SDGsの寄付先はどこがいい?子ども・環境・飢餓・教育など分野別おすすめ団体と支援方法を紹介

(出典:日本ユニセフ協会HP

SDGsについて、毎日の暮らしの中で、意識していることはありますか?

多くの企業や個人が環境や社会課題に対して積極的に取り組んでいます。企業は環境保全や社会的責任を果たし、個人もエコ活動や地域貢献を通じてSDGs達成に貢献しています。

しかし、SDGsを支援するために「寄付」という手段を取ろうとすると、ハードルが高く感じる方も多いのではないでしょうか。どこに寄付すればよいのか、どれだけの効果があるのか、不安を抱えることもあります。

この記事では以下の項目を通じて、寄付に対する不安や疑問を解消し、どのようにして支援ができるのかを詳しく解説します。

  1. SDGsの概要
  2. 達成のために私たちができること
  3. SDGsに取り組む団体紹介
  4. 寄付先・募金先の選び方

あなたにぴったりの寄付先がきっと見つかるはずですので、ぜひ最後までご一読ください。

SDGsとは?

SDGsとは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択されました。

今世界中で、格差や貧困問題、気候変動、テロや紛争など、たくさんの問題が起きており、人類が地球で暮らし続けることができなくなってしまうかもしれないことが懸念されています。

そのため、世界各国が協力して2030年までに目指すべき目標として掲げたものが「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」です。

「誰一人取り残さない」というキーワードをもとに、具体的に17の目標を掲げています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤を作ろう
  10. 1人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任、つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

SDGs達成のために、私たちにできることは?

SDGsを達成するためには、政府だけでなく、企業や個人の地道な努力も必要です。では、具体的にどのような取り組みが必要になるのでしょうか。

政府の取り組み

政府はまず、SDGs推進本部を設け、2016年12月に、「SDGs実施指針」を設けています。この指針は2019年12月と2023年12月に改訂されました。

また、指針をもとに、具体的な予算や施策を「SDGsアクションプラン2023」としてまとめ、8つの優先課題を掲げています。

  1. あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
  2. 健康・長寿の達成
  3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
  4. 持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備
  5. 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
  6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
  7. 平和と安全・安心社会の実現
  8. SDGs 実施推進の体制と手段

これら優先課題に紐づく解決すべき事項について、各省庁ごとに予算と施策を整理しています。

例えば「1 あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現」のために、文部科学省は以下内容を公表し、約17億円の予算をつけています。

共生社会の形成に向けて、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられるように条件整備を行う。
また、障害のある子供の自立と社会参加を見据え、一人 一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できるよう連続性のある多様な学び の場の整備を行う。

文部科学省

このように、各省庁ごとの具体的な施策が481項目掲げられています。

企業の取り組み

特に経済に関する目標など、企業との協業なしにはSDGsの達成はなしえません。すでに多くの企業がSDGsの達成に向けて取り組みを進めています。

『SDGsに積極的』な企業は 54.5%と過半数を超えます。積極的に取り組んでいると表明していなくても、知らず知らずのうちにSDGsに取り組んでいる企業も含めると、72.8%の企業がSDGsの達成に向けた取り組みをしています(帝国データバンク 2024年7月調査)。

課題別の取り組み状況としては、働き方改革などを含む「働きがいも経済成長も」が 34.0%で最も高いようです。

株式会社帝国データバンク 「SDGs に関する企業の意識調査(2024 年)」より引用

SDGsに取り組むことで、「企業イメージの向上」や「「従業員のモチベーシ ョンの向上」に繋がると実感している企業も多いようです。

個人として取り組めること

では、SDGsの達成に向けて個人としてどのようなことができるのでしょうか。

例えば節電・節水をしたり、食材を無駄にしないようにしたりなど、日々の中でできることもあります。一方例えば「飢餓をゼロにする」ことに対して個人として 大きな取り組みをすることはなかなか難しいかもしれません。

個人としてSDGsに貢献する方法について、いくつかのアクションを紹介します。

1.ボランティア活動

時間を使って地域や社会のために貢献するのも有意義です。地域の清掃活動や、福祉団体の支援など、自分が関心のある分野で行うことで、社会にポジティブな変化をもたらします。

2.不用品の寄付

不要になった衣類や本、生活用品を必要としている人や団体に寄付することも、持続可能な社会づくりに役立ちます。リサイクルやリユースを通じて、資源の無駄を減らすことができます。

3.寄付

寄付は、最もシンプルで効果的な支援方法です。信頼できるNPOやNGOに寄付することで、環境保護や貧困解消といったSDGsの目標達成に直接貢献することができます。

SDGsに取り組む寄付先団体4選

ユニセフ世界中の子どもたちに、健康と安全な生活を届ける

日本ユニセフ協会HP

すべての子どもの命と人権を守るため、約190の国と地域で活動する国連機関、ユニセフ。
第二次世界大戦終戦後の1946年に誕生し、現在その活動範囲は保健・水と衛生、教育など多岐にわたります。
「ユニセフといえば子どもの支援」というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。

SDGs:3「すべての人に健康と福祉を」
・予防接種やワクチンの普及
・新生児や5歳未満児の予防可能な死亡を根絶

ユニセフでは乳幼児期の子どもに適切なケアを届け、健やかに成長できるよう、ワクチンの普及や清潔な水や環境の確保、栄養改善など、総合的に支援を行っています。

この活動は、SDGsのゴール3「すべての人に健康と福祉を」に貢献する活動です。

SDGs:6「安全な水とトイレを世界中に」
・安全な水へのアクセス
・安全な衛生設備へのアクセスと野外排泄の根絶

世界ではいまだ多くの人々が安全な水を飲むことができません。
>SDGsのゴール6では、 2030年までに世界中すべての子どもが身近な場所で、きれいな水が使えるようになることを目指しています。

ユニセフは、汚れた水を綺麗な水にかえる浄水剤や、井戸の基材などを届ける活動も展開しており、2022年には、人道危機下で生きる2,300万人に安全な飲料・生活用水を届けました。(出典:日本ユニセフ協会HP

SDGs:16「平和と公正をすべての人に」
・あらゆる場所であらゆる暴力と、暴力による死を減らす
・子どもへのあらゆる形の暴力を撲滅

世界での活動に注目が集まるユニセフですが、実は日本もその活動地の一つです。

日本でもしばしば子どもへの虐待やいじめが報道されますが、SDGsのゴール16では子どもへの虐待や搾取など、あらゆる形態の暴力を撲滅することが掲げられています。

日本ユニセフ協会(ユニセフ本部の日本窓口)では、アドボカシー(政策提言)活動として「子どもの権利条約」の普及・啓発や、「子どもの権利条約」を基盤とした「こども基本法」の制定を日本政府に働きかけてきました(「こども基本法」は2022年6月に成立、23年4月施行)。(出典:日本ユニセフ協会HP

活動内容 医療・保健・衛生・教育など多岐に渡る
活動地域 ガーナ、パキスタン、バングラデシュなど世界190ヶ国
支援対象 貧困・紛争・緊急支援が必要な国に住む子どもたち
寄付の使途 ワクチン・医療器具・研修実施費用など
運営団体 公益財団法人日本ユニセフ協会(日本窓口)

「ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム」で、継続的に寄付ができます。
申し込み後に「ウェルカムキット」を、その後は年4回、子どもたちの状況とユニセフの活動を伝える広報誌「ユニセフ・ニュース」が届きます。

ユニセフ募金の使われ方が気になっていた私が、マンスリーサポートで寄付を始めた3つの理由
編集部オススメのポイント!
ユニセフは、すべての子どもの命と権利を守るため、 最も支援の届きにくい子どもたちを最優先に、約190の国と地域で活動しています。その活動資金は、すべて個人や企業・団体・各国政府からの募金や任意の拠出金によって賄われています。
初回のお引き落とし前に「ウェルカムキット」を、その後は年4回、子どもたちの状況とユニセフの活動を伝える広報誌「ユニセフニュース」を郵送、Eメール配信で届けます。また、日本ユニセフ協会が発行する各種資料の最新版が無料で提供されます。

寄付金の領収書は年1回、1月中に前年1月~12月分をまとめて発行されます。
税控除の手続きの際、必要になりますので、大切に保管してください。

SDGsに関する活動のうち、特に子どもを守る活動に寄付をしたい方は、ぜひユニセフへの支援を検討してみてください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

国連WFP:飢餓を終わらせることを使命にする国連唯一の食料支援機関

国連WFP HP

国連WFPは飢餓のない世界を目指して活動する国連の食料支援機関として、災害や紛争時の緊急支援、母子の栄養支援、学校給食支援などを通じて120以上の国と地域に食料を届けています。

SDGs:2「飢餓をゼロに」
・安全で栄養のある食料を、だれもが十分に手に入れられるようにする
・小規模の食料生産者の生産性と収入を倍にする

世界では約8億人が飢餓の状態にあると言われ、SDGsのゴール2では「飢餓をゼロに」が掲げられています。

国連WFPにおいても、このSDGsゴール2は特に重要な指針に位置づけられています。

緊急支援を例に挙げると、たとえば2015年から紛争が続いているイエメンでは1ヶ月の間で1,000万人以上に食料品の配給を届けています。(出典:国連WFP HP

また、小規模農家に対してもビジネススキルのトレーニングを提供したり、生産物を直接購入するなどして支援を行っています。(出典:国連WFP HP

このようなWFPの活動はSDGsのゴール2を達成する具体的な行動であると言えるでしょう。

SDGs:12「つくる責任 つかう責任」
・小売店や家庭での食品廃棄、生産から流通の間での食品ロスを減らす

約8億人の人が飢餓に苦しんでいる一方、世界では生産された食料の3分の1が捨てられています。

世界中の食品の廃棄は気候変動の原因にもなり、その気候変動が農業や流通に影響を与え、さらなる飢餓を引き起こす可能性につながります。

SDGsのゴール12「つくる責任 つかう責任」のターゲットの1つには、小売店や家庭での食品廃棄を半分にし、さらに生産から流通の間で発生する食品ロスを減らすことが掲げられています。

国連WFPは食料支援と同時に、農産物の生産、加工、貯蔵、流通、利用において食料の廃棄が生まれないような取り組みにも力を入れています。

例えば日本では、飢餓と食品ロスの両方に関心を持ってもらうためのキャンペーンを展開。

2023年は「ごちそうさまチャレンジ」と銘打ち、食品ロスを減らすためのアクションを「#ごちそうさまチャレンジ」のハッシュタグを付けてSNSに投稿すると、1投稿につき5人分の給食支援が途上国に届く仕組みを民間企業と連携して実施しました。(出典:ごちそうさまチャレンジ-国連WFP HP

SDGs:17「パートナーシップで目標を達成しよう」
・効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップをすすめる。

SDGsのゴール17は「パートナーシップで目標を達成しよう」。SDGsの達成に向けて、企業・NPO/NGO・民間企業の垣根を超えたパートナーシップの重要性を謳っています。

WFPの食料支援の現場においては、現地の政府・自治体、NGOとのパートナーシップも重要視されています。

現地事情をよく知るNGOと協働することで、支援を受ける人々とのつながりができやすくなり、国連WFPだけでは届けられない地域にも効率的に支援を送ることができます。

一方、現地NGOにとっては、大きな存在感と資金力を持つ国連WFPと組むことでNGOが独自に行なっていた活動の範囲を広げることが可能です。(出典:国連WFP協会 HP

まさに、パートナーシップで飢餓の撲滅に取り組んでいる様子がわかります。

活動内容 緊急食料支援、学校給食支援、母子栄養支援、自立支援など
活動地域 アフガニスタン、イエメン、シリア、南スーダンなど123の国と地域
支援対象 飢餓で苦しむ子ども、妊産婦、大人など1億6,000万人(2022年)
寄付の使途 食料・学校給食支援、栄養強化ペースト配布などの栄養支援
運営団体 認定NPO法人国連WFP協会(日本窓口)

国連WFPへの支援は、毎月定額を寄付する「WFPマンスリー募金」がおすすめです。
毎月1,000円を1年間続けると、栄養不良状態にある子どもたち480人に、栄養強化ペーストを届けられます。

実際に国連WFPに寄付した体験記もぜひご一読ください。

国連WFPへの寄付で、世界から飢餓をなくす支援を始めた3つの理由

食糧問題に関心のある方、そして、強力なパートナーシップで「飢餓をゼロに」を目指す国連WFPの活動を応援したい!という方は、ぜひ国連WFPへの寄付を検討してください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

グリーンピース・ジャパン:企業や自治体への働きかけで、地球規模の環境問題を食い止める

グリーンピース・ジャパンHP

グリーンピースは、55カ国・地域で地球の環境と動物を守るために活動する国際NGOです。
1971年に設立されて以来、気候変動、森林保護、海洋生態系保護など、地球規模の環境問題に取り組んでいます。

SDGs:13 「気候変動に具体的な対策を」
・それぞれの国で、気候変動への対応を政策、戦略、計画に組み込む。

SDGsのゴール13では、気候変動への具体的な対策を国の政策、戦略、計画に取り入れることを目標に掲げています。

グリーンピース・ジャパンは市民がそれぞれの自治体から脱炭素を進めるためのプラットフォーム、「ゼロ・エミッションを実現する会」を立ち上げています。

「ゼロ・エミッションを実現する会」は全国規模で活動しており、他の団体とも協力しながら各自治体や都道府県のパブリックコメントの参加や首長への直接のメール送付などを呼びかけています。
長野県ではこうした活動の結果、2030年温室効果ガス削減目標を「マイナス48%」から「マイナス60%」に引き上げることに繋がったそうです。(出典:グリーンピース・ジャパンHP

住んでいる自治体に意見を出したり提案を出すことも、ゆくゆくは国の政策を変えることにつながります

グリーンピースの国内の活動も、SDGsゴール13につながっていると言えるでしょう。

SDGs:14 「海の豊かさを守ろう」
・海と海洋資源の保護、持続可能な利用を強化する。

SDGsのゴール14では、「海の豊かさを守ろう」と掲げ、プラスチック汚染や過剰な漁業、気候変動の影響を受けている海の保護を呼びかけています。

グリーンピースが長年取り組んでいることの一つが、海洋保護区制定に向けての活動です。

海洋保護区とは、海の保全と持続可能性を維持するため、資源開発、漁業、観光などの活動を規制した区域のことを指します。

グリーンピースは、世界の海の30%を遅くとも2030年までに海洋保護区にするよう働きかけを行っており、これまでに各国政府に海洋保護区への賛同を促す署名キャンペーンなどを実施してきました。

2023年3月には、公海の生物多様性保護のための国際協定「海洋保護条約」に各国が同意。
海洋保護区の拡大に向け、大きな前進が見られました。(出典:グリーンピース・ジャパンHP

グリーンピースの、SDGsゴール14に沿った活動が少しずつ結実していると言えるかもしれません。

SDGs:15 「陸の豊かさも守ろう」
・森林の持続可能な形の管理をすすめ、森林の減少をくいとめる。

海の豊かさとあわせて、陸の豊かさを守ること、より具体的に言うと森林の保護もSDGsゴール15で目標にされています。

グリーンピースも、森林を守る活動を展開しており、特にブラジルでは20年以上もアマゾンの熱帯雨林を守るための活動と調査を行っています。

具体的な例を挙げると、「森林破壊ゼロ」を求める署名を140万筆以上集めてブラジルの連邦議会に届けたり、アマゾンの森林破壊に由来した肉製品の販売を規制するようファーストフード企業に働きかけたりしています。(出典:グリーンピース・ジャパンHP

森林の保護には国や企業などによる対策が不可欠です。
法整備や規制を求めることが森林の減少をくいとめることにつながります。

活動内容 地球環境や生態系の保護、自然エネルギーの推進など
活動地域 北極やアマゾンなど、世界55以上の国と地域
支援対象 危機に瀕している野生動物をはじめとする、地球上の生命
寄付の使途 環境調査・分析、自然保護を求める提言などの活動費全般
運営団体 一般社団法人グリーンピース・ジャパン

グリーンピースは活動の中立性を守るため、企業や政府からの財政支援は受けておらず、すべて個人の寄付から成り立っています。

気候変動を食い止めることは、そのまま私たちの命と暮らしを守ることに直結しています。
各国政府や企業、国際社会に対して呼びかけ続けるグリーンピースの活動を応援したい方は、ぜひ毎月の寄付を検討してみてください。

グリーンピース・ジャパンへの寄付で、私が環境保護を推進する3つの理由

> 団体公式サイトで詳しくみる

チャンス・フォー・チルドレンスタディークーポンの配布で子どもの教育格差を解消

チャンス・フォー・チルドレンHP

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンは、低所得世帯の子どもたちに「スタディクーポン」を配布することで、家庭の所得格差から生じる教育格差の解消に取り組む団体です。

SDGs:1 「貧困をなくそう」
・それぞれの国の基準で「貧しい」とされる男性、女性、子どもの割合を少なくとも半減させる。

SDGsが1番目に掲げる「貧困をなくそう」では、1 日1.9ドル未満で生活する「極度の貧困状態」にある人をなくすことに加え、各国で定められている「貧困状態」(相対的貧困)にある人の割合を少なくとも半減させることを目標にしています。

日本では、約9人に1人の子どもが相対的貧困の状態にあると言われています。

チャンス・フォー・チルドレンによると、親の経済的困難が子どもから学習の機会や体験活動の機会を奪い、その結果、子どもの低学力や低学歴につながるそう。そして、子どもが大きくなったときには所得の低い職業に就労せざるを得ず、その子どもたちへも貧困が連鎖してしまいます。(出典:チャンス・フォー・チルドレンHP

チャンス・フォー・チルドレンは経済的に困難を抱える子どもたちに学校以外の教育機会を提供することで貧困の連鎖を断ち切ることを目指しています。

SDGs:4「質の高い教育をみんなに」
・すべての人が男女の区別なく、技術や職業に関する教育や高等教育を受けられるようにする。

チャンス・フォー・チルドレンが配布する「スタディクーポン」は、塾や予備校をはじめ、スイミング、英会話、ピアノ教室、キャンプなどの体験活動、パソコン教室など、様々な教育活動に利用できます。

現金給付ではなくクーポンという形を取っているのは、教育以外の目的に使用されることがなく、確実に教育機会を提供できるから。

SDGsのゴール4「質の高い教育をみんなに」を、スタディクーポンによって実現しようとしています。

SDGs:10 「人や国の不平等をなくそう」
・すべての人が、置かれている状況に関わらず能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないようにする。

SDGsのゴール10は各国内および各国間の不平等を是正することを目的としており、すべての人の能力強化と社会的包摂にも言及しています。

チャンス・フォー・チルドレンのスタディクーポン事業は、日本における経済格差による教育格差が学校外教育で生まれやすくなることに着目して生まれた事業です。

スタディクーポンによって得られる学校教育は、教育格差を解消するだけでなく、家庭と学校以外に社会とのつながりを持ちづらい低所得家庭の子どもたちに、第3の居場所や頼れる大人との出会いを提供することにもつながります。

活動内容 スタディクーポンの支給、大学生ボランティア等による相談支援
活動地域 岩手県、宮城県、福島県、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、兵庫県、大阪府、京都府など
支援対象 経済的困難を抱える子ども・被災した子ども
寄付の使途 クーポン発行費、大学生ボランティアの相談支援費、スタッフ人件費など
運営団体 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン

貧困問題と、格差の問題、そして教育の問題は密接に関わっています。

「寄付で子どもの学びを支えて、貧困を解決したい!」という方は、ぜひチャンス・フォー・チルドレンへの寄付を検討してください。

毎月定額を寄付するCFCサポート会員になると、子どもたちの成長や事業の進捗などが分かる、メールマガジンが届きます(希望者のみ)。

年に数回ほどのペースで、支援者限定のイベントにも参加することができます。

チャンス・フォー・チルドレンへの寄付で、日本の「相対的貧困」の子どもたちへ支援を始めた理由
編集部オススメのポイント!
寄付金がスタディクーポンとして配布されるため、使い道が非常にクリアです。また、管理費を15%未満に抑え、寄付金の85%以上を子どもへの直接的な支援費(うち65%以上がスタディクーポン費用)に使用しているなど、会計も明確です。
全国7つの自治体(千葉市、千葉県南房総市、渋谷区、国立市、大阪市、佐賀県上峰町、那覇市)がクーポン型の学校外教育費助成事業を開始するなど、このモデルが自治体にも広がっています。

「子どもたちの学びの機会が、貧困の脱却にもつながる」という考えに共感する方は、寄付を検討されてみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

支援先として信頼できる?3つのチェックポイント

ここまで読んでいただき、様々な支援の形や支援団体について知っていただけたかと思います。
しかし、中には「結局どこに支援したらいいかわからない」という方もいらっしゃるかもしれません

そんな方のために、寄付ナビが考える「支援先として信頼できるかのチェックポイント」をご紹介します。

一般的に、企業の良し悪しを判断する材料として「ひと・もの・お金」の3つが大切と言われます。NPOでは、それは「ひと・活動・お金」です。

企業で言うところの”もの”、すなわち”商品”は、NPOがどのようなアプローチで問題を解決しようとしているのか、つまり活動の内容です。

その活動内容に賛同することが、まさしく、寄付を通じた応援と言えると思います。
さらに寄付先として判断する上で、「ひと・活動・お金」を適切な言葉に言い換えると、「職員・活動・会計」です。

  1. 職員の顔が見えるか?
  2. 活動によって問題を解決しているか?
  3. 透明性の高い会計報告を行っているか?

支援を迷っている団体があれば、是非参考にしてくださいね。

まとめ:「SDGsの目標達成を果たすための寄付をしたい」という方の参考に

今回は、SDGsの目標達成に向けて活動を続ける団体を4つ紹介しました。

団体名 寄付ナビ編集部オススメのポイント
ユニセフ ①すべての子どもの命と権利を守るため、 約190の国と地域で活動
②月2,000円の支援を1年間続けると、栄養治療食720袋が届けられ、栄養不良の子ども5人を助けることができる
国連WFP

①飢餓のない世界を目指して活動する国連の食料支援機関
②現地政府やNGO、民間企業とのパートナーシップを重視して活動

グリーンピース・ジャパン

①気候変動、森林保護、海洋生態系保護など、地球規模の環境問題に取り組む
②中立を守るため、政府や企業からの援助を受けずに市民の力に支えられて活動

チャンス・フォー・チルドレン ①低所得世帯の子どもを対象に、塾や習い事で使えるスタディクーポンを支給
②「家庭環境にかかわらず、子どもがやりたいことを応援したい」という方にオススメ

今回の記事が、SDGsの目標達成に向けて「自分も何かアクションをおこしたい」と考えている方の参考になれば幸いです。

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