(出典:あしなが育英会HP)
アフリカの東側に位置し、ケニアやタンザニアなど5つの国に囲まれる内陸国のウガンダ。
今は比較的治安も落ち着いていますが、隣国のコンゴ・南スーダン国境付近では、反政府勢力の襲撃事件が頻繁に発生していました。
多くの人たちが犠牲となり、その影響は今でも残っています。
「紛争で傷ついた人たちのために寄付をしたい」
「アフリカの子どもたちの力になりたい」
そんな思いを持った方に向けて、ウガンダで活動を行う団体を3つご紹介します。
寄付を検討する際に、ぜひ参考にしてみてください。
目次
紛争で心身に傷を負った、元”子ども兵”の社会復帰を支援(テラ・ルネッサンス)
1980年後半から内戦が勃発していたウガンダ。
多くの子どもたちが、洗脳しやすい、替えがききやすいという信じられない理由から誘拐され、子ども兵として闘いに駆り出されていました。
ひどい場合には家族を殺すことを強要されるなど、精神的・肉体的に大きな傷を抱えた子ども兵たち。
彼ら・彼女たちが社会に復帰する支援をウガンダで行っているのが、テラ・ルネッサンスです。
テラ・ルネッサンスHP
元子ども兵の中には、10年以上兵士として働くことを強制されてきた人たちもおり、社会復帰はもちろん、自分の力で基本的な衣食住を満たすことが難しい人たちもいます。
そんな人たちが直面する様々な問題を乗り越え、新しい人生を歩んでいけるよう、基礎教育や職業訓練、トラウマを乗り越えるための心のケアを提供しています。
支援対象 | 元子ども兵など |
活動地域 | カンボジア、ラオス、コンゴ(民)、ブルンジ、ウガンダ、日本 |
事業内容 | 社会復帰支援、地雷撤去活動支援、平和教育や武器輸出に関わる政策提言 |
寄付の使途 | 社会復帰施設での給食、洋裁店や木工店などの開業資金など |
運営団体 | 認定NPO法人テラ・ルネッサンス |
テラ・ルネッサンスには様々な支援の方法が用意されていますが、おすすめなのは月1,000円〜継続的に活動を支援できるファンクラブ会員。
税額控除を受けることができ、集まった寄付は以下のような活動に使われるとの記載もありました。
・月1,000円の寄付で、職業訓練1ヶ月分/1名当り
・月3,000円の寄付で、訓練に必要な給食360食分
・月5,000円の寄付で、ミシン等の道具一式4名
テラ・ルネッサンスHP
壮絶な過去を歩んできた元子ども兵が明るい未来を築いていくために、何か力になりたいという方はぜひ検討してみて下さい。
ウガンダに逃れてきた難民を対象に、教育や医療をサポート(国連UNHCR協会)
ウガンダには、ひどい内戦状態が続く隣国のコンゴ民主共和国・南スーダンからの難民が非常に多く逃れてきています。
難民の中には、紛争や避難時に親を失った子ども、性的暴力を受け心と体に深い傷を追ってしまった女性なども多くいると言われています。
さらには、難民が暮らす地域の医療施設は大幅に不足し、マラリアをはじめとする多くの感染症に怯えながらの生活を強いられています。
そんな難民の支援を行うのが、UNHCR。
難民に毛布、食糧、医療、生活用品を届ける緊急支援や、教育支援や女性支援など、人々の自立に向けたサポートも提供しています。
そして、日本からその活動を支える窓口となっているのが国連UNHCR協会です。
活動内容 | 難民・避難民への緊急支援、自立支援 |
活動地域 | ウガンダをはじめとする世界約130か国 |
支援対象 | ウガンダをはじめとする国々に逃れてきた難民、避難民 |
寄付の使途 | 難民に対する心のケア、文房具・教科書の支給、ワクチンの提供など |
運営団体 | 認定NPO法人国連UNHCR協会(日本窓口) |
国連UNHCR協会には、1,000円から継続的に活動を支援する仕組みが用意されています。
集まった寄付は以下のような目的に活用されるそうです。
・毎月5,000円
国連UNHCR協会HP
1年で、親を失った子どもや性暴力のトラウマに苦しむ女性16人に、心のケアを提供できます
・毎月3,000円
1年で、学校で必要なノートや鉛筆などのセット16人分を提供できます
・毎月1,500円
1年で、コレラなどの感染症から子どもたちの命を守る予防接種を15人に行うことができます
壮絶な戦闘をなんとか逃れてきた難民たちのサポートをしてみたい、という方はぜひ検討してみてください。
エイズなどで親を亡くした”遺児”が安心して学べる施設を運営(あしなが育英会)
病気や災害、自死で親をなくした子どもたちを支援する活動をしているあしなが育英会。
日本で活動をしているイメージが強いかもしれませんが、実はウガンダをはじめとするアフリカでも支援活動を行っています。
もともと、阪神淡路大震災の時に海外からの寄付を受けた日本の孤児たちが、その恩返しをしたいと始まった海外への活動。
エイズ等で両親を亡くし、経済的に困窮しているアフリカの学生を選出し、約半年間ウガンダにある施設で受験準備・リーダー育成のサポートプログラムを提供。
その後、海外の大学への進学するための4年間の奨学金と生活費を支給するというものです。
さらには、ウガンダのエイズ孤児、病気や事故で両親をなくした子どもたちに対する教育支援・心のケアを行うプログラムも提供しています。
活動内容 | 奨学金をはじめとする孤児への教育サポート活動、心理ケア活動 |
活動地域 | ウガンダをはじめとするサブサハラ49ヶ国、日本 |
支援対象 | 病気・災害・自死で親を亡くした子どもたち |
寄付の使途 | アフリカの子どもが海外で学ぶための奨学金、孤児への教育・心理ケアのための施設運営 |
運営団体 | 一般財団法人あしなが育英会 |
あしなが育英会にも継続的に支援する仕組みが設けられています。
遺児の将来の夢を、そっと継続的に支えてくれる方を「あしながさん」という愛称で呼んでいるそうです。
500円という少ない金額から、寄付額を決めることができるというのも嬉しいポイントですね。
一方であしなが育英会は一般財団法人であるため、税額控除を受けられないことには注意が必要です。
アフリカで親を亡くした子どもたちの未来をサポートしたい、という方は検討してみてください。
以上、ウガンダで活動を行う3団体を紹介しました。
ウガンダには、元子ども兵や難民など、日本では想像できないような状況に直面している人たちがたくさんいます。
心理的、物理的な距離は遠いですが、ウガンダの人たちに想いを馳せ、少しでも何か行動を起こしていただくきっかけになると嬉しいです。