NPOでおすすめの寄付先は?創設者の想いが共感を呼ぶ、認定NPO法人4選

(出典:カタリバ HP

NPOへの寄付で団体を探してみると、海外支援や国内支援など多様な団体が存在するのがわかります。
たくさんある中でも、せっかく寄付を行うのであれば信用性があり、寄附金控除を受けられる団体を見つけたいですよね。

そこで今回は、信頼感のある認定NPO法人から4団体をピックアップしました。
特に「頑張る若者を応援したい」と考えられている方は、創設者や代表の方の想いに共感する部分が多いはずですよ。

e-Education:世界の果てまで「最高の授業」を届け、教育の力で世界を変える

e-Education HP

途上国では「学校に通えない」「勉強の仕方がわからない」という現実があります。
それでも、そこで生きる子どもたちは「学びたい」という気持ちを強く持っていました。

ボロボロになった教科書を必死に音読する、高校生のアメリア。
「妹や弟を助けるために、良い仕事に就きたい」
「そのために、大学に受かりたい」
「でも、お金がないから予備校には通えない」
「勉強したい」 と泣きながら言いました。

e-Education HP

そこで、意欲があるにも関わらず勉強できない農村部の子どもたちに、映像授業を届ける活動を行っているのがe-Educationです。

同団体は、まず現地の優秀な予備校教師を説得して授業映像を撮影。
学ぶ機会が得られない生徒たちに向け、最高の授業を無料で見られるようにしました。

活動内容 映像授業の提供など
活動地域 バングラデシュ、フィリピン、ミャンマーなど
支援対象 途上国の農村部に暮らす中高生
寄付の使途 映像授業の撮影、備品の購入など
運営団体 認定NPO法人e-Education

創設者がこの仕組みを思い立ったのは、自身の大学受験。
予備校で一流の先生の授業をDVDでくり返し見ることで、見事合格を勝ち取った経験から「バングラデシュにも映像授業を届けよう」と決意されました。

しかし、映像授業を提供する中で諦めかけた生徒もいます。
そんなときは「不可能はないと証明しよう!」「世界を驚かそう!」と伝えたそう。

結果として初年度に18名が大学に進学したことで、映像教育が世界の教育問題を解決すると実感。
「”最高の授業”を世界の果てまで届ける」という想いで、他国にも活動を広げています。

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一流講師による授業を撮影し、貧困地域の子どもに届けるという画期的なアプローチをとっており、コロナ禍でも2,000の授業が詰まったスマホの学習アプリを開発するなど進化を続けています。
大学生のオンライン学習コーチによる個別サポートなど、生徒一人ひとりを丁寧にサポートし、累計300人以上が難関大学に合格という大きな成果を上げています。

月1,000円の寄付で、2人の生徒に、2,000の映像授業が詰まったタブレットを提供できます。
「教育の力で世界を変えたい」と思われる方は、一度WEBサイトをご覧になってみても良いかもしれません。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

カタリバ:被災や貧困など、子ども達の“悲しみ”を“強さ”に変える

カタリバ HP

日本にも貧困や震災によって心が傷ついたり、勉強する場所がなくなったりしてしまった子どもたちはいます。
「学ぶ機会を失ってしまった」「十分な学習環境がない」
そう感じても、子どもたちは生まれる家庭や環境を選ぶことが出来ません。

「母子家庭のため、進学をあきらめた・・」
「アルバイトに追われ、高校を中退してしまう」
「親のDVや病気などに苦しみ、学校にさえ毎日通えない」

カタリバ HP

そこで「勉強する機会を奪われた子どもたちを、サポートしたい!」と、学習場所の提供や心のケアを行っているのが認定NPO法人カタリバです。

同団体では、出張授業のほか「コラボ・スクール」と呼ばれる、子どもたち向けの放課後教室の運営も行っています。
東北で始まったスクールづくりも、今では全国に広がっているそうですよ。

活動内容 安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供や学習支援、探究学習の実践支援など
活動地域 オンライン(全国)、岩手県、宮城県、福島県、東京都、島根県に加え、各地域団体を後方支援
支援対象 主に日本の小学生〜高校生など
寄付の使途 人件費、教材・備品・消耗品費、移動・交通費など
運営団体 認定NPO法人カタリバ

創設者の今村さんは、被災地や貧困家庭で暮らす子どもたちに対し、このような想いを抱いています。

苦しく辛い試練を経験した子どもたちが、もしそれを乗り越えたなら、誰よりも強く、そして優しくなれるはずです。(中略)
私たち大人の役目は、悲しみを強さへと変える「学習機会」を作ってあげることです。

カタリバ HP

子どもたちへの学習提供や心のケアを通し、自身の経験を将来に活かせる子どもたちが増えると良いですよね。

月1,000円から応援するサポーター会員で、寄付を始めることができます。

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設立から20年以上、一貫して、10代の子どもを支援しています。その中で培った知見をベースに、子どもたちの機会格差を埋めるチャレンジに取り組んでいます。
女子大生2人でスタートしたカタリバの活動も、現在は100名を超える職員の皆様と、2万人以上の支援者によって支えられています。その原点は”子どもの格差をなくしたい”という純粋な想いです。

「貧困や被災地で暮らす子どもの成長をサポートしたい」と考えられる方は、寄付を検討されてはいかがでしょうか。

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寄付金控除の対象団体です

かものはしプロジェクト:虐待を経験した子どもに「帰れる場所」を

かものはしプロジェクト HP

日本では、児童相談所への虐待相談対応件数が年間20万件を超え、過去最多を更新し続けています。 ​

虐待を受けた子どもたちは、身体的・精神的な傷を抱えながら施設での生活を余儀なくされ、その後の支援が十分でないケースも少なくありません。

多くの子どもたちが18歳になると児童養護施設を退所していきます。
頼れる家族や相談できる大人とのつながりがなく、孤独の中、社会で必死で生きようとする若者たちもいるのです。また、虐待の精神的影響や、トラウマがふとした時に再発してしまうことなどから、対人コミュニケーションの難しさも抱えています。そのため、職場で人間関係がうまくいかず、心身の調子を崩し離職した若者が、仕事を失い、中にはその後ホームレス状態になってしまうというケースもあります。

かものはしプロジェクト

こうした子どもたちの「帰れる場所」をつくるために、かものはしプロジェクトは、虐待を経験した若者のアフターケア支援を行っています。

かものはしプロジェクトは、虐待を受けた子どもたちが施設を出た後も安心して暮らせる環境を提供するため、以下のような活動を行っています。​

  • 住まいの支援:​施設退所後の若者にシェルターや住宅支援を提供​
  • 就労サポート:​就職・生活支援を行い、社会での自立を後押し​
  • メンタルケア:​虐待の影響で苦しむ子どもたちに心理的サポートを提供

2023年、200人以上の退所者に対してアフターケア支援を提供​。また、企業との連携による就職サポートを拡充し、自立支援を強化しています。

「かものはしプロジェクト」の活動は、活動に賛同する企業や個人の寄付によって支えられています。毎月1,000円で、退所後の若者がカウンセリングを受けるための支援や、住居支援プログラムの運営費に充当することができます。

活動内容 日本国内での子どもたちへの虐待防止、家庭環境の改善支援など
活動地域 日本全国
支援対象 虐待リスクのある家庭、子ども、保護者など
寄付の使途 施設を退所した若者のサポート、啓発活動、管理費用など
運営団体 認定NPO法人かものはしプロジェクト
かものはし国内事業
かものはしプロジェクトへの寄付「サポーター会員」として日本の虐待問題解決を支援する理由
編集部オススメのポイント!
2019年から日本国内での活動をスタートし、子どもが虐待されない、そして虐待された人が回復できる社会をつくるために、児童養護施設などを出た若者の巣立ちの応援、子どもや養育者にやさしい地域づくりに取り組みます。
かものはしが取り組む問題と活動を、現地の声もふまえながら直接聞くことができるイベントが実施されています。「創業時から今後の活動を知りたい」「現場でどのような問題が起きているか理解したい」という方には有効な機会だと思います。

「虐待や、その経験から今まさに助けを必要としている子どもが同じ街にいるかもしれない、そんな子どもたちのために何かしたい」
「世界の問題も気になるが、自分の暮らす日本の未来も良くしていきたい」

そんな想いに共感された方は、是非かものはしプロジェクトへの寄付をご検討ください。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

病児保育など、いろんな家族の笑顔があふれる社会を創る(フローレンス)

フローレンス HP

厚生労働省の調査によると、ひとり親家庭、特に母子家庭の58%が年間の就労収入200万以下で生活していると言われています。
母親は非正規の仕事についていることが多く、子どもや自分の病気で休むことは容易ではありません。

仕事を休んだら収入が絶える
派遣社員で働いています。有給休暇は小さい子どもが病気になった時に使い切ってしまい、自分が病気になっても休むことができません。休めば収入が途絶えてしまいます。

フローレンス HP

また、ひとり親が置かれている貧困状況が、子どもの教育をはじめとする様々な機会貧困にも繋がっていると言われていますが、その連鎖を断ち切ることは容易ではありません。

フローレンスはどんな境遇の子どもも未来に希望を抱き、笑顔で暮らせる社会を目指して、困難な状況におかれたひとり親、そして子どもたちを包括的に支援する活動を行っています。

また、ひとり親支援のほかに、病児保育、待機児童問題、赤ちゃんの虐待死問題など、子どもを持つ親や子どもに関する様々な社会課題の解決に取り組んでいます。

活動内容 病児保育、障害児家庭支援、ひとり親家庭支援、経済困窮家庭支援、にんしん相談、特別養子縁組、こども宅食、政策提言活動など
活動地域 日本各地
支援対象 子ども、ひとり親家庭、障害児家庭、経済的困窮家庭、赤ちゃん・妊婦など
寄付の使途 ひとり親家庭への病児保育提供、食品・日用品配送、孤立する妊婦の相談支援など、フローレンスの活動全般
運営団体 認定NPO法人フローレンス

2004年に活動を始めたフローレンスを創業したのは、駒崎弘樹さん。
大学在学中に、ベビーシッターをしていたお母様から、ある母子家庭の現状を聞いたことが創業のきっかけだそう。
その母親は、子どもが熱を出して保育園に行けず、会社を休んで看病をしていたところ、それを理由に会社をクビにされてしまったそうです。

「子どもが熱を出すのも当たり前だし、それを看病するのも当たり前。当たり前のことをして職を失う社会に住んでいたのか」

と衝撃を受けた駒崎さん。
この問題を見て見ぬふりをすることはできない。事業を通じて解決したい。
そんな思いが募り、駒崎さんは当時経営していたITベンチャーの社長を辞め、病児保育の問題解決に向けて活動を始めたそうです。

2008年からは、寄付を原資にひとり親家庭に低価格で病児保育を提供しています。

フローレンスでは、月々1,500円からの継続寄付で活動を応援することができます。

毎月の寄付で、子育て家庭への食物品の提供や病児保育などの直接のサポートの他、制度そのものを変えるためのソーシャルアクションなど、フローレンスの様々な活動を支援することができます。

フローレンスへの寄付で、私がひとり親家庭へ支援を始めた3つの理由
編集部オススメのポイント!
自宅訪問型の病児保育サービスや「おうち保育園」などの事業を通じて社会課題の解決を目指していることに加えて、政治や行政への働きかけを通じて制度化につなげるなど、革新的なアプローチに強みがあります。実際、「おうち保育園」は大きな注目を集め、2012年「子ども・子育て支援法」にて「小規模認可保育所」が制度化されました。
ひとり親家庭が病児保育サービスを低額で受けられるようにしたり、困窮家庭の見守り支援や食品・日用品の提供をするなど、支援の手から溢れがちなひとり親家庭の支援にも力を入れています。

これから寄付を始めていただける方へ、駒崎さんからメッセージが届いています。

私たちは社会問題の最前線にいます。
社会問題とはすなわち、泣いている人々の顔。
こうした人々と出会う度に、私たちは思います。「何とかしなきゃ」と。
(中略)
これからも、我々は1つでも多くの困った顔を、皆さまと共に笑顔に変えていきたい。変え続けたい。
だから、どうか皆さまの力を貸してください。
まだ見ぬ誰かの泣き顔を、笑顔にするために。

フローレンス HP

厳しい状況に置かれているひとり親、そして子どもたちの笑顔のために何か助けになりたい、そう思われた方は、ぜひ寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

まとめ:「創設者の想いに共感できる寄付先を探したい」という方の参考に

以上、信頼感のある認定NPO法人から4団体をご紹介しました。

団体名寄付ナビ編集部オススメのポイント
e-Education①「映像授業」という画期的なアプローチ
② 成果への徹底的なこだわり
カタリバ① 10代を対象としたキャリア教育で、子どもの意欲と創造性を引き出し、育む
② 創業者とスタッフの皆様の情熱が共感を呼び、2万人以上の支援者が活動を支えている
かものはしプロジェクト① 日本でも、子どもの尊厳が踏みにじられている現状を変えたい、という想い
② 活動を直接聞けるイベントや説明会が随時実施されている
フローレンス①ひとり親家庭が“貧困の連鎖”から抜け出すため、病児保育など支援
②「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」をミッションとして活動

「頑張る若者を応援したい」「海外支援や国内支援など、何かアクションを起こしたい」と考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

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