「難病」と聞くと、その患者たちは日本以外の国で暮らしていると考える方も多いのではないでしょうか。
でも実は、日本にも難病を抱えながら生活をしている人がたくさんいらっしゃいます。
また、難病患者への寄付と聞くと「〇〇ちゃんを助ける会」など、特定の子どもや家族に手術費を募金するイメージがありますよね。
そこで今回は、治療の支援や研究の助成など、異なる活動をしている団体を3つご紹介します。
まだ広く知られていない様々な支援の選択肢や、継続的な活動で支援する団体がありましたよ。
難病を抱える人々へ何か出来ることはないかな?と考えられている方は、参考になさってみて下さいね。
目次
難病を患う子どもとその家族に、思い出をプレゼント(難病の子どもとその家族へ夢を)
難病を抱える子どもたちは、日々の暮らしの中でも様々な困難を抱えています。
周りの人とうまくコミュニケーションが取れないことや、病気を理解してもらえない人からの心無い言葉を受けることもしばしば。
そして、その子どもたちを支えている家族も日々、色んな悩みや迷いと戦いながら生活しています。
日々の暮らしの中、さまざまな困難と向き合っているのは、難病を患っている子どもだけではありません。
つきっきりで看病する母親や父親、甘えたい気持ちや寂しい思いを我慢している兄弟、姉妹。
家族それぞれが さまざまな思いを抱えながら 日々 難病と向き合っています。
(公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢をWEBサイト より)
難病の子を持つ家族の日々の懸命な暮らしに「家族旅行」をプレゼントする。
そんな企画を実施しているのが「公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を」です。
同団体の設立のきっかけは、米国フロリダ州オーランドにある非営利慈善団体「ギブ・キッズ・ザ・ワールド」の存在でした。
活動内容 | 難病の子どもたちとその家族 |
活動地域 | 東京(本社) |
支援対象 | 難病の子ども・その家族との交流の実施 |
寄付の使途 | 家族旅行、交流・啓発イベントの実施、施設建設・運営費など |
運営団体 | 公益社団法人難病の子どもとその家族へ夢を |
難病を患う子どもとその家族に、「1週間の想い出旅行(ウイッシュ・バケーション)」を提供している団体があることを知り、日本でも同じような活動を実施したいと考えたそうです。
旅行の中では、社会の様々な人との交流があります。
飛行機に乗る際には乗務員の方と話をしたり、テーマパークではスタッフの方や他のお客さんとの交流もあります。
そのような活動を通じて、難病の子とその家族が、社会との繋がりを実感し、「夢」をもつことができる社会の実現に取り組んでいくことを目的としているそうですよ。
寄付の方法は毎月1,000円からの寄付で応援するサポーター会員がありました。
また、各活動に対する寄付を選択することも可能です。
中でも、24時間365日難病を患う子どもとその家族、そして近隣地域の方々や協力企業など、社会の誰もが交流できるコミュニティーの建設・運営など、面白い企画もありました。
「難病を抱える子とその家族との交流を支援したい」
そんな想いに共感される方は、寄付を検討してみてはいかがでしょうか。
「不治の病」を“治る病気”にするための研究費を助成(日本IDDMネットワーク)
現在の医学では治らないとされている「1型糖尿病」。
自分の体のリンパ球があやまって内乱を起こし、自分自身のインスリン工場、膵臓にある膵島β細胞、の大部分を破壊してしまうことで発病する病です。
この難病を抱えている人たちが、日本にも10~14万人ほどいることをご存知でしょうか?
1型糖尿病を発症すると、自分の体の中でインスリンを作ることができなくなってしまいます。
インスリンがないと、ブドウ糖(グルコース)を細胞に取り込むことができず、血管のなかにブドウ糖があふれかえることになってしまいます(高血糖)。
ブドウ糖は細胞のエネルギー源として大切なものですが、高血糖状態が続くと、様々な形で血管の壁に溜まり、糖尿病特有の合併症につながります。
(認定特定非営利活動法人 日本IDDMネットワークWEBサイト より)
現在は移植を待つか、「生涯インスリン注射を打ちながら生活する以外に対処法がない」とされているこの「1型糖尿病」。
この病気の治療法を探りあてる研究が進むよう、支援を続けているのが認定NPO法人日本IDDMネットワークです。
日本での子どもの年間発症率は、10万人あたり1.5〜2.5名で北欧の国と比較すると約30分の一と言われています。
そのため、日本での認知度も低いのが現状でした。
病名を聞いた家族にとって、この病気の判明は「不治の病」の宣告となり、大きな精神的ダメージを受けているそうです。
活動内容 | 1型糖尿病の患者と家族 |
活動地域 | 佐賀県(本社) |
支援対象 | 1型糖尿病の根絶(治療+根治+予防)に向けた研究 |
寄付の使途 | 研究費の助成、書籍・パンフレットの作成、配布 |
運営団体 | 認定NPO法人日本IDDMネットワーク |
その1型糖尿病を「治る病気」にするためには、研究費を集めることが必要不可欠でした。
私たちにできる寄付の方法は、マンスリーサポーター、ふるさと納税、遺贈・相続寄付、不要品寄付など様々な方法があります。
マンスリーサポーターでは、寄付金額によって以下の支援を行うことが出来ます。
- 月1,000円:試験管を使った基礎実験を約5回実施できる
- 月2,000円:100万人の助成金を研究者に提供、動物を使った実験が可能(サポーター40人分)
- 月3,000円:1000万円の助成金を研究者に提供することが可能(サポーター280人分)
また、ふるさと納税での支援にも力を入れているようですね。
有田焼のお椀や佐賀牛、肥前名尾和紙のタンブラーや扇子など返礼品も充実しています。
「1型糖尿病を治らない病気から、治る病気にする」
このミッションを応援されたいと思われる方は、支援を検討してみてはいかがでしょうか。
途上国など難病の治療を受けられない子ども達のため、医療者を派遣(ジャパンハート)
難病に苦しむ子どもたちは世界中にいます。
特に途上国で難病と発覚した場合、近くに病院がなかったり、専門的な医師がいないこともあります。
生まれつき心臓病の子どもは、生まれてきた子どもたちの1%もいる。
ジャパンハート創設者メッセージ より引用
そして肝臓病や腎臓病の子どもたち。
ミャンマーでは年間3,000人ほど、カンボジアでも1,000人弱は発生しているだろう小児がんの子どもたち。
これらの子どもたちには何もしてあげられず、見送るしかなかった。
もちろん貧しい国でも、富裕層の人々は医療を求めて海外に赴き治療を受けていた。
しかし、多くの貧しい人々はそのまま短い生涯を終えねばならなかった。
そこで、小児外科難病の治療、肝臓移植をはじめとする高度医療の現地医療者への指導を通して、途上国の難病患者への支援を行っているのが、ジャパンハートです。
ジャパンハートHPより引用
同団体では、医療・福祉・教育など、様々な分野で活動を行っています。
特に、低所得者が多く医師不足である途上国で病気と闘う子どもたちの支援を積極的に行っていました。
活動内容 | 医療を受けられない方向けの外来診療・手術の実施など |
活動地域 | ミャンマー・カンボジア・ラオスなど |
支援対象 | 貧困などを理由に治療を受けられない地域の人びとやその子ども |
寄付の使途 | 手術・薬・入院の費用、交通費など |
運営団体 | 認定NPO法人ジャパンハート |
また、被災地などでの緊急支援も実施しているそうですよ。
「世界の難病患者に医療を届ける」という想いに共感される方は、寄付を検討してみるのも良いかもしれません。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です