小児がんの子どものために寄付したい!患者に寄り添う募金先団体3選

(出典:ゴールドリボン・ネットワークHP

不慮の事故、先天性の疾患と並び、子どもの三大死因の一つになっている病気をご存知でしょうか?

それは「小児がん」です。

小児がんは15歳未満の子どもが発症するがんの総称で、大人のがんと比べて生活習慣病に起因せず、予防が難しい病気です。

医療の発達や研究により、今では治療が可能な病気になっているそうですが、それでも1歳以上の子どもの死因としては、不慮の事故に続いて2番めに多いと言われています。

大人でもつらい抗がん剤治療に耐え、がんと闘う子どもたちがたくさんいるのです。

この記事では、そんな小児がん患者とそのご家族を支援する3つの団体をご紹介します。

小児がん患者と、小児がん経験者が笑顔で生活できる社会を実現(ゴールドリボン・ネットワーク)

「小児がんは症例が少なく、情報収集が難しい」
「遠方の病院に通院するための交通費が負担になる」
「子どもの診療に付き添うために親が仕事を辞めなければならない」
「治療や入院で学校の勉強に遅れてしまう」

小児がんと闘う子どもたちとそのご家族は、日常でこのような数々の困難にぶつかります。

また、がん自体の治療が終わったとしても、通院や受診がすぐに終わるわけではありません。

後になって、がんそのものや、放射線等の治療によって合併症が引き起こされる「晩期合併症」や、別のがんの発生(二次がん)、がんの再発などのリスクも小児がんの経験者は抱えることになるそうです。

退院後の定期的な受診による経済的な負担が大きく、進学を諦めてしまう子どもや、晩期合併症への理解が職場から得られず、就職がなかなかできない小児がん経験者は少なくないといいます。

病気と闘うだけでも壮絶な経験ですが、心配事や不安を抱えたままの治療を受ける苦しさは想像するだけで心が苦しくなります。

ゴールドリボン・ネットワークは、小児がん患者とがん経験者が前向きに日常を過ごせるよう、経済的な支援や情報提供、就労支援を行う団体です。

ゴールドリボン・ネットワークHP

行っている活動は、例えば下記の通り。

サバイバーネットワーク
・小児がん患者とそのご家族に対して、小児がんにまつわる様々な情報提供を行います。また、支援企業が催すイベント等に招待で参加できる場合があります。

交通費等補助金制度
・遠隔地の病院に通う小児がん患者やご家族に対して経済的な補助を行います。主に、病院への交通費や付き添いの方の宿泊費が対象です。

ゴールドリボン学習室
・小児病棟へ学習室を設置し、子どもへの教育環境を整えます。看護ステーションから見守りができ、万が一の場合は酸素吸入ができる設備があります。

活動内容 小児がん患者、小児がん経験者の生活の質向上支援、小児がん研究の助成
活動地域 日本全国
支援対象 小児がん患者、小児がん経験者とその家族、小児がんの研究を行う医療従事者および研究者
寄付の使途 病院への交通費補助、奨学金、研究費の助成等
運営団体 認定NPO法人ゴールドリボン・ネットワーク

ゴールドリボン・ネットワークのHPには、実際に助成や奨学金を受けた方々の声が掲載されていました。

「まず心からの感謝を伝えさえてください。本当にありがとうございました。自宅から200km以上離れ、2年間治療のために遠隔地で母子のみの暮らしでした。ソーシャルワーカーさんからゴールドリボンの存在を教えていただき、一時帰宅の交通費をはじめさまざまなご支援をいただきました。今はまだ在宅治療ですが、落ち着いたらこのご恩を少しでもお返ししたく思っています。本人はこの春より小学校に進学です。皆さまに助けていただいた命を大切に、私たちも前を向いて生きていこうと思っています。」

(引用:ゴールドリボン・ネットワークHP


ゴールドリボン・ネットワークへは月々500円から寄付が可能です。

がんと闘う子ども達とそのご家族の不安が少しでもなくなり、明るい未来を描きながら治療に励めるよう、ぜひ支援を検討してみてください。

小児がんの子どもが安心して家族と過ごせる空間を提供(チャイルド・ケモ・ハウス)

家族で食事をする、兄弟と遊ぶ、部屋でくつろぐ、親に寝かしつけてもらう。

子ども時代を思い返すと、誰しもが経験していることではないでしょうか。

しかし、小児がんの子どもたちは入院生活が長く、基本的に家族は病院に宿泊できません。
どれだけ一緒にいたいと願っても、面会時間の終わりが来ると、親や兄弟たちは帰ってしまいます。

一人病室に残される子どもの寂しさや、子どもを置いて帰らなければいけない保護者の方の辛さは計り知れません。

兵庫県神戸市のポートアイランドに建つチャイルド・ケモ・ハウスは、小児がんをはじめとした医療的ケアが必要な子どもやそのご家族、兄弟のために作られました。

チャイルド・ケモ・ハウスHP

チャイルド・ケモ・ハウスは、小児がんの子どもたちが家族のそばで治療できるよう、小児がん患者の「QOL(生活の質)」に配慮した日本初の「家族滞在型療養施設」です。

19の病室はすべて個室。
キッチンや家族用のベッドも備えられているので、まるで家にいるように過ごせます。

また、共用のプレイルームで他の入居者の子ども達と一緒にレクリエーションに参加することも可能なのだそう。

限りなく入院前に近いスタイルで生活ができ、かつ24時間常駐している医師や看護師がいるため、介護する家族も安心して過ごせます。

「チャイルド・ケモ・ハウスは、病院と家の中間施設です。病院よりもアットホームですが、医療者がすぐ近くにいる安心感があります」

(引用:チャイルド・ケモ・ハウスHP
活動内容 小児がん専門治療施設の運営、小児がんの啓発活動
活動地域 兵庫県および関西近県
支援対象 小児がん患者、小児がん経験者とその家族
寄付の使途 施設の運営費、宿泊費の助成等
運営団体 公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金

チャイルド・ケモ・ハウスを運営するチャイルド・ケモ・サポート基金は、施設の運営だけでなく、チャリティウォークなどのイベントを通じた小児がんの啓発活動も行っています。

チャイルド・ケモ・ハウスの運営資金は助成金や寄付によって支えられています。

都度の寄付、毎月の定額寄付のほか、毎年の定額寄付、賛助会員など多くのパターンが用意されていますので、無理のない範囲から寄付が始められそうです。

「小児がんの子どもにも、他の子と同じように家族との暮らしを楽しんでほしい」
「我慢の多い治療期間を少しでも楽しく過ごしてほしい」

そのように感じられた方は寄付を検討してみてはいかがでしょうか。

日本と海外で、小児がんと闘う子どもと家族を医療で応援(ジャパンハート)

発展途上国を中心とした海外の国々に、医師や看護師を派遣する日本発祥の国際協力NGO、ジャパンハート。

海外での活動が有名ですが、小児がんの子どもたちを国内外で支援する、スマイルスマイルプロジェクトという活動も2010年から続けています。

スマイルスマイルプロジェクトHPより引用

プロジェクトが始まるきっかけになったのは、小児がんと闘病中の子どものご家族から「旅行に行きたいけど医療者から離れることに不安があります。 一緒に来てくれませんか?」と依頼されたことだそうです。

当時、病院で勤務していたジャパンハートの創設者はその依頼に応えたかったものの、病院を離れることができず、断るしかありませんでした。

ジャパンハートを立ち上げ、スタッフが集まった今だからこそ「安心した旅行のために、医療者に付き添ってほしい」という小児がん患者とそのご家族の気持ちに応えたい。

そんな想いでスマイルスマイルプロジェクトは始まりました。

国内では主に、小児がん治療中の子どもとご家族を対象に、医療者付き添いの旅行サポートを行っています。

付き添う医療者や、お出かけ後にアルバムを作成するスタッフをボランティアで募ることで、医療従事者がボランティアに関わる機会を作るとともに、一般の方への小児がんの啓蒙も進めているそう。

一方、アジアの発展途上国では、医療設備が日本ほど整っていません。

そのため、がんの発見の遅れや治療する環境の不備、また経済的な理由などから日本では治療可能ながんであっても、多くの子どもが命を落としています。

そこで、ジャパンハートは「ジャパンハートこども医療センター」をカンボジアで運営。
専門医が常駐し、小児がんの治療を無償で行っています。

将来的にはカンボジアだけでなく、「東南アジアの小児医療の拠点」として周辺国からも小児がんの子どもたちを受け入れて治療することを目指しているそうです。

活動内容 医療を受けられない方向けの外来診療・手術の実施など
活動地域 ミャンマー・カンボジア・ラオスなど
支援対象 貧困などを理由に治療を受けられない地域の人びとやその子ども
寄付の使途 手術・薬・入院の費用、交通費など
運営団体 認定NPO法人ジャパンハート

外出や旅行に医療者が付き添うことは、もしもの時に対応ができるだけでなく、不安から旅行に踏み出せない小児がん患者のご家族の気持ちを後押しできるのではないでしょうか。

がんで苦しむ子どもは日本国内にとどまりません。

国内と海外、どちらの活動も応援したい!という方はジャパンハートに寄付を検討されてみると良いのではないでしょうか。

> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です

この記事では小児がんと闘病する子どもと、その家族を支える団体3選をご紹介しました。

どの団体も、壮絶な闘病生活を送る小児がんの子どもとその家族が、少しでも心穏やかな時間を過ごせるよう応援しているように感じました。

そんな時間をつくるために、寄付を始められる方が一人でも多く増えることを心から願っています。

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