少年兵(子ども兵)に寄付を届けるには?課題解決のためにできる支援方法

(出典:テラ・ルネッサンスHP)

紛争地で兵士として戦う少年、少女が今も世界には存在します。

幼い頃から銃を持ち、暴力や死に怯えながら命がけで戦う子ども達。

そんな光景を、想像できるでしょうか?

この記事ではそんな「子ども兵(少年兵・少女兵)」の課題と、その解決のために今できる支援方法をご紹介いたします。

少年兵(子ども兵)とは?確認されている地域や原因

子ども兵とは軍隊に所属する18歳未満の子どもを指します。

軍がその存在を隠したり、戦闘の中で命を落としてしまったりするため正確な数を把握するのは難しいのですが、国連は2018年に軍や武装勢力に加入した子どもの数は7,000人に上ると報告しています。
(出典:国連安全保障理事会

(実際の子ども兵たち ―テラ・ルネッサンスHP)

アジアやアフリカ、中東・中南米でその存在が確認され、その役割は銃を持って紛争などの戦いに参加するだけにとどまりません。
地雷除去装置として地雷原の先頭を歩かされることや、大人の兵士を守る“弾よけ”として戦闘の最前線に送られることもあるのです。

中には自分が生まれ育った村を襲い、家族や友達を手に掛けたという子ども兵も。

また、子ども兵の中には少年兵だけでなく少女兵も含まれます。
戦闘への参加に加え、性的暴力を受ける、大人の兵士と強制的に結婚・妊娠させられる等の被害に遭う少女兵も少なくありません。

子どもが兵士になるには2つのパターンが存在します。

  • 誘拐され、無理やり軍に入れられる 
  • 貧困から逃れるため自ら志願し、軍に入る

どちらの場合でも、「より洗脳しやすく、替えがきく」という理由で大人が子どもを利用しているのです。

本来は学校で友達と笑い合い、鉛筆を握っているはずの子どもたちが、戦闘に参加させられ友達に銃を向けている――。
衝撃的であると同時に、許しがたい事実ではないでしょうか。

しかし子ども兵が参加する紛争の原因に、私たちの暮らしも無関係とは言えません

たとえば、激化しているコンゴ東部での紛争の原因は「レアメタル」と呼ばれる鉱物資源です。
このレアメタルはスマートフォン、パソコン、ロケットなどに使われ、それらは先進国で生産・消費されます。

先進国に住む私たちの生活を便利にするものが、子ども兵を生む原因の一つなのです。

元子ども兵社会復帰支援プロジェクトを行うテラ・ルネッサンス

なんとか軍を抜け出し、生まれ故郷に戻れたとしても彼ら彼女らの困難は続きます。

周囲からは「人を殺めた元子ども兵」と見られ、差別の対象にされてしまうのです。

さらに他の子ども達が学校に通っていた時期に、戦場に立たされていたため基礎的な読み書きや計算ができず、安定した職業に就くこともできません。

孤立を深め、せっかく軍を出たにもかかわらず自ら軍に戻ってしまう元子ども兵も存在します。

テラ・ルネッサンスはそんな元子ども兵が周囲とつながりながら、生きていく力を取り戻すための支援を行っている団体です。

(洋裁訓練の様子 ーテラ・ルネッサンスHP)

テラ・ルネッサンスの現地での活動は大きく心理的ケア、基礎教育、職業訓練の3つに分かれます。

心理的ケア
伝統的なダンスや個人・グループカウンセリングにより、紛争で負った心の傷の回復を目指します。

基礎教育
読み書き、計算、英語の授業を受け、基礎的な学力を身に付けます。

職業訓練
洋裁、木工等の職業技術を学ぶとともに、ビジネスの基礎を学びます。さらに少額の支援を受け、ビジネスの実践も。

このような支援を受けて、元子ども兵たちは収入を向上させるだけでなく、仕事を通じて地域からの信頼を構築。

差別や疎外感を感じることなく、生活できるようになったと感じる元子ども兵の割合が約3倍に向上しているそうです。(出典:同上)

上記はウガンダでの例ですが、テラ・ルネッサンスはコンゴ民主共和国でも元子ども兵や孤児を受け入れた家族の収入向上を支援。
子どもが貧困から逃れるために、自ら兵士になることを予防しています。

また国内での啓発・教育活動にも力を入れ、子ども兵の課題を広げるとともに、責任ある消費を呼びかけています。

さらに、小型武器の普及が子ども兵の増加につながることから、小型武器取引の規制強化を求める政策提言にも注力しています。

新たな子ども兵を生み出さないために、根本的な解決に取り組んでいるのです。

元子ども兵の社会復帰を寄付で支えるファンクラブ会員制度

これまで紹介した活動を行うためにテラ・ルネッサンスでは、毎月の寄付で活動を支えてくれる会員(ファンクラブ会員)を募集しています。

毎月の寄付により、元子ども兵が心のケアと教育、訓練を受け自立していく過程を長期に渡って支えられる仕組みです。

寄付はたとえば、下記のように使われます。

月1,000円の寄付で、職業訓練1ヶ月分/1名当り

月3,000円の寄付で、訓練に必要な給食360食分

月5,000円の寄付で、ミシン等の道具一式4名

出典:同上

入会すると、年数回の活動報告やニュースレターが届き、最新の活動の様子や働くスタッフの思いを知ることができます。

テラ・ルネッサンスのHPには、実際に支援を受けた元子ども兵の声が紹介されていました。

私は、日本の皆さんからのご支援によって、テラ・ルネッサンスの自立支援を受けることができ、洋裁の技術を身につけることができました。

洋裁の技術を身につけたことで、村の人たちは、私に洋服の仕事を依頼してくれるようになりました。
仕事をつうじて、収入を得られるようになり、誰かに必要とされている喜びを取り戻すことができたのです。

ご支援をいただいた日本の人たちのことは一生忘れません。私の人生を支えてくれて、ありがとうございます。

引用:同上

ここまで読み、元子ども兵と元子ども兵を支えるテラ・ルネッサンスを応援したい!と思ってくださった方は、ぜひ「ファンクラブ会員」への入会を検討してみてください。


戦場で子ども時代を過ごし、家族や友達を手に掛けるという経験は想像を絶するものです。

しかし、テラ・ルネッサンスのHPに掲載された写真を見ると、真剣に訓練に取り組む様子や、明るい笑顔を見せている姿が印象的でした。

日本からできる支援で、壮絶な過去を抱える元子ども兵の皆さんに笑顔を取り戻せたら、とても素敵なことですよね。

「なんとかしたい」
「力になりたい」

そう思ってくださったあなたが、寄付という道を選択してくださることを願っています。

この記事を読んだ方にオススメ

テラ・ルネッサンス
ファンクラブ会員に
私が入会した3つの理由

「子ども兵の自立を寄付で支援したい」そんなあなたには、認定NPO法人テラ・ルネッサンスがおすすめです。私が月1,000円からの寄付を始めた理由を、お話しします。

> 続きを読む