(出典:東京シューレHP)
日本では近年、不登校の子どもの割合が増加傾向にあるのはご存知でしょうか。
「人間関係」「経済的理由」など、学校に行けなくなってしまった理由はそれぞれですが、子どもたちの受け皿となる居場所はまだまだ少ないのが現状です。
本記事では、学校へ通うことに困難を抱える子どもたちに、学習機会や心のケアで支援を行う3団体を紹介します。
目次
不登校の子どもに、学習支援と安心できる居場所を(カタリバ)
カタリバは、さまざまな状況にある子どもたちに、居場所や学習環境を提供する認定NPO法人です。
不登校になった子どもたちの背景はさまざまです。
本人としても「学びたい」「頑張りたい」のに、何らかの理由で「もう無理……」と心が折れてしまう、そんな子どもたちが数多く存在します。
きっかけや継続している理由は様々ですが、多くの子どもたちは、長い月日をかけて辛い思いをし続けた結果、「学校に行かない」ではなく「学校に行けない」状態になっています。
カタリバHP

カタリバHP
カタリバでは、廃校となった校舎を利用した「おんせんキャンパス」や東京都足立区の拠点で、不登校の生徒を支援しています。
学校、保護者、教育委員会などと連携しながら、
- 学力支援
- 生活習慣支援
- キャリア指導
- 体験活動
など、子どもたちに「勉強を教える」だけではなく、「さまざまな活動を通じて支える・見守る」ことで、子どもたちが安心して成長できる環境づくりを行っています。
またカタリバは不登校支援以外にも、被災地における教育支援や、子どもの探究心を育てる出張授業など、多様な切り口で子どもたちの学びをサポートしています。
活動内容 | 安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供や学習支援、探究学習の実践支援など |
活動地域 | オンライン(全国)、岩手県、宮城県、福島県、東京都、島根県に加え、各地域団体を後方支援 |
支援対象 | 主に日本の小学生〜高校生など |
寄付の使途 | 人件費、教材・備品・消耗品費、移動・交通費など |
運営団体 | 認定NPO法人カタリバ![]() |
保護者の方に行ったアンケート結果からは、多くの親御さんが安心と自信を子どもたちが取り戻したと感じていること、また親御さん自身の気持ちも前向きになっていることが分かりました。
カタリバHP
不登校による問題として、学校の勉強についていけなくなることが挙げられがちです。
しかし何よりも根強く重い問題なのは、子どもたち自身が「自分はダメなんだ」と後ろ向きになり、自信を失ってしまうことです。
カタリバでは、子どもたちが安心して学ぶだけでなく、「自分はここにいてもいいんだ」と思えるような活動を続けています。
「学校の勉強と同じくらい、自己肯定感も大事」と感じる方は、ぜひ支援を検討してみてください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
学びや交流を支える、日本最大規模のフリースクール(東京シューレ)
東京シューレは、1985年から活動を続ける、日本最大規模のフリースクールを運営するNPO法人です。
子どもの不登校に対して、周りの大人たちは「どうすれば学校にまた通えるようになるだろう」など、また学校に通わせることを考えがちではないでしょうか。
その傾向は、東京シューレが活動を始めた1985年頃は今よりさらに強いものだったそうです。
東京シューレは、登校拒否・不登校の子どもが激増するさなかの1985年、学校外の子どもの居場所・学び場として、親・市民によって開設されました。
東京シューレHP
(中略)
不登校を否定し学校復帰させる風潮の強い中、子どもの成長の場は学校のみではないと、子どもの気持ちを尊重し、多様な成長を支え、子ども中心の学びと活動の輪を広げてきました。

東京シューレのフリースクールでは、小学1年生から23歳までのさまざまな年齢の若者がともに学び育ちあう環境作りをしています。
その理念は下の5つ。
- ほっとできる居場所
- やりたいことを応援する場所
- 自分で決めることを大切に
- 子どもたちで創る
- 違いを尊重する
歴史の長い団体というのもあり、自身が子どものころに東京シューレに通い、成人後に今度はスタッフとして関わるようになった、というスタッフの方の体験談もありました。
活動内容 | フリースクールの運営 |
活動地域 | 主に東京都内 |
支援対象 | 不登校の子ども、学外での学びや交流を求める若者 |
寄付の使途 | フリースクールの運営、奨学基金 |
運営団体 | NPO法人東京シューレ |
シューレには小4の時に入りました。
東京シューレHP
(中略)
シューレは家族みたいなところが大好きです。安心して過ごせる場所。シューレのおかげで自分がやりたい事がだいぶ見つかってきました。
東京シューレを「不登校対策」と言うのは少し語弊があるかもしれません。
従来の学校に通おうが通わまいが、子どもや若者があらゆる場所でのびのびと学べる、「学びの自由化」というイメージだと感じました。
「多様性の溢れる、子どもがのびのびと育てる社会になりますように」そう感じる方は、ぜひWebサイトをチェックしてみてください。
教育格差の解消を目指し、困難を抱える子どもに”スタディクーポン”を(チャンス・フォー・チルドレン)
チャンス・フォー・チルドレンは、教育支援に特化した「スタディクーポン」を発行し、さまざまな境遇にある子どもたちの支援を行っている公益社団法人です。
2011年に発生した東日本大震災。
たとえ学校機能が復旧したとしても、家庭や子どもたちの受けたダメージは、まだ癒えていません。
震災の影響は、精神的にも経済的にも、現地に大きく爪痕を残しています。
CFCが活動拠点を置く宮城県は、特に震災以降不登校の児童生徒が増え、2012年度に中学生における不登校出現率が全国最多となり、その後も全国1、2位の高さになっています。
チャンス・フォー・チルドレンHP
(中略)
震災が直接影響を与えているか否かは分析が必要ですが、少なくとも震災による経済的ダメージが不登校出現率の増加に繋がっていると考えられます。

チャンス・フォー・チルドレンHP
チャンス・フォー・チルドレンでは、経済的な困難を抱える子どもたちに対して、学習塾や習い事、体験活動等で利用できるスタディクーポンを提供しています。
- 塾などの教科学習
- スイミング教室などスポーツ
- 音楽教室などの文化活動
- キャンプなどの体験活動
- 習字やそろばんなどの習い事
など、幅広い教育活動の中から子ども自身が自分の学びたいものを選択できます。
また、チャンス・フォー・チルドレンでは「ブラザー・シスター制度」を導入しており、大学生ボランティアが月に1度、電話や面談を通して継続的に子どもたちを見守ります。
活動内容 | スタディクーポンの支給、大学生ボランティア等による相談支援 |
活動地域 | 岩手県、宮城県、福島県、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、兵庫県、大阪府、京都府など |
支援対象 | 経済的困難を抱える子ども・被災した子ども |
寄付の使途 | クーポン発行費、大学生ボランティアの相談支援費、スタッフ人件費など |
運営団体 | 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン![]() |
”この男の子は小学生の頃から不登校でしたが、この春から高校への進学を決めました。
チャンス・フォー・チルドレンHP
(中略)担当のブラザー・シスター(大学生ボランティア)は、約4年間、彼と毎月電話面談を行ってきました。
(中略)
ブラザー・シスターとの面談が、彼にどれほど影響したのかは分かりません。
しかし、不登校で普段人との関わりが少なかった彼にとっては、親しい兄のような、よき相談相手であり、クラスの友人のような話し相手であり、日々の成長に寄り添う存在であったといえるのではないかと思います。
子どもたちの背景も、将来の夢もさまざまです。
子どもたちの希望を尊重し、それを多様な形で応援できるのはスタディクーポンならではでしょう。
「子どもたちの夢を応援したい!」と思う人は、月1,000円からの支援をぜひ始めてみましょう!
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です