Teach for Japanの評判や口コミは?寄付先として、信頼できるかをチェック

(出典:Teach for Japan HP

教育に情熱を持った多様な人材を、学校教師として2年間単位で派遣する、認定NPO法人「Teach for Japan」(ティーチ・フォー・ジャパン、略称TFJ)。
教育による社会・経済的格差の是正、新たな教育方法の開発、既存教師の選考・研修方法の改善などを目指して活動しています。

その活動資金の半分以上は、民間からの寄付。

「ちゃんとした団体なの?」「寄付で応援して大丈夫?」
そんな疑問を持つ方のために、 Teach for Japanの評判や口コミ、支援先として検討する時にチェックしたい3つのポイントをまとめました。

ブログやSNSで見つかった「Teach for Japan」の評判·口コミ

Teach for Japanについて、ネット上で検索したり、ソーシャルメディアで探したりしてみたところ、さまざまな口コミが見つかりました。

ポジティブな評判·口コミや、支援者からの応援メッセージ

まずはポジティブな評判から。
さまざまな支援方法で寄付をしている方々が、次のようにメッセージをつづっています。

ひとり一人が心豊かに生活を楽しむことができる新しい社会の実現を目指して走ります。
今の日本では働き方改革がさけばれているが、その前提としては、一人ひとりが自分らしい生き方ができるようになることが先決です。

そのためには、これまでのような画一的な教育ではなく、子供たちの多様性や創造性を伸ばすことが必要になります。
未来の日本を担う子供たちへの人材教育を支援します。

(出典:チャリティランナーとして走り、寄付した方 – run with heart)

国の制度や、学校、人口減少から色々と子供たちの環境が大人の理由によって変わっていきます。
そんな中で、成績を上げることに注力されがちな世代になり、人としての繋がりが軽視されつつあります。

より多くの気づきを与える教育・環境を支援したいと思います。

(出典:チャリティランナーとして走り、寄付した方 – run with heart)

(出典:毎月寄付をしている方 – twitter)

団体では、バークレイズ証券、バリューブックス、セールスフォース・ドットコムなどが支援しています。

ネガティブな評判·口コミや、活動への批判·疑問

その一方で、疑問や不安などネガティブな評判も、ブログやSNSで見つかりました。

教師になりたいと思っているのですが、教員免許を持っていません。
ところが、Teach For Japanという団体が、免許がなくても教師になれると言って募集をしているのを目にしました。

そんなことってあるのでしょうか?
裏がありそうで、ちょっと不安です。

(出典:免許なしでも教師になれることを疑問に思う方 – 知恵袋)

Wendy Koppが1989年Teach For Americaを設立して、今年で25年。
これだけの規模で活動を展開して、教育格差に取組んでいることはとても意義のあることだと思う。

TFAのマーケティングはとてもうまいので、成果の点をキレイにPRできていると思うけど、それを割り引いても、良い影響を与えているに違いない。
日本のTeach For Japanも、TFAのような成果・意義を生み出してくれたらいいな-。

(出典:モデルのTFAのような成果・意義を期待する方 – 個人ブログ)

(出典:きな臭いと感じた方 – twitter)

支援先として「Teach for Japan」は信頼できる?3つのチェックポイント

このような評判や口コミがありますが、実際はどうなのでしょうか?
寄付をする客観的な判断材料として、法人格、資金使途、活動報告の3つのポイントを押さえることが大切です。

以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

ポイント1:団体として信頼できるか?

「Teach for Japan」のウェブサイト上で、法人格の沿革については掲載されていませんでした。
ですので、「東京都生活文化局」のウェブサイト上で調べてみました。

  • 2010年、「Teach for Japan」設立。
  • 2014年、認定NPO法人となる。

認定NPO法人Teach For Japanへのご寄付は税制優遇の対象となります。

(出典:寄付者の税制優遇

認定NPO法人の認可は、以下のような審査や過程を経て受けることができます。

申請にあたっては、「年間100人以上の方から、3,000円以上の寄付を受けている」といった実績が要件となり、また経理財務や情報管理など管理体制の整備が求められます。
認定元の自治体(例:東京都)から、「適正な法人運営をしているか?」をチェックされ、十分に行っていないと更新(5年ごと)がされません。

その寄付先は信用できる?怪しい?「寄付してはいけない」団体と、信頼できるNPOを見分ける6つのポイント

NPO法人や一般財団/社団法人よりも、寄付金控除が認められている認定NPO法人や公益法人の方が、より適切に寄付金を管理をしている可能性が高いです。

ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?

Teach for Japanの資金の使い方は、ウェブサイト上では公開されていませんでしたが、「東京都生活文化局」に掲載されていました。
「令和3年度 事業報告書」(2021年度)から、主な決算数値を拾ってみました。

  • 収益 1億553万円
    • 寄付金 54.1%
    • 助成金 29.4%
    • 事業収入 16.0%
    • その他 0.5%
  • 支出 6,880万円
    • 事業費 87.1%
      • (うち、人件費 66.2%)
      • (うち、広告宣伝費 12.6%)
    • 管理費 12.9%
      • (うち、人件費 46.2%)

監査についてはウェブサイト上で公開されていませんでしたが、「団体概要」に監事役員が1名掲載されています。

「東京都生活文化局」のウェブサイトを調べたところ、「定款」がみつかりました。
それによると、監事の業務は、理事の業務執行の状況と団体財産の監査で、不正や違反を見つけた場合は、総会又は所轄庁に報告することなどが明記されていました。

ポイント3:きちんと活動しているか?

Teach for Japanは、教育に関する次の課題の解決を目指して、活動しているようです。

  • 教育による社会・経済的格差の再生産
  • 新たな教育方法の開発や、特別なニーズをもつ地域や子供への対応
  • 既存の教員養成や教員選考や研修のあり方の改善

活動内容は「東京都生活文化局」サイト上の「平成31年度 事業報告書」(2019年度)に掲載されていました。
それによると、埼玉県・福岡県の小・中学生1,400名を対象として、選抜・育成された教師18名を学校に紹介した職業紹介事業をしたとのことでした。

前年度まで行っていた、教育に情熱を持った多様な人材を学校に教師として2年間単位で派遣する事業や、学習支援はしなかったようです。

活動内容の概要を知りたい場合は、「TFJについて」と「私たちの活動」で把握できます。
ウェブサイトやSNSでは、教師募集案内、イベントの告知・終了報告といった事務的な内容が発信されていました。

現場での具体的な活動内容の報告(教えている内容、成果報告、生徒の声など)は、掲載されていませんでした。

毎月寄付をするTFJサポーターになると、「活動報告メール」、「年次報告書」、「団体パンフレット」が届くとのことです。
もしかしたら、その「活動報告メール」や「年次報告書」に具体的な活動報告が掲載されているのかもしれません。

以上、Teach for Japanの評判や口コミ、寄付先として信頼できるかをチェックした内容を紹介しました。
寄付先の検討材料として、お役に立てば幸いです。

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