(出典:寄付金控除について-プランHP)
プラン・インターナショナルに寄付をしようと思っているけど、「寄付金控除」のことがよく分からない。
ここではそういった方向けに、プラン・インターナショナルの寄付金控除に関連した疑問を解説しています。
目次
「プラン・スポンサーシップ」や「今回の寄付」など、支援方法別に解説
寄付金控除を受けながら、プラン・インターナショナルに寄付する方法は、主に次の3つがあります。
方法1:プラン・スポンサーシップとして支援する
「教育」「医療」といった、ピンポイントの“点”のプロジェクトではなく、あらゆる分野にある課題を特定の村や地域で総合的に解決する“面”の支援です。
プランHP
プラン・スポンサーシップとは、「毎月の寄付」で特定のチャイルドが住む地域を包括的に支援して、自立できる仕組みを作る寄付の方法です。
手紙でチャイルドと交流することができ、チャイルドの成長を見守ることができるのも特徴の一つです。
寄付金額は月々3,000円、4,000円、5,000円の3つから選択することができます。
方法2:プロジェクトごとに支援する
主に「ガールズ・プロジェクト」と「グローバル・プロジェクト」の2つがあります。
ガールズ・プロジェクト
女の子が直面する問題に焦点を当てて解決する
プランHP
ガールズ・プロジェクトは、「女の子だから」というだけの理由で差別や偏見を受け、有害な慣習の犠牲になる女の子たちを守ります。
同時に、女の子たちが力をつけ、自分や家族はもちろん、地域社会や次世代にまでポジティブな変化をもたらす主体者となるためのサポートをします。
グローバル・プロジェクト
世界が直面するリスクから子どもたちを守る
プランHP
グローバル・プロジェクトは、目まぐるしく変動する世界が今、直面する課題やリスクに焦点を当てて働きかけます。
リスクの影響を受けやすい、弱い立場に置かれた子どもたちを守ります。
さらには子どもたち自らがリスクを予防し、課題に対応できるような力を身につけることを後押しします。
どちらのプロジェクトも毎月1,000円から寄付することができます。
方法3:今回の寄付
こちらは、支援するプロジェクト自体は方法2と同じです。
方法2と3は、毎月定額を寄付するか、それとも単発で寄付をするか、という点のみ異なります。
「今回の寄付」について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
プランに寄付すると、どれくらい税金が減る?計算方法をチェック
プラン・インターナショナル・ジャパンは、公益財団法人としての認定を受けており、所得税、法人税、相続税、個人住民税について寄付金控除を受けることができます。
個人の場合
所得税
「税額控除」または「所得控除」の内、有利な方を選択することができます。
ほとんどの方は「税額控除」を選択した方が有利です。
(多くの場合、寄付金の最大約4割が還付されます)
申告者の所得、寄付額により「所得控除」が有利な場合もありますので、詳しくは最寄りの税務署にご相談ください。
プランHP
「税額控除」を選択すると、(寄付額-2,000円)×40%が控除されます。
(但し控除額の上限は所得税額の25%まで)
「所得控除 」を選択すると、(寄付額-2,000円)×所得税率が控除されます。
(控除額には上限があり、所得税率は申告者によって異なります)
プラン・インターナショナルの「プラン・スポンサーシップ」に毎月3,000円の寄付をして、「税額控除」を選択した場合の控除額を試算してみました。
参考例:毎月3,000円ずつ、年間総額で36,000円を寄付した場合
(36,000円 ー 2,000円)× 40% = 13,600円
住民税
一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除があります。
お住まいの自治体が条例でプラン・インターナショナル・ジャパンへの寄付金を寄付金控除の対象に指定している場合、控除の対象になります。
プランHP
(中略)詳細はお住まいの自治体にお問合わせください。
(全国一律ではありませんのでご注意ください)
都道府県民税
東京都にお住いの方は、(寄付額-2,000円)×4%が控除されます。
※控除額に上限があります。
参考例:毎月3,500円ずつ、年間総額で36,000円を寄付した場合
(36,000円 ー 2,000円)× 4% = 1,360円
市町村民税
世田谷区にお住いの方は、(寄付額-2,000円)×6%が控除されます。
※控除額に上限があります。
参考例:毎月3,000円ずつ、年間総額で36,000円を寄付した場合
(36,000円 ー 2,000円)× 6% = 2,040円
相続税
相続により取得した財産の一部または全部を寄付した場合、寄付した財産に相続税が課税されません。
プランHP
優遇措置を受けるには、別途必要な書類がございますので、お問い合わせください。
遺産を相続した場合、相続税がかかります。
が、相続した遺産から寄付すれば控除を受けられ、支払う相続税を減らすことができます。
具体的には、相続財産全体から基礎控除金額と寄付金額を差し引いた金額が、課税対象になります。
なお、基礎控除金額は、3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)という計算式で算出されます。
以下に具体例を示します。
参考例:相続財産8,000万円で、配偶者と子2人が相続して、200万円寄付した場合
相続財産 | 8,000万円 |
基礎控除額 | -4,800万円(3,000万円 +(600万円×3人) |
寄付額 | -200万円 |
課税対象額 | =3,000万円 |
法人の場合
寄付金は「損金算入」の対象です。
特別損金算入限度額として損金計上できます。
プラン・スポンサーシップの領収書や確定申告など、よくある質問
ここでは、「領収書はいつごろ届くのか」「確定申告は必要か」など、よくある疑問について説明します。
質問1:領収書はもらえる?
個人の場合、毎年1月に、前年1月から12月までの1年分の領収書が届きます。
法人の場合、決算月をプラン・インターナショナルに知らせると、その決算期に合わせて発行してもらえます。
領収書は確定申告時まで大切に保管してください。
質問2:確定申告は必要?
寄付金控除を受けるためには確定申告が必要です。
年末調整時に申告することはできませんので、2月16日~3月15日の確定申告時に申告してください。
申告する際は、プラン・インターナショナル・ジャパン発行の「特定寄付金領収証明書」を添付し、管轄の税務署へ申告してください。
申告方法には次の3つがあります。
- 管轄の税務署に直接持参する。
- 管轄の税務署に郵送する。
- e-taxで電子申告する。
なお、確定申告時に「寄付金の種類」を選択する際は、「認定NPO法人等に対する寄附金」を選択してください。
質問3:「税額控除」と「所得控除」はどちらがお得?
結論から言うと、課税所得金額が4,000万円(目安)以下の方は「税額控除」を選択した方がお得です。
「税額控除」や「所得控除」というややこしい名前が登場していますが、この2つは控除の種類が異なり、「寄付者が有利な方を自分で選んでいいよ」ということになっています。
「2つとも選ぶ」ということはできませんので、どちらか一方を選んでください。
「選ぶといっても何を基準にしたらよいか分からない」という方は、課税所得金額4,000万という数字を参考にしてみてください。
「税額控除」は所得に関係なく、寄付の金額によって控除額が決まります。
一方、「所得控除」は所得と寄付金額それぞれで影響を受け、所得が高く税率が大きくなるほど控除額が大きくなります。
税率が0%〜40%の間だと「税額控除」の方が「所得控除」よりも控除額が大きく、税率40%で控除額が等しくなり、税率40%を超えると「所得控除」の方が「税額控除」よりも控除額が大きくなります。
そして、課税所得金額が4,000万円を超えると、税率が40%を超えることから、課税所得金額4,000万という数字を目安として提示しました。
課税所得金額は、
「年収」-「給与所得控除」=「所得」
「所得」-「所得控除」=「課税所得」
という式から算出されます。
そのため、年収が4,000万を超えてくる人は、「所得控除」の方がお得です。
そうでない人は特にややこしい計算をする必要がなく、「税額控除」を選べば、多くの控除を受けることができて、お得です。
「所得控除」を選択した場合の計算式は、(1年間の寄付額-2,000円)×所得税率となっていて、所得税率によって変わってくるので、計算が少しややこしくなってきます。
一方、「税額控除」を選択した場合の計算式は、(1年間の寄付額-2,000円)×40%となっていて、例えば毎月3,000円寄付されている方は、(36,000-2,000)×40%という計算で簡単に控除額を算出することができます。
いくら控除されるか知りたいという方は計算してみてください。
なお、控除を受けるためには確定申告をする必要があり、確定申告の書類上では名称が異なってくるため注意が必要です。
「所得控除」を受けたい方は、確定申告書の「寄附金控除」という欄に記入してください。
一方、「税額控除」を受けたい方は、確定申告書の「政党等寄附金等特別控除」という欄に記入してください。
確定申告はお早めに
以上、プラン・インターナショナルへ寄付をした際の寄付金控除や、対象となる税金について解説してきました。
確定申告や控除と聞くと、すごく難しそうに感じてしまいますよね。
しかし、2月16日〜3月15日の確定申告の期間中には、市役所等で税理士の方に無料相談できるイベントが開催されていることも多いです。
そのような機会を活用されることで不安が解消されるのではないかと思います。
また、国税庁の「確定申告書作成コーナー」というサイトを利用することで比較的簡単に確定申告書を作成できますので、良ければチェックしてみてください。
確定申告の期間は2月16日〜3月15日ですが、終了間際に近づくと混雑が予想されますので、できるだけ早めに確定申告されることをオススメします。
寄付を検討されている方のご参考になれば幸いです。