環境保護に寄付や募金は役立つ?自然を守る支援団体・NPO3選

(出典:WWFジャパンHP

国内外問わず、世界各地には今後の未来のために自然を守る課題が存在します。
絶滅危惧種や自然環境の保護など、その内容は多岐に渡りますよね。

そこで今回は、「豊かな自然や環境を守りたい」「私にもできることから始めたい」
そんな想いをお持ちの方へ、環境保護に尽力している非営利団体を3つご紹介します。

絶滅の恐れのある野生動物の保護に注力する環境保護NGO(WWF)

WWF HP

世界には絶滅のおそれが指摘されている動物が数多く生息しています。

例えば、日本の動物園やペットとしても人気のある「コツメカワウソ」。
彼らは東南アジアに生息しており、過去30年間で世界的にみて野生の個体数が30%減少したと推定されていました。

近年は生息国からカワウソを違法に日本に持ち込もうとする密輸事件が多発。
TRAFFIC東南アジアオフィスの調査でも、2015年から2017年にかけて東南アジアで摘発・押収されたカワウソ59頭のうち、32頭が日本向けであり、最大の密輸先になっていることが明らかになっています。

WWF HP

この背景にあるのは、日本のペットショップなどでの販売価格の高騰。
もともと国内での流通が少なく、高額で買い求める消費者がいるため、違法行為を犯してでも、コツメカワウソを密輸する例が後を絶たないそうです。

そこで、このような動物たちを設立から半世紀近く、一貫して世界の環境保護に尽力してきた歴史のある団体が世界自然保護基金ジャパン(WWF)です。

同団体は個人の支援者、法人の支援者、幅広く支援を集めているそうですよ。

活動内容 絶滅の危機にある野生動物の保護などを通じて、生物の多様性を守る
活動地域 世界約100カ国以上
支援対象 パンダやトラ、ペンギンなどの野生動物及び自然環境
寄付の使途 密猟を防ぐパトロールなど、生態系を保護するために必要な活動全般
運営団体 公益財団法人世界自然保護基金ジャパン

冒頭のカワウソの例のように、世界の絶滅危惧種の問題は日本人が関わっていることも少なくありません。
日本に住む私たちも、寄付という形で世界の動物たちの課題に向きあうことが必要かもしれませんね。

月1,000円からの寄付で環境保全活動を支援することが可能です。
1年間支援を継続すると、以下のような活動をサポートできますよ。

  • 月1,000円:南米のチリで海の大切さを伝え、地域の人たちにもその保全に参加してもらう普及活動を1回実施
  • 月5,000円:ロシアでケガをしたトラを野生復帰させるためのリハビリ活動を6日間、支えることが可能
  • 月10,000円:スマトラの熱帯林で、違法伐採や野生動物の密猟を防ぐパトロールを14日間、支えることが可能
WWFへの寄付で、絶滅の危機に瀕している「野生生物」へ支援を始めた理由
編集部オススメのポイント!
会員として支援を始めると、希望者に会報誌「地球のこと」が年4回、郵送で届くようになります。団体の活動報告はもちろんのこと、気候変動の国際会議など今知りたいニュースの特集も組まれていますので、環境問題をわかりやすく学ぶことができます。
野生生物を守るためには自然環境全体の保護が不可欠という考えから、活動範囲を発展させた経緯があります。その際に名称も「世界野生生物基金」から現在の「世界自然保護基金」に改名されました。パンダのロゴは世界中の人々が環境保全を願うシンボルです。

「人と自然が調和して生きられる未来を目指す」
このような団体の想いに共感される方は、寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

中立的な環境保護活動から、アドボカシーに注力(グリーンピース)

グリーンピース・ジャパン HP

普段、何気なく飲んでいるペットボトル飲料も実は環境汚染の一つになっています。
私たちが飲み終わったペットボトル飲料は、その後どこでどのように処理され、その結果どんな被害を受けている人たちがいるかを知っていますか?

世界焼却反対連盟(GAIA)による現地調査では、プラスチックごみを受け入れている地域で、プラスチックごみが野焼きされたり、空き地に放置されていることも判明しています。
野焼きで有害物質が発生し、地域の人々の健康に影響したり、生活用水が汚染されたりしていることが、明らかになっています。

グリーンピース・ジャパン HP

健康被害を受ける危険性のあるプラスチックごみの受け入れ先は、マレーシアやフィリピン。
現在ではインドネシアやトルコ、インドにも広がっています。

このような環境問題に対し、企業や政府からの支援を受けず、独自のキャンペーンで支援を集めている団体がグリーンピース・ジャパンです。

同団体は、世界中の国と地域で環境保護活動をしながら、積極的にアドボカシーを行なっています。

活動内容 地球環境や生態系の保護、自然エネルギーの推進など
活動地域 北極やアマゾンなど、世界55以上の国と地域
支援対象 危機に瀕している野生動物をはじめとする、地球上の生命
寄付の使途 環境調査・分析、自然保護を求める提言などの活動費全般
運営団体 一般社団法人グリーンピース・ジャパン

例えば、ロンドンや台湾では、マイボトル給水機の設置をすることで環境保全に成功。
日本も各自がマイボトルを持ち、誰でも給水できる街にすることで、無駄なペットボトルを減らすことを目指しています。

まずは、月1,000円の寄付から気軽に始めてみるのも良いかもしれませんね。

グリーンピース・ジャパンへの寄付で、私が環境保護を推進する3つの理由
編集部オススメのポイント!
1980年代から南極の環境保護活動を継続していて、2019年からは、南極を含む世界の海の30%を遅くとも2030年までに海洋保護区にする活動を始めています。
気候変動の悪化を食い止めることは、私たちの命と暮らしを守ることと直結しています。温室効果ガスの排出削減のために何ができるか、グリーンピースは各国政府や企業、国際社会に対して呼びかけ続けています。

同団体の活動は、個人の方からの寄付で支えられています。

「利害関係などの制限を受けることなく自由に活動する団体へ寄付したい」
そう思われる方は一度WEBサイトをご覧になってみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる

成長が早い竹を利用した環境保全の推進を支援(Earth Company)

Earth Company HP

「地球の肺」とも言われる森林。
森林なしに生き延びることは非常に難しいにもかかわらず、環境破壊の影響で、2050年には地球の96%の土地が荒廃すると予測するデータもあるそうです。

そんな森林の荒廃が進むインドネシアの状況は深刻であり、日本の産業とも関係があります。

国面積の半分が森林である森林大国インドネシアでは、1970年代からの開発によりすでに天然林の70%を失っています。
そしてインドネシアで生産される合板の16%が実は日本へ運ばれており、私たちが関係していないとは決して言えないのです。

Earth Company HP

そんなインドネシアで、成長が早く、木材に置き換わる可能性を秘めた竹を育てる村を作ることで、気候変動、森林伐採などの課題解決に挑むチェンジメーカーを支えているのが、一般社団法人Earth Companyです。

目指しているのは、インドネシアを含む10カ国1,000のバンブービレッジをつくる取り組みによって、インドネシアの荒廃地の8%を再生し、年間温室効果ガスの約16%を削減すること。
さらにはそのバンブービレッジで雇用する100万人(主に女性)の収入を向上させることで、貧困とジェンダー格差解決をも実現しようとしています。

活動内容 主にアジア太平洋のチェンジメーカー支援
活動地域 インドネシアと日本を中心としたアジア太平洋の国々
支援対象 SDGsの多くの目標に取り組むチェンジメーカー
寄付の使途 チェンジメーカーにとことん伴走するため必要な費用
運営団体 一般社団法人Earth Company

アース・カンパニーでは、毎月の寄付で活動を応援するEarth Lovers(アース・ラバーズ)を募集しています。

寄付は上記でご紹介したインドネシアの事例の他にも、カンボジアやベトナムで活動するチェンジメーカーたちを応援する費用として使われるそうです。

Earth Company(アース・カンパニー)への寄付で、地球を守る活動を支援する3つの理由
編集部オススメのポイント!
アース・カンパニーの活動は、NHK BS、朝日新聞(朝日地球会議誌面)など多数のメディアで紹介されています。2021年には、Newsweek誌が選ぶ「世界が尊敬する日本人100」に濱川明日香さんが選出されました。
誰かが豊かになる背景で、どこかで誰かが犠牲になる現代の社会の構造やあり方では、私たちの子どもたちにつなぐ未来はありません。次世代の子どもたちにつなぐ未来を創れるように事業展開しています。

「その国々を担うチェンジメーカーたちを応援したい」と思われた方はぜひ寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる

まとめ:「環境保護のために寄付をしたい」という方の参考に

今回は、自然を守る支援団体・NPOを3団体を紹介しました。

団体名 寄付ナビ編集部オススメのポイント
WWF ① 活動は多岐に渡り、その中でも森林保護は1962年から続くプロジェクト
② 「FSC森林認証制度」という仕組みを推奨し、認証を受けた製品を買うことで、消費者も世界の森林保全に関与できる
グリーンピース・ジャパン ① 「緑の地球」を次世代へ引き継ぐことを目標とする、専門家集団からなる国際林業協力推進拠点
② 主に途上国に対して森林資源にまつわる調査・研究や、植林プロジェクトを行う
Earth Company ① 「人と社会と自然が共鳴しながら発展する世界=リジェネラティブな世界」を目指す
② その国々を担うチェンジメーカーたちを寄付で応援することができる

今回の記事を読み、自然環境や環境保護が少しでも自分ごとに感じられ、「自分も何かアクションをおこしたい」とお考えの方にとって少しでも参考になれば幸いです。

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