画しています。
そのための資金が足りません。

シャプラニールへの寄付でバングラデシュの家事使用人の少女を支援する3つの理由

「家事使用人の少女たちが自らの力で未来を変えるための力になりたい」
「貧困に苦しむアジアの子どもたちのために今すぐに行動を起こしたい」

こんな風に感じていただけた方は、ぜひシャプラニールのWebサイトもご覧になってみてください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

赤ちゃん虐待や待機児童などの問題解決で、女性をサポート(フローレンス)

途上国で主に女の子の支援に取り組む団体を紹介してきましたが、最後は少し変わった角度からピックアップしました。
日本で「病児保育」「待機児童問題」や「ひとり親家庭の貧困」「障害児保育」など、親子を取り巻くさまざまな課題解決にチャレンジする、認定NPO法人フローレンスです。

フローレンスWEBサイトより

フローレンスが取り組む課題の1つが、「赤ちゃんの虐待死」問題です。

生まれたばかりの赤ちゃんの命を、お腹を痛めて産んだお母さん自らが断ってしまう。
虐待によって死亡する0歳児は、「2週間に1人」にも。

そんなショッキングな統計の背景にあるのは、「予期せぬ妊娠」です。
貧困、性犯罪の被害など様々な事情を背負い、相談できずに孤立した女性が、自宅や公園のトイレで出産を迎えてしまうことさえあるそうです。認定NPO法人フローレンス WEBサイトより)

罪のない赤ちゃんの命を救うための取り組みが、「赤ちゃん縁組」つまり、子どもを望む養親に赤ちゃんを託せるような仕組みづくりです。

「赤ちゃん縁組」では、予期せぬ妊娠や、出産しても育てられないなど、妊娠・子育て期に課題を抱える女性の相談を受けています。
相談の結果やはり育てられない、となった場合には、養親を希望する夫婦に託すことで、「すべての子どもが愛情あふれる家庭で育つ社会」の実現を目指します。

妊婦の出産にかかる費用は、養親による自己負担で行うものの、縁組に至らない相談や相談員にかかる費用は賄えないとのこと。
生みの親の産前の「生活支援費」や育ての親への「研修費」などに、寄付を充てているそうです。

このようにビジネスとして成り立ちにくい社会課題を解決するために募集しているのが、月1,500円から支援するマンスリーサポーター
この他にも寄付を活用して、「障害児保育」や「子どもの貧困」(ひとり親家庭の支援)といった、子ども・親子をめぐる社会課題に取り組んでいます。

活動内容 特別養子縁組、妊娠・特別養子縁組相談、養親研修
活動地域 日本各地
支援対象 赤ちゃん・妊婦、障害児家庭、ひとり親家庭など
寄付の使途 生みの親の産前の生活支援費、育ての親への研修費、生みの親の相談時の出張費など
運営団体 認定NPO法人フローレンス

※ 「赤ちゃん縁組」事業についての例

フローレンスへの寄付で、赤ちゃんの虐待死をなくす支援を始めた3つの理由

フローレンスの事業は、女の子のみを対象としたものではありませんし、支援を受けるのも父親という場合もあるでしょう。
一方、子育ての役割をメインにこなすのが母親が多い、という日本の現状を鑑みると、子育てをめぐる課題解決が「女性の支援」にも大いに貢献するのでは?と紹介いたしました。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

今回ご紹介した4つの活動、WEBサイトのリンク先も記していますので、ご自身の志向とあった活動や共感した活動はぜひ詳しくご覧になってみてください。

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