(出典:Wikipedia HP)
インターネット上の百科事典「Wikipedia」(ウィキペディア)。
誰でも知識を書き込めて、誰でも広告なしの無料で観覧できる仕組みです。
米国拠点の「ウィキメディア財団」が運営をしています。
その活動資金のほぼ全額は、民間からの寄付。
「ちゃんとした団体なの?」「寄付で応援して大丈夫?」
そんな疑問を持つ方のために、 Wikipediaの評判や口コミ、支援先として検討する時にチェックしたい3つのポイントをまとめました。
目次
ブログやSNSで見つかった「Wikipedia」の評判·口コミ
Wikipediaについて、ネット上で検索したり、ソーシャルメディアで探したりしてみたところ、さまざまな口コミが見つかりました。。
ポジティブな評判·口コミや、支援者からの応援メッセージ
まずはポジティブな評判から。
さまざまな支援方法で寄付をしている方々が、次のようにメッセージをつづっています。
申し上げにくいお願いですが
世界で寄付をしてくださるのは1%うんぬん略(中略)実に丁寧な綺麗な日本語で送られてくる(中略)
いつも一回限りを設定しているので一年に一回寄付のお願いがくる膨大な情報をいつも見させていただいているので寄付というか使用料的に払っている。
(出典:サイトの使用料として寄付する方– Instagram)
知りたいことを知るためにウィキペディアは有効。その情報を鵜呑みにしないだけの調査と裏付けと教養は必要だけど、全く何も知らないときに情報を探すときの入り口としてウィキペディアは必要。
半年に1回ぐらい「寄付のお願い」に応じてほんの少しだけ寄付してます。 — 小台局@11日西D75a (@StudioKODAI) July 13, 2019
(出典:半年に1度寄付をする方– twitter)
wikipediaから、「また寄付よろぴく」ってメール来てたから寄付した。 あまり知られていないようですが、寄付するとこのようにWikipediaアイコンに名前を掘ってもらえるんですよ。 pic.twitter.com/UPyWmPZQAh
— Ω@S.N.E.G.(7/27バリハリ) (@omega_ssk) July 10, 2019
(出典:また寄付のお願いメールが届いたので支援した方– twitter)
有名人では、タレントのマツコ・デラックスが寄付をしているようです。
団体では、米国においてアマゾン、Google、Facebookなどの企業が支援しています。
ネガティブな評判·口コミや、活動への批判·疑問
一方で、疑問や不安などネガティブな評判も見つかりました。
ウィキペディアっていつも寄付寄付ポップしますけど、そんなにお金が足りないんですかね。(中略)
思うんですけど、書きたいことがある人がお金払って書けばいいのではないかと。(中略)
中立性とか正確性みたいなことは、そもそもありえないわけですから、書いたのが誰かさえわかるようにすればいいのではないかと。
そして本当に正確な情報が欲しければ事典を買えと。
(出典:書く人がお金を払えばいいと思う方– 知恵袋)
ウィキペディアからバッジもらったけと、これどうするの?
— 晶山嵐@ポジティブにやることやる (@ranko_posi) July 12, 2019
それと、googleの自動翻訳、なんだこれw
このタイトルじゃもう寄付いらないのね、って思うじゃんw pic.twitter.com/gnRoSuLw6X
(出典:翻訳やプレゼントが不可解だと思う方– twitter)
一度ウィキペディアに寄付すると、その後延々とたかられるという素敵な特典が付いてきます。
もう、たくさんです。 pic.twitter.com/1jQl4IVUKB — 不沈空母 (@busycreations) July 18, 2019
(出典:寄付がしつこいと感じる方– twitter)
支援先として「Wikipedia」は信頼できる?3つのチェックポイント
このような評判や口コミがありますが、実際はどうなのでしょうか?
寄付をするかの客観的な判断材料として、法人格、資金使途、活動報告の3つのポイントを押さえることが大切です。
以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント1:団体として信頼できるか?
Wikipediaは米国のウィキメディア財団によって運営されています。
ウィキメディア財団は、2003年に米国内国歳入法501条(c)(3)認定を受けた慈善団体として設立されました。
米国内国歳入法501条(c)(3)認定とは?
最も一般的なタイプの免税非営利団体は、内国歳入法第501条C項3号に基づく団体(「501(c)(3)」と呼ばれる団体)である。
同号では、「慈善」、「宗教」、「教育」、「科学」、「文学」、「公共の安全のための検査」、「アマチュアスポーツ競技の振興」、「子供または動物に対する虐待の防止」のいずれかを目的とした活動を行う非営利団体の連邦所得税を免除することを定めている。
出典:501(c)団体 -Wikipedia
寄附金控除はあるの?
訳注:日本の国税、地方税の控除は、2008年現在ありません
出典:寄付金の税控除 – ウィキメディア財団
かなり古い情報ですが、2019年現在も日本での寄付金控除はないようです。
ちなみに米国在住者には、寄付金控除があるとのことです。
ドイツ・フランス・スイスや一部の国では寄付金控除の対象となると、前述の「寄付金の税控除」ページに掲載してありました。
ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?
ウィキメディア財団の資金の使い方は、「Where your money goes」(寄付金の行方)ページに掲載されていました。
- ウェブサイト管理 40%
- コミュニティのため(トレーニング、訴訟援助など)34%
- 管理費 14%
- 寄付金調達の費用 12%
ウェブサイト上の「Financial Reports」ページにある「Statements of Activities」(2018/2019年度の2年分)から、2019年度の主な決算数値を拾ってみました。
- 収益 1.2億米ドル(約132億円)
- 寄付金 92.4%
- 現物支給サービス 1.1%
- 財産から 2.4%
- 投資益 3.9%
- 為替差益 0.003%
- その他 0.2%
- 支出 0.9億米ドル(約99億円)
- 人件費 50.5%
- 賞・補助金 13.8%
- 専門家への費用 9.8%
- その他運営費 9.9%
- 寄付活動費 5.5%
- 減価償却費 3.1%
- 備品・サービス費用 1.5%
- 旅費・会議費 3.1%
- インターネットホスティング 2.6%
- 特別イベントなど 0.3%
(日本円の金額は1米ドル=110円とした場合の概算)
監査については、外部監査の報告書が併載されていました。
ポイント3:きちんと活動しているか?
ウィキメディア財団とそのプロジェクトのWikipediaの活動を調べてみました。
ウィキメディア財団の活動
同財団の目的は、ウィキを用いたオープンコンテントの知的資源を開発するプロジェクトの促進、およびその資源を無料、広告なしで広く公衆に提供することにある。
出典:ウィキメディア財団 – Wikipedia
ウィキメディア財団では、誰でも編集できるさまざまなコンテンツ関連のプロジェクトを運営してしているようです。
その中でも代表的なものをピックアップしました。
ウィキメディア財団の活動については、主に米国の英語サイトで知ることができます。
- ウィキメディア財団(Wikipedia上での団体説明)
- ウィキメディア財団 公式サイト(日本語なし)
- twitter / facebook(言葉の説明・啓蒙的内容など|英語のみ)
Wikipediaの活動
Wikipediaは、ウィキメディア財団が運営する主力のプロジェクト。
誰でも編集できる多言語のインターネット百科事典です。
Wikipedia上の「全言語版の統計」によると、Wikipedia日本語版は2020年9月現在で123万記事あり、登録者数は168万人となっていました。
Wikipediaの活動について知ることができる媒体は次の通り。
- ウィキペディアについて(Wikipediaの公式説明ページ)
- ウィキペディア(Wikipedia上に掲載されているウィキペティアの解説)
- twitter / facebook(言葉の説明・政治的な話など|英語のみ)
This little ship has been beached and abandoned in Ushuaia, Argentina, for over fifty years. https://t.co/jIVmNWTiHm pic.twitter.com/XxlcD7XXZI
— Wikipedia (@Wikipedia) July 25, 2019
(出典:Wikipedia– twitter)
以上、Wikipediaの評判や口コミ、寄付先として信頼できるかをチェックした内容を紹介しました。
寄付先の検討材料として、お役に立てば幸いです。
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