日本にいると、どうしても気軽に食べ物を手に入れられる環境に慣れてしまいます。
小腹がすいたときにはたった100円でおやつやおにぎりなどを買えますし、「おいしいものを選ぶ」という選択もできます。
ですが、世界には食べ物をなかなか得られない人々がたくさんいます。
好きなものはましてや「今日生き延びるため」の栄養すら得られません。
そして、その状況を改善するには、ただ「食料を届ける」だけではなく、さまざまな問題を解決する必要があるのです。
本記事では、食料に困る状況に置かれている人たちを救うため、現地に寄り添って活動を行っている団体を紹介していきます。
目次
「飢餓をゼロに」を目指し、栄養改善活動や農作物の流通網整備を(国連WFP協会)
国連WFP協会は、国連機関のひとつである「WFP国連世界食糧計画」の日本公式窓口です。
日本で広報や寄付を募る活動を行っています。
日本など先進諸国では「食料ロス」がよく問題になります。
食べられるはずの食べ物が捨てられるのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
一方で、世界には生き抜くための食料さえ得られない人々が大勢います。
世界で生産されている食べ物の量は、世界中の人が食べるのにじゅうぶん足りているはずです。
これはどういうことなのでしょうか。
毎年世界で生産される40億トンの食料のうち3分の1が失われており、それによる経済損失は年間7,500億米ドル近くにのぼります。
国連WFP協会
先進国では食べ物が消費段階で廃棄されることが多くある一方で、途上国では貯蔵設備の未整備や、農家が作物を市場に届けられないことが原因で、収穫された作物が手つかずの状態のまま生産段階で無駄になっています。
WFP国連世界食糧計画は「飢餓をゼロに」という目標のために、栄養状態を改善するとともに、持続可能な農業を促進する支援を行っています。
具体的には、農家が現在より多い品種の作物を栽培できるよう、知識や技術の提供を実施。
生産者に対してだけでなく、栄養の観点からも、多品目の食物を摂取することが重要性であると人々に伝えることで、さまざまな作物への需要が生まれるよう、市場の活性化にも取り組んでいます。
また緊急食料支援で栄養価の高い食べ物を届けるだけでなく、流通網の整備や市場支援を行うことで、飢餓の根本原因の解決にも取り組んでいます。
活動内容 | 緊急食料支援、学校給食支援、母子栄養支援、自立支援など |
活動地域 | アフガニスタン、イエメン、シリア、南スーダンなど123の国と地域 |
支援対象 | 飢餓で苦しむ子ども、妊産婦、大人など1億6,000万人(2022年) |
寄付の使途 | 食料・学校給食支援、栄養強化ペースト配布などの栄養支援 |
運営団体 | 認定NPO法人国連WFP協会(日本窓口) |
国連WFP協会では毎月1,000円からのマンスリー募金が可能です。
「飢餓ゼロ」に共感する方は、ぜひできることから支援を始めてみてはいかがでしょうか。
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寄付金控除の対象団体です
健康診断の実施や給食の提供で、子どもの免疫力を高める(グッドネーバーズ・ジャパン)
国際NGOグッドネーバーズ・ジャパンは、国内外で貧困家庭への支援活動を行う認定NPO法人です。
教育や医療のほか、栄養改善や所得向上の支援など、多角的な取り組みを行っています。
世界には数多くのお腹を空かせた子どもたちがいます。
発育不良であると推定される子どもたちの数は1億人以上にのぼるそうです。
栄養状態のよくない環境で育つ子どもたちは、免疫力も弱く、常に病気の危険にさらされています。
十分な食事を得られない子ども達は、空腹のあまり授業に集中できないばかりか、病気にかかり学校を休んでしまう場合も多いのが現状です。
グッドネーバーズ・ジャパンHP
グッドネーバーズ・ジャパンでは、定期的な健康診断や学校での給食の提供を行っています。
これらの支援により、病気の早期発見と治療、子ども達の栄養状態の改善が行えるようになりました。
ある小学校で実施した給食プログラムでは、100人の子どもたちに栄養バランスの良い給食を提供したことで、子どもたちのBMI値が改善しただけではなく、授業や学校行事にも明るく、積極的に参加するようになり、出席率が増加しました。
グッドネーバーズ・ジャパンHP
活動内容 | 子どもたちと居住地域の貧困状況の改善サポート |
活動地域 | インド・カンボジア・ネパール・バングラデシュ・エチオピア・チャド・モザンビーク |
支援対象 | 家庭の経済状況や家族構成などを考慮して、活動国で最もサポートを必要としている子ども |
寄付の使途 | 文具提供・健康推進活動費・浄水器の設置など |
運営団体 | 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン |
グッドネーバーズ・ジャパンへの支援は、月1,000円から始められます。
たとえば1,500円の支援を1年間続けると、11人の子どもの1ヶ月の学校給食になります。
栄養たっぷりのごはんを食べることは、栄養状態の改善とともに気持ちを上向きにさせる効果もあります。
楽しそうな笑顔の子どもたちを増やすため、少しでも寄付を検討してみてください。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
子どもの「生きる権利」のため、適切な栄養補給で命を守る(ワールド・ビジョン・ジャパン)
ワールド・ビジョンは、アメリカ生まれのキリスト宣教師ボブ・ピアスにより始められた、人道支援や開発援助を行う国際NGO団体です。
1950年に設立され、70年以上活動を続けています。
世界では数多くの子どもたちが、5歳の誕生日を迎えることなく命を落としています。
また子どもたちの死亡の約45%は、直接的・間接的に栄養不良が原因と言われています。
必要な栄養を得られていれば、その命は守られたかもしれません。
そして、たとえ命が助かったとしても、栄養のある食事をとれないまま育つことで、さまざまな健康問題を抱えて生きていくことになります。
本来発揮できたはずの能力も制限されるかもしれません。
ワールド・ビジョンは食料支援のほか、栄養改善に関する啓発キャンペーンなどを実施しています。
地域や政府機関、医療機関との連携を行い、栄養に関する知識を広めたり、貧困状態にある人々が医療サービスにアクセスしやすくしたりすることも、並行して取り組んでいます。
アクエイくんは、栄養失調になり、お母さんに連れられてきた子どものひとりです。支援センターでは、お母さんたちに子どもの栄養・保健衛生に関して学ぶ機会を提供し、そのまま食べられる栄養補助食を配布しています。栄養不良の子どもたちは体力が落ちており、お母さんに食べさせてもらわないと食事をすることができません。
(中略)
アクエイくんは、支援により栄養状態が改善し、元気な笑顔を取り戻すことができました。
ワールド・ビジョンHP
活動内容 | 子どもの教育支援・貧困支援など |
活動地域 | アフリカ・東欧・中東・アジア・中南米エリアの約40カ国 |
支援対象 | 貧困、紛争、災害で苦しむ子どもたち |
寄付の使途 | 子どもたちの支援活動全般 |
運営団体 | 認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン(日本窓口) |
ワールド・ビジョン・ジャパンへの寄付で子どもの未来を守りたい方には、1日150円で支援ができる「チャイルドスポンサーシップ」をオススメします。
月4,500円で、ひとりの子どもをサポートすることができます。
支援をスタートすると、年1回子どもの成長報告書が届きますよ。
もしかしたら命を落としていたかもしれない子どもたちが、自分の寄付によって命を繋ぎ、すくすく育ち幸せに暮らすことができたら、こんなに嬉しいことはありません。
すべての子どもたちには「生きる権利」があります。
子どもたちの権利を守り、未来を作っていくための活動に募金という形で参加してみてはいかがでしょうか。
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寄付金控除の対象団体です
今回は世界で現地の人々に食料を届ける団体を紹介しました。
大人になっても食べ物での栄養補給は日々を過ごすのにとても大事です。
子どもはなおさらでしょう。
そう思うと食料を届けることは毎日の活力を届けることと同じかもしれません。
興味がある方は現地の方々へ「パワー」を届ける気持ちで、支援を検討してみてください!