(出典:こども宅食HP)
「お腹を空かせた子ども」という言葉を聞いた時に、日本にはあまりいなさそう……、と感じる人も多いのではないでしょうか。
実際には日本国内でも貧困など、何らかの困難を抱えた家庭で暮らす子どもたちは、十分な食事を取れていないことも多くみられるのです。
本記事では、そんな辛い思いをしている子ども達に、食事や食料を届ける活動をしている団体を紹介します。
目次
困難な国内のひとり親家庭に、カゴいっぱいの食料品を届ける(グッドネーバーズ・ジャパン)
グッドネーバーズ・ジャパンは、低所得で経済的に困窮するひとり親世帯に食品を届ける「グッドごはん」という活動を行っています。
子育て中だと「ママ友」に囲まれていつでも賑やか……というイメージがあるかもしれませんが、むしろ子育てにかかりきりで社会とのつながりを保ちにくくなることもあります。
これは、ひとり親家庭だと特に顕著です。
日本の多くのひとり親が、経済的な不安とともに、孤独も抱え、誰にも相談できないでいるのです。
食費も1〜2万円に切り詰めているので、子どもにお腹いっぱい食べさせられないことに罪悪感を感じています。
葵ちゃんに習い事をさせたり、旅行に連れていくこともできません。
特に家計が苦しい時には、「誰も助けてくれない」という孤独感で絶望的な気持ちになっていたそうです。
(中略)
「365日ほぼ休みの日がありません。仕事、育児、介護のため1日24時間では足りません。自分の食事や睡眠時間を削っています」
「経済的に厳しい時に不安で悲観的になり、子どもへの罪悪感の中、その日その日を必死に過ごしていました」
ひとり親家庭のお母さんたちは、大きな不安と孤独を抱えながら、ぎりぎりの日々を送っています。
グッドネーバーズ・ジャパンHP
そのような苦しい状況にある家族の支援のため、グッドネーバーズ・ジャパンは「グッドごはん」を実施しています。
グッドごはんでは、月に一度、1世帯に買い物かごいっぱいの10,000円相当の食品を配付しています。
「グッドごはん」では基本的に手渡しで、食品をお届けしています。
その際に生まれたコミュニケーションがきっかけで、何かあっても相談がしやすくなることでしょう。
活動内容 | 低所得のひとり親家庭に食料を届ける |
活動地域 | 東京都・神奈川県・大阪府・佐賀県周辺など |
支援対象 | 経済的に困窮しているひとり親と子ども |
寄付の使途 | 食品の調達、食品を保存する設備費や輸送費、人件費など |
運営団体 | 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン |
食の支援は、もちろん栄養面に良い影響をもたらしますが、それだけではありません。
家計に余裕ができることで、親が子どもの勉強道具を買ってあげたり、部活の道具を買ってあげたりできる……という波及効果もあるのです。
グッドネーバーズ・ジャパンでは毎月1,000円から支援が行えます。
毎月1,000円の寄付を1年続けると、ひとり親世帯4世帯に食品を送ることができます。
1日33円の寄付で、お腹いっぱいの子どもが最低でも4人増えます。
編集部オススメのポイント!
「お腹がいっぱいな幸せ」を感じられる子どもを増やすために、支援を検討してみてください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
子どもに栄養を気遣った食品を届け、相談もできる関係性を築く(こども宅食)
「こども宅食」は、貧困家庭で暮らす子供の食支援のために、食品を宅配するサービスです。
東京都文京区と、NPOや企業で構成される「こども宅食コンソーシアム」が運営を行なっています。
日本でもけっして珍しくはない、さまざまな事情から貧困状態に置かれた子どもたちや家庭。
たとえ彼らを支援する法律やサービスがあっても、「助けが求めにくい……」「周囲の人に知られたくない……」と、なかなか支援が届きにくい現状があります。
生活の苦しさから、子どもたちはやりたい部活や習い事などの夢を諦めてしまうこともあるかもしれません。
日本の子どもの、9人に1人が、「貧困状態」にあると言われています
そんな環境下に置かれた子ども達は、「友達と遊びに行かない」「部活には入らない」「大学には行けない」と、少しずつ、夢を諦めていくのかもしれません。
親もまた、「子どもの夢を、応援できなかった」と、自分を責めるのかもしれません。
こども宅食HP
こども宅食では、家庭に食品を定期的に届けています。
また、食品を届けるだけではなく、それをきっかけにしたコミュニケーションも大切にしています。
食品配達の中で関係性を育み、家庭がいつでも相談しやすい状況を作り、必要なサービスに繋ぐ「ソーシャルワーク」を行なっています。
こども宅食が食の支援だけではない、さまざまな便益をもたらしていることがデータで示されました。
数字は無機質ですが、その一つ一つの数字の後ろには、たくさんの笑顔があります。(中略)
宅食以外の支援にどうやって繫げていくのか。
こども宅食HP
本プロジェクトの次に掲げるこのミッションは、官民を問わず関連機関がつながったコンソーシアムだからこそ達成できるものです。
活動内容 | 貧困世帯への食事提供・コミュニティづくり |
活動地域 | 日本各地 |
支援対象 | 貧困世帯で食事を十分に得られない子どもたち |
寄付の使途 | 人件費・宅配準備費・広告宣伝費など |
運営団体 | 一般社団法人こども宅食応援団 |
こども宅食への寄付は、ふるさと納税「ふるさとチョイス」のクラウドファンディングで行えます。
ふるさと納税による税額控除を受けられる上、決済方法が豊富なのも嬉しいところです。
「おいしいご飯やお菓子を届けるだけでなく、孤立する家庭を減らしたい」
そんな気持ちを持たれた方は、ぜひWebサイトをチェックしてみてください。
貧困で苦しむ子どもたちに食料品や学用品を届ける(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)
最後にご紹介するのは、国内外の子どもたちを支援するセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンです。
日本国内では、経済的に困難な状況にある家庭を対象に、食料品などが入った「応援ボックス」を配付する活動に取り組んでいます。
2020年には、特に困窮するひとり親家庭を対象に食料品や遊具などが入った「ひとり親家庭応援ボックス」を1都3県の約2,500世帯にお届けしました。
コロナ禍が長期化した2021年には、学校給食がなくなる夏休みが始まる7月下旬、経済的に困難な状況にある家庭に、配布地域も21都道府県に拡大し、3,182世帯に「応援ボックス」をお届けしました。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンHP
セーブ・ザ・チルドレンは、1919年にイギリス人女性のエグランタイン・ジェブさんによって設立されました。
第一次世界大戦で社会が荒廃した時代に、栄養不良に苦しむ子どもたちの支援に敵味方の区別なく取り組んだそうです。
はじまりは、ひとりの女性の想い
“誰であれ普通の人間であれば、子どもたちが飢えて亡くなっていくのを、救おうともせずに、ただ見ていることなど絶対に不可能なのです”
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンHP
活動内容 | 子どもたちへの給付金支援・食料品支援・虐待予防など |
活動地域 | 岩手県、宮城県、東京都など日本各地 |
支援対象 | 貧困・被災・虐待など困難を抱える子どもたち |
寄付の使途 | 食料品・学用品・給付金など子どもたちの支援活動全般 |
運営団体 | 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン |
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンも、月1,500円〜寄付できる「SCサポート」を募集しています。
内閣府から認定を受けた公益社団法人ですので、寄付は寄付金控除の対象です。
編集部オススメのポイント!
例えば月3,000円の寄付を1年間続けると、食の支援「お米5Kgと副菜になるレトルト食品4食分」10セットに相当するそうです。
「100年以上、一貫して子ども支援に取り組んでいる団体だから信頼できる」
「大きな団体だからこそできる、効率的で効果的な支援を応援したい」
こんな風に感じた方は、ぜひ団体HPもチェックしてみてください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
まとめ:「お腹を空かせた子どもを支援したい」という方の参考に
今回は、お腹を空かせた子どもや家庭に食料品を届ける活動をしている団体を紹介しました。
食事は生活の根幹を成す、大事な要素です。
団体名 | 編集部オススメのポイント |
グッドネーバーズ ・ジャパン | ①ひとり親家庭との密なコミュニケーション ②貧困対策事業と合わせてアドボカシー活動も行う |
こども宅食 | ①ふるさと納税で、2,000円から寄付ができる ②生活の厳しい子どもの家に、定期的に食品を届けている。 |
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン | ①子ども達の保健・栄養支援・教育支援を展開、2020年には世界で500万人以上の子どもたちに支援を届ける ②100年以上の歴史を持っている |
健康的に暮らし、未来に希望を持てるようにするには、たっぷりの栄養が不可欠。
食料品と共に、ポジティブな気持ちを届ける活動に、ぜひ支援をしてみましょう!