岩手で被災した方々を応援!東日本大震災の復興支援プロジェクト3選

東日本大震災から10年が経ちました。

私たちができる復興支援の形は、寄付やボランティアなど様々。
また、被災直後と今では支援方法や課題も変化しているんですよね。

そこで今回は「被災地の方の生活をサポートしたい」「寄付以外にどんな支援の仕方があるの?」と思われている方へ、異なる支援をしている団体を3つご紹介したいと思います。

大槌町で被災した子ども達が通う、放課後学校(カタリバ )

県内でも津波と火災で大きな被害を受けた、岩手県大槌町。
人口15,994人のうち、死者・行方不明者は合わせて1,284人、住居倒壊率は64.6%。
これは東日本大震災の被災地で、3番目に高い数値だそうです。

その結果、仮設住宅などで暮らすことを余儀なくされた多くの子ども達は、落ち着いて勉強する場所を失いました。

大きな災害の後には、精神的に傷ついた子やどもメンタル・ケアが必要な子どもが生まれてくることは知られています。
被災地の教育現場でも、生徒の落ち着きがなくなったことや体調不良が続出したことがありました。
震災後には、グラウンドや公園が十分に使えず、また道路や街灯の整備も遅れているため、学校が終わった後の「居場所」も不足しています。
認定NPO法人カタリバ WEBサイトより)

子どもたちが安心して学ぶ環境を整えるためにつくられた、「コラボ・スクール」。
その2校目として、岩手県大槌町に「大槌臨学舎」が建てられました。

認定NPO法人カタリバが、小学3年生〜高校3年生に学習支援と心のケアを行っています。

2000年に活動をスタートして、高校生のキャリア学習支援など行なっていたカタリバ。
子どもたちの学習サポートをはじめたのは、この東日本大震災がきっかけだったそう。
被災地で仮設住宅に住むなど十分な学習環境がない子供たちに、この放課後学校を開いてきました。

活動内容 安心できる居場所の提供、学習支援、食事支援、災害時の居場所の提供や学習支援、探究学習の実践支援など
活動地域 オンライン(全国)、岩手県、宮城県、福島県、東京都、島根県に加え、各地域団体を後方支援
支援対象 主に日本の小学生〜高校生など
寄付の使途 人件費、教材・備品・消耗品費、移動・交通費など
運営団体 認定NPO法人カタリバ

このコラボ・スクールは東北・熊本県と日本各地で行われています。
興味を持たれた方はこちらの記事で、寄付を始められる前の疑問などが解決できるかもしれませんよ。


カタリバに寄付する「サポーター会員」を10年以上続けての感想と、申込前のチェックポイント

全国の子どもたちに支援を広げるため特に募集しているのが、月1,000円から応援するサポーター会員。

「学びに向き合う」「今の自分に向き合う」「震災に向き合う」ことができる、強い子どもたちに育ってほしい。
そんな団体の想いに共感される方は、寄付を検討してみるのも良いかもしれません。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

地域のおばあちゃん・お母さんが、活き活きと働く場所を(大槌復興刺し子プロジェクト)

震災直後は、日本だけでなく世界中から被災された方々への支援が行われました。
救援物資や生活のサポート・心のケアなど生きるための支援が行き届いた後、また新たな課題も生まれてきたのです。
それが「働く女性の生きがい」の不足でした。

避難所では、男性には瓦礫撤去などの仕事が山積みの一方、女性たちは家事をするための場所もありません。
仕事に出ようにも車も、職場もありません。
働き者の大槌の女性たちの生活は、一変してしまったのです。
大槌復興刺し子プロジェクトWEBサイトより)

そんな女性たちのためにできることは何か。
そう考え、避難所の限られたスペースで針と糸、そして布さえあればできる「刺し子」の制作を始めたのが大槌復興刺し子プロジェクトです。

そんな女性たちのためにできることは何か。
そう考え、避難所の限られたスペースで針と糸、そして布さえあればできる「刺し子」の制作を始めたのが大槌復興刺し子プロジェクトです。

活動内容「刺し子」を使った商品の制作・販売          
活動地域岩手県
支援対象大槌町の刺し子(布地を綴り縫いや刺し縫いする針仕事)をする女性たち
寄付の使途 ー
運営団体認定NPO法人テラ・ルネッサンス

ホームページでは「刺し子さんの紹介」として、作り手さんの顔や想いが掲載されています。
直接現地での支援が出来ない方でも、岩手の皆さんと商品を通してつながれるという魅力がありますよね。

この大槌復興刺し子プロジェクトは、寄付ではなく商品を購入することで大槌町の皆さんを応援できる仕組みとなっています。
使いやすいマルチクロスからオリジナルデザインのバッグまで種類も豊富ですよ。

「モノで被災地の方とつながりたい」「手作りのあたたかみを感じたい」
どんなモノが作られているか気になった方は、一度ホームページをご覧になってみてはいかがでしょうか。

震災や過疎、農業などの課題を、「食」から見つめ直す(東北食べる通信)

東日本大震災によって、多くの人々が被災地を訪れました。
ボランティアとして東北を訪れた人の中には「現地のサポートをしに行ったつもりが、自分の課題に気付かされた」と感じた方もいたようです。

私たちの暮らしは、他人がつくったものを貨幣と交換して手に入れることで成り立っています。
効率もよく、楽ですが、そこには、自分たちの暮らしを、自らの知恵、創意工夫でつくりあげる喜び、感動がありません。
私たちの暮らしは、私たちの手の届かないところに遠のいてしまいました。
東北食べる通信 WEBサイトより)

震災によって、周りの人々が気付かされることとなった「食の問題」。
今では被災地の人だけが課題を抱えているわけではなく、実は都会で生活している人々の「食を見直すきっかけ」が必要でした。

生産者と消費者を情報誌によってつなぐ。
それがNPO法人東北開墾が発行する「東北食べる通信」です。

東北食べる通信は2013年7月に創刊。
月に1度東北の農水産物と冊子が届き、約1300人の読者がいるそうです。
届いた農産物と、それを作った生産者の顔が同時に見える工夫がなされています。

以下の通り活動地域は東北全域に渡りますが、本部が岩手県花巻市にあるためご紹介させて頂きました。

活動内容東北食べる通信の発行・発送、イベン ト・ツアーの企画・運営など
活動地域岩手県、宮城県、福島県など
支援対象東北地方の生産者の人々
寄付の使途生産地と読者の交流会・CSA普及活動など
運営団体NPO法人東北開墾

月々1,000円から活動を応援することのできるKaikon Supportersがあります。
また3,000円以上で自由に金額・回数を決めて寄付を行うことも可能です。

「消費者に生産者の声を届けたい」「食べ物が自分の手に渡るまでの過程を知ってほしい」
そんな団体のコンセプトに共感される方はこちらで寄付を検討されてみてはいかがでしょうか?

まとめ:自分も楽しみながら岩手県を支援することができる

今回は「認定NPO法人カタリバ」「大槌復興刺し子プロジェクト」「東北食べる通信」の3つをご紹介しました。

子どもたちの学習支援や商品の購入、情報誌と農産物の購入など多種多様な支援方法を知ることができました。

住んでいる地域によっては、直接顔を見ながらの支援は難しい方も多いかと思います。
それでも出来ることはたくさんありましたね。
寄付やモノの購入によって、被災地の多くの方々とつながるきっかけにもなりますよ。

また、なによりサポートする側も楽しみが増えるのも大きな魅力ですよね。
あなたに合った方法で、興味を持たれた団体に寄付をされてみてはいかがでしょうか。

この記事を読んだ方にオススメ

日本の子どもを支援したい!
私が毎月の寄付を始めた理由

「貧困や被災地など、教育環境に恵まれない子どもたちを支援したい!」そんな想いをお持ちの方におすすめしたいのが・・

> 続きを読む