給食のない夏休み。栄養が不足しがちな子どもたちに食品支援をする団体3選

(出典:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンHP

夏休みは子どもたちにとって楽しい時間ですが、給食がないため栄養不足に陥る子どもたちもいます。

この記事では、夏休み期間中に給食がない子どもたちを支援する団体について紹介します。

夏休みにおける子どもの貧困とは?

子どもの貧困問題

日本では、子どもの9人に1人が相対的貧困状態にあります。特にひとり親家庭は約半数が相対的貧困にあると言われています。

夏休み期間中は、給食が提供されないため、特に栄養不足が顕著になります。

経済的に困窮している家庭では、夏休みに給食がなくなることで、子どもたちの栄養摂取が不十分になり、健康問題が増加し、学業や社会的成長に影響を及ぼす可能性があります。

学校給食の価値

経済的に不安的な家庭の子どもたちにとって、学校給食は重要な栄養源です。

一日の食事の中で、栄養バランスの取れた食事は給食だけという子どもも多くいます。

前述の通り、栄養不足は身体的な発育に影響を与えるだけでなく、学業成績の低下や集中力の低下、健康上の問題を引き起こす可能性があります。

給食は、そのような健康問題のリスクを減らし、子どもたちの学習能力や集中力を向上させます。

また学校給食が提供されることで、出席日数が増加したり、免疫機能が向上するため病気も減少したりするメリットもあります。

夏休みは1日1食?貧困にあえぐひとり親家庭の実態

夏休み中の給食休止によって生活が苦しくなるひとり親家庭の声を紹介します。

長期休暇は自宅では冷暖房がつけられないので、図書館に行ってもらっています。お昼は、具無し塩おにぎりを持参しているので、それを食べています。食事バランスを考えると非常に悪いですが、経済的な理由で食事バランスを考えるより主食を買ってなんとか乗り切ることを優先しますので我慢させるしかない状況です。 

グッドネーバーズ・ジャパン

認定NPO法人キッズドアが2023年5月に行ったアンケート調査によると、困窮家庭は物価高でさらに追い詰められている状況です。

特に「食事」と「暑さ対策」は深刻で、多くの家庭が限界に達しています。

うどん1玉を4人で分け合って食べた
・食べ盛りの男の子2人がいるため、毎日どうやってかさ増ししようか考える日々です。成長期にきちんとした栄養を与えられていないかも…と思うと、すごく心配です。
・既にエアコンを我慢したり、電気をつけないようにしたりしてきているので、これ以上どうしたらいいか頭を抱えています。

キッズドア

グッドネーバーズ・ジャパンが2023年12月に実施したアンケート調査では、半数以上のひとり親家庭が自分の食事回数を「1日2食以下」と答えています。

特に学校給食のない休日は、約4割が子どもの食事回数が1日2回以下と答えました。

グッドネーバーズ・ジャパンHP

子どもたちに食品を届ける支援団体3選

生活の厳しい子どもの家に、食事を届ける(グッドネーバーズ・ジャパン)

グッドネーバーズ・ジャパンHP

認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンでは、国内外を問わず、支援を必要とする子どもたちを守る活動をしています。

そしてお母さんの美紀さん。
以前は食費節約のために美紀さんだけが食事を抜くこともあり、そんなときに、葵ちゃんからこう聞かれたそうです。
『ママ、どうしてご飯たべないの?』

グッドネーバーズ・ジャパンHP

日本でも、低所得者の家庭では食費を数万円に切り詰めている家庭も多く、子どもにご飯を食べさせるために親が食事を我慢しているケースもあります。

そんな家計に悩む低所得のひとり親家庭に、同団体では「グッドごはん」という取り組みで食品を配付していました。

この活動によって、子どもたちは食事の時間が楽しみになり、利用者の方々は親子で仲良く食事をする機会が増えたそうですよ。

活動内容 低所得のひとり親家庭に食料を届ける
活動地域 東京都・神奈川県・大阪府周辺など
支援対象 経済的に困窮しているひとり親と子ども
寄付の使途 食品の調達、食品を保存する設備費や輸送費、人件費など
運営団体 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン

私たちの寄付は毎月1,000円から可能です。
寄付金は、以下のような活動に使われるそうです。

  • 月1,000円:ひとり親家庭4世帯分の食品
  • 月5,000円:ひとり親家庭6世帯分の食品
  • 月3,000円:ひとり親家庭12世帯分の食品
    ※寄付を1年間続けた場合の例
グッドごはんへの寄付「国内こどもスポンサー」に私が入会した3つの理由
編集部オススメのポイント!
困窮するひとり親家庭にフォーカスし、密にコミュニケーションを取っています。それにより、孤立しがちなひとり親家庭に食品だけでなく”心のつながり”も届けられるだけでなく、寄付をする側にも、ひとり親家庭の親御さんや子どもたちの声がメールマガジンなどを通じて多く紹介されるため、寄付をする喜びを得ることができます。
コロナ禍で失業したり、パートのシフトを減らされるなど、困窮するひとり親家庭が急増しています。このような状況下で、東京都・神奈川県・大阪府にある17の配付拠点(2022年1月時点)で食品配付を実施するなど、積極的に事業を展開し、ひとり親家庭のニーズに応えています。

「ひとり親家庭の毎日の食事を応援したい」
そのように考えられる方は、寄付を検討されてみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

追記:夏休みにグッドごはんを利用した方の声を紹介します

・「夏休みは給食がないのでたいへん助かります。ありがとうございます。」
・「外食ができずおうちご飯がほとんどなので、夏休みなのもあり食材の配布は本当に助かり感謝の気持ちしかありません。

グッドネーバーズ・ジャパン

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寄付金控除の対象団体です

物価高から子どもたちの未来を守る(キッズドア)

キッズドア HP

認定NPO法人キッズドアは、日本国内の子どもの貧困解消を目指す団体です。

主な活動は、学習支援、体験活動、キャリア教育、物資・情報・就労支援などのファミリーサポート、調査・提言・啓発活動です。

こうした活動により、貧困や教育格差、体験格差、不登校などの子どもが抱える問題の解決に取り組んでいます。また、寄付やボランティアによる支援を受け付けています。

活動内容 子どもの貧困、教育格差、体験格差、その他子どもたちを取り巻く社会課題の解決
活動地域 関東・東北地域(オンライン学習会は全国から申し込み可能)
支援対象 貧困、不登校、いじめ、障がい、外国にルーツがある、将来に夢や希望を持つことがとてもできない子どもたち
寄付の使途 教材代、模試受験費用、貧困家庭への食品提供
運営団体 認定NPO法人キッズドア

キッズドアは、学校給食がなくなる夏休みを乗り越えるため「食」と「心」の支えるために「夏休み緊急食料支援」を行っています。

子どもが学校で「痩せすぎ」と注意を受けましたが、もうどうしようもない

キッズドア

「夏休み緊急食料支援」では、今日を生きる命をつなぐための食料支援を行います。

夏休み終了後もキッズドアは、遅れた勉強を取り戻す学習支援や、夏休みの思い出を作る体験活動まで、未来をつなぐ支援を続けていきます。

この活動を応援したいと思った方は、是非団体公式HPもご覧ください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

困窮するひとり親家庭に食料品や日用品を提供(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)

海外の支援を行っている印象が強いセーブ・ザ・チルドレン。
実は、日本の「子どもの貧困」解決の活動にも力を入れています。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンHP

特に力を入れているのが、経済的に困難な状況にある家庭を対象とした、食料支援「応援ボックス」です。

学校が長期休みに入る夏と冬とで「応援ボックス」による支援を行っており、2023年度の夏季休暇では、 過去最多6,412世帯から申し込みがあったそうです。

申し込みのあった6,412世帯を対象に行われたアンケートでは、以下のような深刻な状況が浮き彫りになったそうです。

・7割を超す世帯で十分な量の食料を買うお金がない
・長期休暇中に昼食を十分な量とれていない子どもは46.2%
・物価上昇による賃上げがあったのはわずか4.7%
・6割以上が新型コロナウイルス感染症拡大前の給与水準に戻っていない
・約7割の世帯が「夏休み期間中に日帰りの外出が経済的にできない」
・6割以上の世帯が初等中等教育の無償化や現金給付を望んでいる

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

またセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが過去実施したアンケートによると、学校の休校等で、貧困家庭の家計は強く圧迫されており、悲痛の声が上がっています。

  • 食費を削っている。休校期間中に子どもの体重が3~6kg減ってしまった。
  • 2日に一回の食事しかできないので水で空腹をしのいでいる。
  • 食事だけでも満足に与えてあげたい。
活動内容 子どもたちへの給付金支援・食料品支援・虐待予防など
活動地域 岩手県、宮城県、東京都など日本各地
支援対象 貧困・被災・虐待など困難を抱える子どもたち
寄付の使途 食料品・学用品・給付金など子どもたちの支援活動全般
運営団体 公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの「応援ボックス」は、毎月の寄付で活動を支える「SC(Save the Children)サポート」への参加で支援することができます。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンへの寄付「SCサポート」に私が入会した3つの理由
編集部オススメのポイント!
緊急・人道支援、保健・栄養、教育、子どもの保護、防災など、さまざまな分野で包括的な子ども支援を実施しています。セーブ・ザ・チルドレンの活動は、全世界200万人以上の支援者によって支えられています。
2020年から首都圏を対象に提供が始まった「ひとり親家庭応援ボックス」。2022年には全国に拡大していきました。給食がない長期休暇中、食事に苦労する家庭の支えになっています。

また、セーブ・ザ・チルドレンは公益社団法人なので税額控除を受けることができます。
月々の寄付を1年間継続していただくと、どのような活動が実現できるのかもHPに記載されています。

  • 月1,500円のご寄付:通学に必要な体操服5人分に相当します。
  • 月3,000円のご寄付:食の支援「お米5Kgと副菜になるレトルト食品4食分」10セットに相当します。
  • 月10,000円のご寄付:中学生の制服3人分に相当します。

子どもの権利のパイオニアとして、約120カ国で活動するセーブ・ザ・チルドレン。
海外とともに日本の貧困を解決したい、と思われた方はぜひ寄付を検討してみてください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

まとめ:「夏休み中の子どもたちの食事支援をしたい」方のご参考に

この記事では、夏休みの栄養不足を救う活動の例として、「グッドネーバーズ・ジャパン」「キッズドア」「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」を紹介しました。

団体名編集部オススメのポイント
グッドネーバーズ ・ジャパン① ひとり親家庭との密なコミュニケーション
② 積極的な事業展開で、コロナ禍で困窮するひとり親家庭を支援
キッズドア① ⽇本国内の子ども支援に特化して活動するNPO
② 子どもの貧困や教育格差、体験格差など、様々な課題に取り組んでいる
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン① 100年以上の歴史があり、国際的にも信頼されている団体
② コロナ禍の支援策として始まった「応援ボックス」

「夏休みに栄養不足で痩せ細ってしまう子どもたちを救いたい」
「友達や家族と楽しい思い出を作ってほしい」
とお考えの方は、是非寄付へのご参加をお願いします。

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