寄付金控除の対象団体は?法人格や税金別に、税制優遇の有無をチェック

寄附金控除が適用される寄付先と、そうでない寄付先があります。
この記事では、税制優遇の受けられる法人格と、減税できる税金について解説します。

税制優遇を受けられる法人格は8種類

税制優遇が受けられる寄付先の法人格を8つご紹介します。

認定NPO法人

認定NPO法人とは、都道府県庁などの所轄庁が「市民から広く支援されているNPO法人」とお墨付きを付けた団体のことです。
認定NPO法人への寄付は、所得税・法人税・相続税・一部の住民税の控除の対象です。

事業内容や、収支報告についても、情報公開が義務付けられています。

認定NPO法人等は、毎事業年度1回、役員報酬規程等や事業報告書等を所轄庁 (2以上の都道府県の区域内に事務所を設置する認定NPO法人等にあっては、所轄庁及び所轄庁以外の都道府県)に提出しなければなりません。

内閣府HP
参考

認定NPO法人名簿内閣府HP

特例認定NPO法人

特例認定NPO法人は、スタートアップのNPOを支援するために新設された法人格です。
基本的には、認定NPO法人と同様に税制優遇を受けられますが、故人の相続財産から遺族が特例認定NPO法人に寄付した場合、相続税の控除対象とはなりません。

設立後5年以内のNPO法人のうち、運営組織及び事業活動が適正であって特定非営利活動の健全な発展の基盤を有し公益の増進に資すると見込まれるものにつき、要件からパブリック・サポート・テスト(PST)を免除し一定の基準に適合した場合は、税制上の優遇措置が認められる「特例認定」を1回に限り受けることができます。

内閣府HP

特例認定NPO法人の有効期間は3年、各法人で一回限り申請することができます。
一般的には、有効期間中に新たな寄付者を募りながら、認定NPO法人への昇格を目指すこととなります。

公益財団法人

一般財団法人のうち、行政庁(内閣府・都道府県庁など)から公益性が高いと認められた法人のことを公益財団法人と言います。

公益法人となる基準に、法人の費用に占める公益目的事業の比率が50%以上でなければならないなど、厳しい審査があります。

公益目的事業
学術、技芸、慈善その他の公益に関する23種類の事業であって、不特定多数の者の利益の増進に寄与するもの。

内閣府HP

公益法人への寄付は、個人の所得税について所得控除が受けられますが、一定の要件(パブリック・サポート・テスト)を満たしていないと税額控除が使えない点は、注意が必要です。

【確定申告】寄付金の所得控除と税額控除、その違いは?どちらを選ぶとお得?

公益社団法人

公益社団法人も、公益認定された一般社団法人を指します。
寄付税制に関しては、公益財団法人と同様です。

一般社団法人・財団法人のうち、民間有識者からなる第三者委員会による公益性の審査を経て、行政庁から公益認定を受けることで、公益社団・財団法人として税制上の優遇措置を受けることができます。

内閣府HP
参考

公益法人とNPO法人の税額控除対象法人の一覧内閣府HP

独立行政法人

行政が実施する事業のうち、一部を民間に分離・独立した上で、自律的に運営が行われるよう法人格を与えたものを、独立行政法人といいます。
省庁から独立してはいるものの、事業計画の策定や、運営のチェックは必ずあります。

(前略)総務省には政府唯一の第三者機関として独立行政法人評価制度委員会が設置されており、主務大臣による目標策定、評価や業務・組織の見直しをチェックし、必要に応じて意見を述べることとされています。

総務省HP

例としては、国立・都道府県立の病院、国の研究開発機関などが挙げられます。
寄付した際の税制優遇は、公益法人などと同様です。

社会福祉法人

児童養護施設や障害者支援施設などの、社会福祉事業を運営しているのが、社会福祉法人です。
寄付は公益法人と同様、税制優遇の対象です。

社会福祉法において社会福祉法人とは、「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人」と定義されています。

厚生労働省HP

利用者への福祉の提供といった、入居施設サービスが主となります。
社会福祉法人は、社会福祉事業の他にも、収益事業を同時に行うことも可能です。

参考

社会福祉法人ってなに?全国社会福祉法人経営者協議会

学校法人

学校法人は、私立の学校を設立することを目的として設立された法人のことです。

(前略)学校法人を設立しようとする者は、寄附行為において、その目的、名称、設置する私立学校の種類、名称等所定の事項を定めた上、文部科学省令で定める手続きに従い所轄庁の認可を受けなければなりません。

文部科学省HP

所轄庁は文部科学省もしくは都道府県庁となっており、寄付も公益法人と同様に税制優遇措置があります。

更生保護法人

更生保護法人は、刑事施設を仮釈放となった人や少年院を出所した少年など、すぐに自立するのが困難な人々を更生保護施設に受け入れています。

更生保護施設は、こうした人たちを一定の期間保護して、その円滑な社会復帰を助け、再犯を防止するという重要な役割を担っています。

法務省HP

こちらも公益法人などと同じように、更生保護法人への寄付には税制優遇があります。

税制優遇のない法人格

また参考までに、税制優遇が受けられない寄付先も紹介しておきます。

  • NPO法人
  • 一般財団法人
  • 一般社団法人
  • 宗教法人
  • その他、任意団体など

寄付をする前に、寄付先の法人格を確認するだけでも問題ありませんが、最終的には寄付先に直接問い合わせるのが最も確実です。

参考

寄附金を支出したとき国税庁HP

所得税や住民税、法人税など税金によって違いは?

税金ごとに、計算方法を解説させて頂きます。

所得税

税制優遇措置のある寄付先であれば、控除対象となります。
また、控除の仕方は「税額控除」と「所得控除」の2種類がありますが、ほとんどの方は「税額控除」を選択した方が節税効果は大きいです。

月1,000円、年12,000円、寄付をした場合、
(寄付金額ー2,000)×40%
=(12,000ー2,000)×40%
=4,000円の減税となります。

住民税

寄付先と同じ地方公共団体に住所がある場合、控除の対象となります。

月1,000円、年12,000円、寄付をした場合、
(寄付金額ー2,000)×10%
=(12,000ー2,000)×10%
=1,000円の減税となります。

法人税

税制優遇措置のある寄付先であれば、控除の対象となりますが、寄付先によって損金の限度額が異なります。

ケース1:全額損金

国または地方公共団体への寄付、指定寄付金(災害義援金など)は全額を損金として算入できます。

ケース2:一般寄付金+特別算入限度額

認定NPO法人や公益法人など、個人で寄付しても控除の対象となるような団体は、一般寄付金の損金算入限度額に加えて、特別損金算入限度額まで損金として計上できます。

(一般寄付金の損金算入限度額/国税庁HPより引用)

(特別損金算入限度額/国税庁HPより引用)

ケース3:一般寄付金まで

通常のNPO法人などへの寄付は、一般寄付金まで損金として計上できます。

相続税

税制優遇を受けられる寄付先であれば、相続税も控除されます。
例外的に、遺族が相続財産から特例認定NPO法人に寄付をした場合は、控除の対象にはなりません。

遺産1億円から、1,000万円を認定NPO法人に寄付した場合、
1億円-1,000万円=9,000万円が課税対象となります。
つまり寄付金の全額が、相続税の課税対象から外れることとなります。

NPO法人などに遺贈寄付をした時の税金は?相続税の計算方法と注意点

以上、控除の対象となる寄付先の法人格、並びに各税金の計算方法を解説しました。
寄付を検討されている方のお役に立てていれば幸いです。

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