癌で親を失い、困難に直面する遺児に寄付を届けるには?支援団体3選

(出典:ホープツリーHP)

癌にかかること自体、非常に辛いことですが、癌で家族、特に親を失った子どもたちはその後、様々な困難に直面することになります。

「家族を失った悲しみを受け止められない」
「家庭が経済的に苦しくなり、自ら望む進路に進むことができない」
「誰に頼ればいいのか分からない」

そんな苦しさを抱える癌遺児たち。
今回はそんな子どもたちを支えたい、何か力になりたいという方に向けて、癌遺児を様々な形で支える活動をしている団体を3つご紹介します。

日本・アフリカの遺児の成長を奨学金で応援する(あしなが育英会)

癌をはじめとする病気等などで親を亡くした子どもたちを、奨学金、教育支援、心のケアを通じて支えるあしなが育英会。
メディアへの露出も多く、「あしながさん」という言葉でその活動を耳にしたことがある方も多いかもしれません。

あしなが育英会HP

あしなが育英会は、1969年に財団法人交通遺児育英会としてその活動がはじまり、50年以上の長い歴史を持つ団体です。
活動は日本だけにとどまらず、アフリカにも広まっており、親を失った遺児が海外の大学に進学する支援を行っています。

ホームページによると、そんなあしなが育英会がこれまで支援してきた遺児学生は2020年時点で11万人以上にものぼるそうです。

活動内容 遺児へ奨学金の無利子貸与と給付、心のケアの施設や学生寮の運営など
活動地域 日本各地、アフリカ
支援対象 病気・災害・自死(自殺)などで親を亡くした遺児など
寄付の使途 奨学金の無利子貸与と給付、施設の運営など
運営団体 一般財団法人あしなが育英会

あしなが育英会では、「あしながさん」として世界中での活動を応援してくれる方を募集しています。
継続寄付や都度の寄付など様々な方法が用意されており、継続寄付では毎月だけでなく、年1回、年2回、年4回など、寄付の頻度を選ぶことができるのが特徴的です。

また寄付だけでなく、街頭募金活動の運営や遺児の心のケアを行うファシリテーターとしての関わり方などボランティアも積極的に募集しています。

世界中にいる遺児を支えるために、自分に合った関わり方を探してみたいという方はぜひ検討してみてください。

癌になった親を持つ子どもの心をサポートする(ホープツリー)

ホープツリーは、癌になった親を持つ子どもをサポートするためのさまざまな情報やプログラムを提供しています。

ホープツリーHP

「親が病気になっても、子どものたくましい力を育みたい」「病気になって子育てに自信がなくなっている患者さんを支えたい」と、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士、チャイルドライフスペシャリスト、医師、看護師が集まり、2008年8月に任意団体Hope Treeを設立しました。

ホープツリーHP

2015年からはNPOとしてその活動を継続しているホープツリー。
具体的な活動としては、親の病気について子どもに伝えるためのコンテンツの発信や、親を失った子どもの悲しみを扱うグリーフケアプログラムの提供などを行っています。

さらには、医療者向けの養成講座やワークショップを開催し、全国の医療機関でより多くの子どもたちに支援が届くことを目指しているそうです。

活動内容 癌になった親を持つ子どもへのグリーフケア、医療者への養成講座の提供
活動地域 日本国内
支援対象 癌になった親と子ども、それらの人たちを支える医療従事者
寄付の使途 子どもたち、医療従事者へのワークショップ、養成講座等の運営費用
運営団体 NPO法人Hope Tree

ホープツリーでは、毎月の継続寄付と都度の寄付を受け付けています。
また、ホープツリーは認定NPO法人ではないため、税額控除の対象にならない点には注意が必要です。

団体のFacebookページでは団体の活動だけでなく、実際のグリーフケアをどう行うのかなどのポイントも発信しており、活動について深く理解することができます。

癌の親を持つ子どもたちが安心して過ごせるように、精神面から支えたいという方はぜひ寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

遺児でも夢を諦めず、進みたい進路を支える(がんの子どもを守る会)

主には小児癌と闘う子どもたち、その家族の支援を行っている、がんの子どもを守る会。

がんの子どもを守る会HP

様々な活動の一つとして、癌で両親を亡くした子どもの学業を支えるための、奨学金制度を運営しています。

アフラック生命保険株式会社が持つ「アフラック小児がん経験者・がん遺児奨学金制度」から委託を受け運営しているこの奨学金制度。

癌で親を失い、経済的に苦しい状況にあっても、高校へ進学したい、高校で勉強を続けたいという中学生・高校生の子どもたちに向け、月額一定額を支援しています。

1995年に制度が始まってから、2020年時点までで奨学生数は2,900名以上、累計給付金額は18億円を超えている、非常に規模の大きな仕組みです。

活動内容 奨学金制度の運営、小児癌に関する知識の啓発・普及、個別相談の実施
活動地域 日本国内
支援対象 小児癌と闘う子どもとその家族、癌で親を亡くした子ども
寄付の使途 家族への相談事業、治療研究事業、団体運営費用など
運営団体 公益財団法人がんの子どもを守る会

がんの子どもを守る会では、毎月の継続寄付と都度の寄付を受け付けています。

また、その他にもYahoo!ネット募金やソフトバンクの携帯料金と一緒に寄付ができるつながる募金(旧かざして募金)、小児がんに対する理解や支援のシンボルマークであるゴールドリボンの商品の購入など、様々な寄付方法が用意されています。

困難な環境にあっても、子どもたちが学び続けられるよう何か力になりたい、という方は寄付を検討してみてはいかがでしょうか。


以上、癌で親を失った遺児たちを支える団体を3つご紹介しました。
ぜひ皆さまが寄付をされる際の参考にしていただけると嬉しいです。

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