インドやタンザニアなどのアジア・アフリカの発展途上国で、学校や図書館を建設したり、識字教育支援を行なっているルーム・トゥ・リード(Room to Read)。
その活動資金は、民間からの寄付。
「寄付は実際のところ何に使われてる?」
「定期的に活動の報告は行われてる?」
そんな疑問を持つ方のために、ルーム・トゥ・リードを支援する前にチェックしたい3つのポイントをまとめました。
目次
ポイント1:団体として信頼できるか?
ルーム・トゥ・リードは、2000年に本拠点である米国で設立されました。
日本では・・
- 2007年、有志ボランティアにより活動開始
- 2010年、「ルーム・トゥ・リード・ジャパン」を開設
- 2011年、内閣府より特定非営利活動法人として、正式に認可。
そして2017年、千葉県より認定NPO法人として認定され、現在に至っています。
認定NPO法人とは、運営組織・事業活動が適正で公益の増進に寄与する団体として、一定の基準を満たしていると所轄庁の認定をうけたNPO法人(中略)
全NPO法人の中でも、認定NPO法人として認可されている団体は、わずか2%以下…
(出典:寄付のお願い 寄付金の税制控除について)
認定NPO法人のルーム・トゥ・リード・ジャパンに寄付をすると、税金控除の対象になります。
認定NPO法人の認可は、以下のような審査や過程を経て受けることができます。
申請にあたっては、「年間100人以上の方から、3,000円以上の寄付を受けている」といった実績が要件となり、また経理財務や情報管理など管理体制の整備が求められます。
認定元の自治体(例:東京都)から、「適正な法人運営をしているか?」をチェックされ、十分に行っていないと更新(5年ごと)がされません。
NPO法人や一般財団/社団法人よりも、寄付金控除が認められている認定NPO法人や公益法人の方が、より適切に寄付金を管理をしている可能性が高いです。
ポイント2:団体の収支や寄付金の使途は、公開されているか?
ルーム・トゥ・リード・ジャパンの資金の使い方は、ウェブサイト上の「日本における事業報告」で公開されています。
2021年度「活動計算書」から、主な数値の割合を計算してみました。
- 収益 6,827万円
- 寄付 99.9%
- その他収益 0.1%
- 支出 7,909万円
- 事業費 87.1%
- 管理費 12.9%
ルーム・トゥ・リード・ジャパンの監査についての記載は見当たりませんでした。
海外本部が発行する翻訳版の「アニュアルレポート」には、監査について書かれています。
ルーム・ト ゥ・リードの財務報告書は、認定を受けた独立公認会計士によって監査されており、ホームページ上でも入手可能です。
ポイント3:きちんと活動しているか?
ルーム・トゥ・リードは、子どもが教育の機会を与えるために、次のような活動をしているようです。
- 図書館・図書室プログラム:読書を通して新しい世界を発見するため
- 現地語出版プログラム:母国語で本を読むため
- 学校建設プログラム:勉強するための安全な場所の提供
- 女子教育プログラム:少女たちの就学・通学支援
- 読み書き能力育成プログラム:年相応に、基本的な読み書きができるようにするため
(出典:ルーム・トゥ・リードについて 抜粋)
2019年度「アニュアルレポート」によると、活動国は16カ国、地域は40,800以上に及んでいるとのことです。
新たに220万人以上の子どもが識字教育の恩恵を受け、108冊の児童書が出版されたと掲載されていました。
活動の概要は、「ルーム・トゥ・リードについて」で知ることができます。
現地での日々の活動の様子や、支援金集めのイベントの告知や報告については、SNSで発信。
ウェブサイトのヘッダーに「Facebook」、「Twitter」、「YouTube」のリンクが貼ってありました。
【図書室は生徒達でいっぱいです! – 9/8は国際識字デー】
— ルーム・トゥ・リード (@roomtoread_jp) September 6, 2019
授業を終えて駆け込んできた生徒達は、思い思いに本を選び、声を出して読んでいました。カンボジアのプレイチャンハー小学校の図書室は、生徒達のお気に入りの場所になっています。https://t.co/AKgGj7PzGB#rtrjp #InternationalLiteracyDay pic.twitter.com/2nOJKznDLC
以上、Room to Readが寄付先として信頼できるかをチェックしました。
寄付先の検討材料として、この記事がお役に立てば幸いです。