(出典:チャイルド・ファンド・ジャパン HP)
「親のいない子どもたちへ里親寄付で支援したい」
そう考えたとき、様々な支援方法があるのを知っていますか?
自分が子どもたちの里親になれなくても、里親のように世界の子どもたちを応援したり、日本の里親制度を促進する活動を行っている団体へ寄付したりすることも可能です。
また、里親だけでなく「特別養子縁組」といった方法で小さなお子さんをサポートしている団体もありますよ。
そこで今回は、里親に関連した異なる活動を行っている4団体をご紹介していきます。
色んな活動を行っている団体の中から、皆さんが支援を行ってみたいと感じるような団体が見つかると良いですね。
目次
途上国の子どもを1対1で支援する、「スポンサーシップ」(グッドネーバーズ)
実際に里親になることは出来なくても、里親のように世界中の子どもを見守りたいという方におすすめの団体をご紹介します。
世界には身体の成長に必要な栄養や医療アクセスが十分ではなく、日々生きることで精一杯の子どもたちが大勢います。
家の借金を返すタ為に、鉄なべを作る工場で働いています。
グッドネーバーズ・ジャパンHP
(中略) 12時間働いたら、工場の隅っこで寝ます。
朝が来たら、また働きます。
このバングラデシュの男の子は、なんと14歳。
日本の子どもで言えば中学生にあたり、学校に通っている年齢ですよね。
そんな世界で危険な労働をしなくてはいけない子どもたちを、毎月の寄付で学校に通う手助けをしているのがグッドネーバーズ・ジャパンです。
同団体が活動を開始してから、支援された地域での小学生の卒業率が、90%までアップしたそうですよ。
活動内容 | 子どもたちと居住地域の貧困状況の改善サポート |
活動地域 | インド・カンボジア・ネパール・バングラデシュ・エチオピア・チャド・モザンビーク |
支援対象 | 家庭の経済状況や家族構成などを考慮して、活動国で最もサポートを必要としている子ども |
寄付の使途 | 文具提供・健康推進活動費・浄水器の設置など |
運営団体 | 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン |
寄付の方法は様々ありますが、今回は子どもたちへの寄付を2通りご紹介します。
ひとつは月1,000円から寄付を始められる「みんなの成長を見守るコース」 。
「世界で困っている子どもたちを複数支援したい」と考えられる方におすすめです。
もう一つの方法は「ひとりの成長を見守るコース」と呼ばれる、月4,000円からのコースです。
このコースの場合、申込後に寄付を必要としている子どもの写真付きプロフィールが送られてきます。
年に1度手紙と写真付きの成長報告が郵送で届くため、普段は直接会うことができない遠くの国でも子どもの成長する姿を想像しながら、ひとりへの支援を行うことが出来ます。
編集部オススメのポイント!
このような1対1の支援であれば、子どもと手紙のやりとりをしても良いですし、機会があれば実際に会いに行くこともできますね。
継続的に1人のお子さんを支援することで、深いつながりを感じられる寄付になるでしょう。
「貧困世帯で暮らす子どもたちへ里親のような立場で支援がしたい」と考える方は、寄付を検討してみるのも良いかもしれません。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
厳しい環境で暮らす子どもが学校に通えるようにサポート(チャイルド・ファンド・ジャパン)
続いては、アジアの子どもを支援する「チャイルド・ファンド・ジャパン」を紹介します。
認定NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパンは、1975年から活動を続ける、日本のNGOの草分け的存在です。
アジア諸国では、たとえ学校の整備が少しずつ進んでいても、地域や家庭の環境がそこに追いついていないという状況がしばしば見られます。
首都にある町であっても、その状況は同様です。
ダスマリニャス町はマニラの南40kmほどに位置する農村地域でしたが、近年、マニラの近郊として住宅地の開発が進んでいます。
(中略)しかし、この地域では仕事が見つけにくいため生活は不安定で、電気や水道もまだ限られた家しか利用できません。
(中略)学費は無償ですが、文房具や制服、交通費やお昼ご飯は自己負担で、これらが準備できなくなるため学校に通えなくなる子どもたちがいます。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
チャイルド・ファンド・ジャパンでは、1975年よりフィリピンでの支援活動を開始してから、子どもの教育・保健衛生・地域住民の組織化・自己啓発などの活動を行っています。
具体的には、ボランティア保健師の訓練や、保健セミナーの開催、収入向上プロジェクト、幼稚園運営などです。
支援を一方的に届けるのではなく、地域の自立を目指すことを第一に取り組みを続けています。
活動内容 | 教育、保健・栄養、自己啓発、組織づくり、生活改善、子どもの保護 |
活動地域 | フィリピン・ネパール・スリランカ |
支援対象 | 貧困の中で暮らすアジアの子どもたち |
寄付の使途 | 学用品の配布・職業訓練・健康診断など |
運営団体 | 認定NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパン |
リンマヤはスポンサーシップ・プログラムの支援によって勉強を続けることができ、無事、修了認定試験という難関試験に合格しました。
(中略)「支援者さんの名前はずっと忘れません。手紙をもらってとても嬉しかったです。ありがとうございました」とリンマヤは話します。
チャイルド・ファンド・ジャパンHP
チャイルド・ファンド・ジャパンの「スポンサーシップ・プログラム」では、月々4,000円(1日約130円)で、子どもの未来をよりよいものにしていくことができます。
編集部オススメのポイント!
支援する「チャイルド」からは、シーズンズ・グリーティングス(季節の挨拶)が届きます。
現地の子どもの成長、そして地域全体がよりよい方向に向かっていることを、肌で感じられるのではないでしょうか。
興味のある方は、ぜひHPを確認してみてくださいね。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
日本の里親家庭と子ども達を、制度面からサポート(全国里親会)
全国里親会 HP
続いては、日本の里親制度を発展させるための活動を行っている団体のご紹介です。
貧困や親の事情など、様々な理由で実親と生活することのできない子どもたちが日本にも大勢います。
児童養護施設で生活する子どももいますが、本来子どもたちにとって「親」はなくてはならない存在でした。
幼い乳児や児童には、特定の大人との関係が必要です。
全国里親会 HP
これがないと愛着障害を起こすからです。(中略)
愛着障害のまま生育すると、自信を持てず、コミュニケーション能力が劣り、大人になっても就職ができない、反社会的な行動をとるなどのリスクが高くなるといわれています。
児童にとって必要なのは、実親の代わりに深い愛情を持って育ててくれる、親代わりの里親。
そこで里親制度の普及発展に寄与することを目指し、里親希望者の開拓や調査研究など活動しているのが、全国里親会です。
昭和46年に設立し、約50年の歴史を持つ同団体では、全国里親大会を日本全国各地で開催。
全国の里親と関係者が集い、話し合いを行ったり里親制度の課題や現状等について研究・討議を行っています。
活動内容 | 里親制度に関する調査研究、里親の育成及び里親制度の普及啓発など |
活動地域 | 日本各地 |
支援対象 | 里親・里子、その他関連団体 |
寄付の使途 | 里子の支援費、里親のスキルアップ研修費、広報活動費など |
運営団体 | 公益財団法人全国里親会 |
講演や分科会など知識を深めるプログラムの他、子ども企画や懇親会など楽しいイベントもあり、里親同士のコミュニケーションの場にもなっているようです。
寄付の方法は、振込・WEBサイトからの寄付いずれも可能です。
マンスリーサポーターは月1,000円から金額を設定できるので、気になる方は一度ホームページをご覧になってみてはいかがでしょうか。
「日本各地で親のいない子どもたちをサポートする里親を応援したい」
「少しでも多くの子どもたちの里親が増えて欲しい」
そんな方は寄付を検討されるのも良いかもしれませんね。
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「赤ちゃんを虐待から守る」を、特別養子縁組で推進(フローレンス)
最後に紹介するのは、認定NPO法人フローレンスです。
生みの親からの虐待や育児放棄など、親からの愛情を受けられず亡くなってしまう子どもがいます。
0歳の虐待死は2週間に1人。
フローレンス HP
生まれたばかりの赤ちゃんが、虐待によって2週間に1人命を落としています。
一人でも多くの命を守るため、フローレンスが活用を推進するのが「特別養子縁組」という制度です。
特別養子縁組とは、「生みの親との親子関係を断ち、子どもの最善の利益のために、育ての親と新しい親子関係を結ぶ縁組」(同団体WEBサイトより)のこと。
何らかの事情で生みの親が育てることができない子どもを、育ての親である「養親」に託します。
皆さんは「里親」と「特別養子縁組」の違いをご存知でしょうか?
- 里親:親権はなく、行政から子育てを委託されている立場。養育費等の支給はあるが、法律上「親子関係」として認められていない。
- 特別養子縁組:法律上でも「親子関係」が認められている。親権があり、子どもたちと親子関係を継続していくことができる。
フローレンスでは、この特別養子縁組を活用して、赤ちゃんが虐待されたり子どもが身寄りのないまま育ったりするのを防ぐ活動を行っています。
子どもが児童養護施設に引き取られたり、虐待を受けたりする原因の1つは、「予期せぬ妊娠」。
母親や父親に赤ちゃんを育てられない事情がある環境で、妊娠がわかるケースです。
フローレンスは、2004年に法人設立以来、訪問型病児保育や障害児保育、ひとり親家庭支援といった事業を展開。
「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」をミッションとして活動しています。
活動内容 | 特別養子縁組、妊娠・特別養子縁組相談、養親研修 |
活動地域 | 日本各地 |
支援対象 | 赤ちゃん・妊婦、障害児家庭、ひとり親家庭など |
寄付の使途 | 生みの親の産前の生活支援費、育ての親への研修費、生みの親の相談時の出張費など※ |
運営団体 | 認定NPO法人フローレンス |
※ 「赤ちゃん縁組」事業についての例
この他にも、広く「子どもの虐待」や「子どもの貧困」「孤育て問題(ひとり親家庭の支援)」「障害児保育」といった、子ども・親子をめぐる社会課題に取り組んでいます。
編集部オススメのポイント!
月1,500円から寄付を募集しているマンスリーサポーターは、クレジットカードでの寄付も可能です。
「子どもの命を特別養子縁組という形でサポートしたい」と考えられる方は、支援先として検討してみてよいかもしれません。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
まとめ:親のいない子どもたちへの支援方法は様々
親のいない子どもたちへ里親寄付での支援を考えている方のために、4つの異なる団体ご紹介してきました。
団体名 | 寄付ナビ編集部オススメのポイント |
グッドネーバーズ・ジャパン | ①「教育」「医療・保健」「水・衛生」などを通じて子どもたちの「こころ」と「身体」の成長を見守る ②毎月1人の子どもから手紙と写真付きの成長報告がメールで届き、子どもたちの成長を実感できる |
チャイルド・ファンド・ジャパン | ①子どもたちの成長の過程に合わせた支援 ②子どもとの手紙を通した一対一の交流で、成長を実感することができる |
全国里親会 | ①約50年の歴史を持つ団体で、日本の里親家庭と子ども達を、制度面からサポート ②講演や分科会など知識を深めるプログラムの他、子ども企画や懇親会などのイベントも豊富 |
フローレンス | ①幼児を虐待から守るための方策として、特別養子縁組を推進 ②社会変革集団として、国の制度を変えることにも力を入れており、2018年には児童虐待防止法の改正案を提言 |
里親のように世界の子どもたちを応援したり、日本の里親制度を促進する活動を行っている団体へ寄付したりすることを検討されている方にとって、少しでもご参考になれば幸いです。