(出典:チャイルド・ファンド・ジャパンHP)
アジアを中心に、貧困の中で暮らす子どもの健やかな成長、家族と地域の自立を目指した活動を行っている「チャイルド・ファンド・ジャパン」。
1975年に日本のNGOの草分けとして団体を創設したそうです。
「どんな活動を行っているの?」
「継続的な支援をするには?」
団体に関する、さまざまな疑問に対する情報をまとめてみました。
目次
チャイルド・ファンド・ジャパンとは?アジアの子どもたちを支援する国際NGO
同団体は「すべての子どもに開かれた未来を約束する国際社会の形成」をビジョンとして掲げています。
「子どもの権利条約」に基づく活動の中から、代表的な2つの国の課題・活動内容をご紹介します。
フィリピンの貧しい子どもの教育を支援
フィリピンでは、貧困層の家庭に生まれた子どもたちは学校に行けないという現状があります。
学校に行くためのお金を支払うことができない、親の稼ぎだけでは生活していくだけのお金がなく働かなくてはならないなど、家庭状況はさまざまでした。
フィリピンの教育制度は幼稚園、小学校とジュニアハイスクール、シニアハイスクールからなります。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
(中略)学費は無償ですが、文房具や制服、交通費やお昼ご飯は自己負担で、これらが準備できなくなるため学校に通えなくなる子どもたちがいます。
そこで、同団体は1975年よりフィリピンでの支援活動を開始。
子どもの教育・保健衛生・地域住民の組織化・自己啓発などの活動を行いました。
スポンサーシップ・プログラムのなかでもフィリピンは最も活動規模が大きい国だそうです。
ネパールで、地震に強い学校を建設
2015年の大地震によって、ネパールでは多くの建物や民家が倒壊しました。
子どもたちが通う学校も、この大地震の大きな被害を受けた建物の一つです。
シンドゥパルチョーク郡は、2015年4月に発生したネパール大地震によって大きな被害がありました。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
多くの学校で校舎が倒壊、または半倒壊し、子どもたちは壁が崩れた教室や、トタン板でつくられた仮設教室で授業を受けなければなりませんでした。
そこで、同団体では「災害に強い学校づくりプロジェクト」を発足。
安全な校舎の再建と学校の防災体制づくりを行っています。
新設された耐震基準を満たす校舎や、手洗い場の建設、教室の備品や学校設備の整備を通して、災害に強い学校が建設されています。
ネパールでは1995年より支援活動を始め、2010年よりスポンサーシップ・プログラムを開始しました。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
支援先として「チャイルド・ファンド・ジャパン」は信頼できる?3つのチェックポイント
寄付をするかの客観的な判断材料として、法人格、資金使途、活動報告の3つのポイントを押さえることが大切です。
以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント1:団体として信頼できるか?
チャイルド・ファンド・ジャパンは、戦後40年以上にわたって活動をしているようです。
- 1948年、米国NGO「キリスト教児童基金(CCF)」が日本の戦争孤児を支援。
- 1952年、CCFからの資金受け入れ団体として社会福祉法人「基督教児童福祉会(CCWA)」設立。
- 1974年、日本は経済成長を遂げ、CCWAはCCFからの援助を辞退。
順送りの恩返しとして、CCWAはアジアの子どもたちの支援を開始。 - 1975年、CCWA内に国際精神里親運動部を発足し、フィリピンの子どもたちのために里親支援を開始。
- 2005年、CCWA国際精神里親運動部、「チャイルド・ファンド・ジャパン」に改名し、NPO法人に変更。
- 2009年、国税庁長官より、認定NPO法人に認定。
- 2015年、東京都より、認定NPO法人に認定。
チャイルド・ファンド・ジャパンは、2009年4月1日付けで国税庁長官より「認定NPO法人」に認定され、NPO法改正後、2015年4月1日に東京都より改めて認定されています。
寄付金控除について
ご支援くださる皆様には、所得税、法人税、相続税などの税制上の優遇措置を受けていただくことができます。
認定NPO法人の認可は、以下のような審査や過程を経て受けることができます。
申請にあたっては、「年間100人以上の方から、3,000円以上の寄付を受けている」といった実績が要件となり、また経理財務や情報管理など管理体制の整備が求められます。
認定元の自治体(例:東京都)から、「適正な法人運営をしているか?」をチェックされ、十分に行っていないと更新(5年ごと)がされません。
NPO法人や一般財団/社団法人よりも、寄付金控除が認められている認定NPO法人や公益法人の方が、より適切に寄付金を管理をしている可能性が高いです。
ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?
チャイルド・ファンド・ジャパンの資金の使い方は、ウェブサイト上の「団体概要・会計報告・組織図」で公開されています。
「2023年度年次報告書」から、主な決算数値を拾ってみました。
- 収益 4.5億円
- 会費 0.1%
- 寄付金 72.6%
- 助成金 20.5%
- 雑収入 6.9%
- 支出 5億円
- 事業費 94.3%
- 管理費 5.7%
「2023年度 年次報告書」では、2022年度の支出についてプロジェクト別の図説がありました。
監査については、次のように記載されていています。
チャイルド・ファンド・ジャパンでは当法人の監事が内部監査を行うとともに、監査法人に依頼して外部監査を受けています。
団体概要・会計報告・組織図
「2023年度 年次報告書」には、協和監査法人から提出された監査報告書が掲載されていました。
ポイント3:きちんと活動しているか?
チャイルド・ファンド・ジャパンは、アジアの貧困層の子どもたちの支援を中心に、以下の活動をしているようです。
- スポンサーシップ・プログラム(里親として支援)
- 地域開発支援
- 災害被災者や難民の子どもたちの支援
- アボカシー(広報・啓発・提言)
具体的な活動を「2023年度 年次報告書」からピックアップしました。
- 【スポンサーシップ・プログラム】フィリピン3,554人、ネパール568人、スリランカ386人の子どもを支援。
- 【安全な学校プロジェクト】インドネシアで特に雨期の土砂崩れや洪水のリスクが高い地域にある8校で、防災教育を実施。教師や生徒の8割以上が防災意識を得る。
- 【トルコ・シリア第地震緊急支援事業】2023年2月に起きたM7.9 の地震で被災したシリアのアレッポ県で、子どもたちへの補習授業や心のケア、学校の応急修理等を実施。チャイルド・ファンド全体として、27万人の子どもたちと家族を支援。
活動の報告はウェブサイト上の「資料室」にまとまっていて、機関誌、年次報告書、パンフレットや資料などが観覧できます。
「Twitter」と「Facebook」も、同様の最新情報が掲載されています。
【校舎完成の竣工式】
— チャイルド・ファンド・ジャパン (@ChildFundJapan) October 4, 2019
9月25日、#ネパール の支援地域にあるジャナジャグリティ校で竣工式がおこなわれ、#日本NGO連携無償資金協力 と、皆さまからのご支援により建設された校舎の完成を祝いました。
写真は建設前の校舎です。新しくなった校舎をぜひご覧ください!https://t.co/KufYNGSlOk pic.twitter.com/pi7uPtdxqT
チャイルドの成長を、1:1で見守る「スポンサーシップ・プログラム」とは?
1975年から始まった「スポンサーシップ・プログラム」では、「教育」「保健・栄養」「自己啓発」「住民主体の組織づくり」「家族の生活改善」「子どもの保護」の、6つの分野で活動に取り組んでいるそうです。
支援する子どもたちとの交流の仕方や、寄付金に関する情報をまとめました。
支援を受けるチャイルドと手紙のやり取りができる
同団体の「スポンサーシップ・プログラム」では、月々4,000円(1日約130円)で、一人の子どもの未来を切り開くことができます。
フィリピンとネパールのチャイルドからは、シーズンズ・グリーティングス(季節の挨拶)が届きます。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
手紙や写真を送ることで、交流を深め、チャイルドの成長をより身近に感じることができます。
チャイルドにとっても、手紙のやりとりを通じてのスポンサーの方との交流は、チャイルドの心を豊かにし、内面的な成長を促します。
英語が苦手な方は、日本語で手紙を書いても大丈夫です。
皆さんが書いた手紙に団体スタッフが翻訳をつけて渡してくれるそうですよ。
自分の支援する子どもたちがどんな暮らしをしているのかを知ったり、日本のことを教えてあげたりできる良いきっかけになりそうですね。
実際にスポンサーシップ・プログラムを始めた体験記も、よかったらお読みください。
所得税や一部の住民税など、寄付金控除の対象に
同団体は、2009年4月に国税庁長官より「認定NPO法人」に認定。
NPO法改正後、2015年4月に東京都より改めて認定されているため、税制上の優遇措置を受けることが可能となっています。
チャイルド・ファンド・ジャパンに寄付をした場合、最大で寄付金額の約40%を、所得税から控除できるようになりました。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
この新しい税額控除方式では一般的に、これまでの所得控除方式より大きな減税効果が見込まれます。
確定申告の際は領収証が必要なため、団体が発行する領収証を忘れずに保管しておきましょう。
スポンサーの領収証は、毎年1月に前年1年間(1月1日~12月31日)の寄付分をまとめた金額で発行され、それ以外の支援はその都度領収証が発行されるそうです。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
この記事では、チャイルド・ファンド・ジャパンの活動や寄付する前のチェックポイント、支援プログラムをご紹介しました。
支援先の子どもたちと交流できる寄付を検討されている方は、ぜひ一度WEBサイトをご覧になってみてくださいね。
P.S.
「手紙などの交流が負担になってしまうかも・・」
「月4,000円の寄付はちょっとハードルが高い・・」
そんなあなたには、「マンスリー・サポーター」もおすすめです。
実際にマンスリー・サポーターを始めた体験記もありますので、よかったらご参考になさってください。
月1,000円からの寄付で、アジアの子どもたちを支援することができますよ。
マンスリー・サポーターにご興味のある方は、こちらからご覧になってみてください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です