(出典:全国被害者支援ネットワーク HP)
犯罪被害者を支援する、公益社団法人「全国被害者支援ネットワーク」。
電話での相談、裁判所や病院への付き添い、各種手続きの手伝いなどの活動をしています。
その活動資金の2割近くが、民間からの寄付。
「ちゃんとした団体なの?」「寄付で応援して大丈夫?」
そんな疑問を持つ方のために、全国被害者支援ネットワークの評判や口コミ、支援先として検討する時にチェックしたい3つのポイントをまとめました。
目次
ブログやSNSで見つかった「全国被害者支援ネットワーク」の評判·口コミ
全国被害者支援ネットワークについて、ネット上で検索したり、ソーシャルメディアで探したりしてみると、さまざまな書き込みが見つかりました。
ポジティブな評判·口コミや、支援者からの応援メッセージ
まずはポジティブな評判から。
さまざまな支援方法で寄付をしている方々が、次のようにメッセージをつづっています。
被害者の方々への祈りを形にしました。同じ自己満足に過ぎなくても、誰かの迷惑にならない方法、どこかの辛い思いをする方へのお役に立てる方法として全国被害者支援ネットワークへ寄付です。手元にはコンビニ受領書。数日中に正式な受領証明書をご送付下さるそう。確定申告の際に寄附金控除となります https://t.co/dNP9hsrIC1
— 笹生那実コミケ2日目・南メ08b (@sasounami) June 5, 2019
(出典:寄付をして思いを託した方– twitter)
3年前の件がきっかけで始めた、全国被害者支援ネットワークへの寄付ですが、今年も行いました。 3年前の今日に自分も犯罪被害者になって、今ではだいぶ生活を取り戻せましたが、できることをしようという気持ちは今も変わりません。 pic.twitter.com/SN7C0Z47wM
— 緋竜@夏コミ委託参加 (@fuurai_hiryu) January 27, 2019
(出典:犯罪被害者になってから寄付を続けている方– twitter)
もう必要なくなった本を「#チャリボン📖」さん経由で#全国被害者支援ネットワークさんへ寄付させて頂きました。🙏🏻(中略)
実習先の被害者支援センターで、支援活動費やセンターの運営費は主に寄付金であると伺っていたことと、被害に遭われた方々やご遺族の方々により細やかな支援が必要であると感じていた為です。
例えば、自宅で犯罪被害に遭われた方の引っ越し費用や、スタッフの方が支援にあたる際に必要な交通費などなど…そういうものにほんの少しの足しにして頂ければ…と思いました。
古本が寄付になるなら、寄付のハードルもグッと下がります。☺️
(出典:本で支援した方– Instagram)
団体では日本財団などから助成金を受けている他、ファイザー、オムロンなどの企業から支援を受けています。
ネガティブな評判·口コミや、活動への批判·疑問
その一方で、疑問や不安などネガティブな評判も、ブログやSNSで見つかりました。
全国被害者支援ネットワークが、治療費や引っ越し費用、交通費など犯罪被害者の支援のために支給した寄付金は120件(金額不明。記事の日本語おかしい)。他方、バリューブックスが寄付したのは1万9000冊(約55万円分)。
— とり名古屋さん(三重営巣) (@hatsuhominami) May 20, 2013
(出典:公表された数字や文章がおかしいと思う方– twitter)
アリペイと全国被害者支援ネットワークのロゴがデラ似てる。
同じ文字なのは仕方ないとしてカラーな。。
被害者が誰なのかはわからない。
(出典:ロゴが他団体と似ていると思う方– Instagram)
宮迫さんらからの150万円を全国被害者支援ネットワーク拒否はおかしいな😑
— inochitori🐦 (@g__gyaku) July 26, 2019
元々自分が盗まれたお金なのに「私のじゃない。犯罪者が稼いだ金だ。受け取らない」と言ってるようなもの。
この団体の運営は何を勘違いしてるんだ?🤔
(出典:運営に不満のある方– twitter)
支援先として「全国被害者支援ネットワーク」は信頼できる?3つのチェックポイント
このようにポジティブ・ネガティブな評判や口コミがありますが、実際はどうなのでしょうか?
寄付をするかの客観的な判断材料として、法人格、資金使途、活動報告の3つのポイントを押さえることが大切です。
以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント1:団体として信頼できるか?
「全国被害者支援ネットワーク」が設立されるきっかけとなったのは、1991年に開催された「犯罪被害給付制度発足10周年記念シンポジウム」。
全国規模の犯罪被害者実態調査と、被害者への組織的な支援活動の開始が発端となったそうです。
- 1992年、東京医科歯科大学難治疾患研究所犯罪精神学教室内に「犯罪被害者相談室」を開設
- 1998年、「全国被害者支援ネットワーク」設立
(既存の北海道、石川、東京、茨城、愛知、和歌山、大阪、広島にある8つの組織の連携) - 2006年、内閣府より「特定非営利活動法人(NPO法人)」に認定
- 2016年2月、「一般社団法人」に変更
- 2016年11月、「公益社団法人」に変更
2019年8月現在、全国48の被害者支援センターが加盟団体となっているようです。
全国被害者支援ネットワークは、平成28年11月1日より、「特定非営利活動法人」から「公益社団法人」へ変更となりました。
出典:税の優遇措置について – 全国被害者支援ネットワーク
これによりご寄附や賛助会費において、税の優遇措置を受けることができるようになりました。
NPO法人や一般財団/社団法人よりも、寄付金控除が認められている認定NPO法人や公益法人の方が、より適切に寄付金を管理をしている可能性が高いです。
公益社団法人の認可は、以下のような審査や過程を経て受けることができます。
公益財団法人・公益社団法人:民間有識者からなる第三者委員会による公益性の審査(公益目的事業を行うことを主たる目的とすること等)を経て、行政庁(内閣府又は都道府県)から公益認定を受ける
ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?
全国被害者支援ネットワークの資金の使い方は、ウェブサイト上の「事業報告・会計報告」に掲載されています。
「正味財産増減計算書」(2019年度)から、主な決算数値を拾ってみました。
- 収益 1.2億円
- 助成金 82.5%
- 寄付金 11.9%
- 会費 5.6%
- 支出 1.1億円
- 事業費 85.8%
- 管理費 14.2%
*支出に広報宣伝費の項目はなし
監査についての記載は見あたりませんでしたが、「代表メッセージ・組織図」に監事2名の名前が掲載されています。
ポイント3:きちんと活動しているか?
全国被害者支援ネットワークは、全国に48の加盟団体(支援センター)があり、犯罪被害者に対して3種類の支援を行っているとのことです。
- 電話相談(心のケア、相談)
- 面接相談(犯罪被害相談員による今後の計画・提案)
- 直接的支援(警察や裁判所、病院や弁護士事務所などへの付き添い、裁判の代理傍聴、各種手続きの手伝いなど)
その他、被害者支援の認知活動や、犯罪被害相談員を育成する活動もしています。
「全国の支援活動状況」によると、2019年度は相談件数は39,590件、直接支援件数は7,577件とのことです。
活動については、さまざまな媒体を通じて知ることができます。
- 支援活動について(活動内容の説明)
- 事業報告・会計報告(1年間の活動のまとめ)
- 全国の支援活動状況(統計データ)
- 犯罪被害者の声(一部の声に具体的な活動内容あり)
- 活動報告 (ニュースレター、冊子紹介、イベント告知・報告、募金のお願いなど)
- facebook(イベント告知・報告、募金のお願いなど)
以上、全国被害者支援ネットワークの評判や口コミ、寄付先として信頼できるかをチェックした内容を紹介しました。
寄付先の検討材料として、お役に立てば幸いです。
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