(出典:ワールド・ビジョン・ジャパンHP)
こんにちは、寄付ナビの鈴木大悟と申します。
現在、私は「寄付してよかった」と感じられる20団体以上に毎月の寄付をしています。
この記事では、私が毎月寄付している団体で、
- メールマガジンや団体公式SNSで発信されている情報
- 寄付者限定のニュースレターや年次報告書
- 実際に参加したイベントから得られた情報
などから、毎月の最新情報をお届けします。
この記事を書いた人
鈴木大悟
収入の10%を寄付することを5年以上継続中。「あなたにぴったりの寄付先を見つけていただきたい」そんな想いから、ひとりでも多くの方へ寄付によって得られる幸福をお届けするために、このサイトを運営しています。
毎年3月22日は「世界水の日」です。
水がとても大切であること、綺麗で安全な水を使えるようにすることの重要性について世界中の人々と一緒に考えるために、1992年12月に国連総会で定められました。
今月の寄付ナビNEWSでは、「世界水の日」にちなんで、途上国に清潔な水を届けている団体を3つご紹介します。
目次
世界6000ヶ所以上で手洗い場を設置または維持管理を行う(ワールド・ビジョン)
例えば、ケニアに暮らすチャリちゃん(5歳)の1日は、水を汲むために遠くまで歩くことから始まります。
貧しいチャリちゃんの家では朝ごはんは出ないので、家を出る前に口にしたのはお茶だけです。
安全な水を近くで手に入れられないことで、子どもたちは多くのことを奪われています。
- 子どもたちの「時間」
- アフリカの人が水を手に入れるために歩く平均的な距離は6km。
- この距離を子どもが歩くためには3〜6時間が必要です。
- 1年では1,095時間〜2,190時間になります。
- 子どもたちの「命」
- 何時間も歩いてようやく手に入れた水が原因で、子どもたちは下痢や感染症にかかり、命を奪われています。
- 毎日、800人もの子どもが、汚れた水を主な原因とする下痢で命を落としているのです。
チャリちゃんが水を汲む水たまりには、ヤギやラクダなどの動物もやってきて、水を飲んだり、排泄をしたりするので、チャリちゃんが手に入れる水は汚染されています。
汚染された水を飲むことは、下痢や感染症の原因になります。
汚染された水は、世界で最も子どもの命を奪っているものの一つです。
このような安全な水が手に入らない地域で、子どもたちの衛生習慣の改善を行っているのがワールド・ビジョンです。
ワールド・ビジョン・ジャパンHPより引用
ワールド・ビジョンは、16km離れた山中で見つけた水源から数年かけてパイプラインを引き、チャリちゃんが暮らす村に水道設備を設置しました。
ヤギやラクダのための水飲み場も設置したので、動物が飲んだり排泄した水を共有することもなくなりました。
「この水はおいしいです!」
家の近くできれいな水を飲めるようになったチャリちゃんは、健康になっただけでなく、1日6時間の水汲みからも解放されたのです。
ワールド・ビジョンの活動内容や活動地域などを、以下の表にまとめます。
活動内容 | 食料や水の緊急支援・難民キャンプで教育支援など |
活動地域 | シリア・イラク・南スーダン・バングラデシュなど |
支援対象 | 紛争や災害の被害に苦しむ、難民の子どもたち |
寄付の使途 | 綺麗な水・薬・学用品など、現地に必要な物資 |
運営団体 | 認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン(日本窓口) |
ワールド・ビジョンは世界6,000ヶ所以上で手洗い場を設置または維持管理しています。
そのための費用は、支援者からのご寄付に支えられています。
この記事を書いている私もプロジェクト・サポーターとして、ワールド・ビジョンを支援しています。
寄付体験記も良かったらお読みください。
あなたのご寄付で、子どもたちに安全な水を届けることができます。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
アフガニスタンで井戸を建設し、長期的な「自立」を支援(JEN)
安全な水が手に入らないために、1日中水汲みに時間を使わなければいけない子どもたちがいます。
そんな難民の子どもたちに緊急支援と長期的な自立支援を行っているのがJENです。
JEN HPより引用
例えばアフガニスタンでは武力勢力から逃れるため、避難生活を続ける人たちがいます。
より安全な場所は、それと引き換えに田舎の山の麓など不便であることが多く、水汲みのために片道2.5kmの道を1日3〜4回往復するのは、アフガニスタンでも見られる光景です。
子どもたちは学校にも行けずに1日のほとんどを水汲みをして過ごします。
そのような状況を変えるため、JENは難民の人たちが安全な水を供給するための井戸を設置しました。
簡単に安全な水を確保できるようになったことで、子どもたちは学校に通うための自由な時間を手に入れることができました。
活動内容 | 紛争地域や自然災害の被害を受けた地域の緊急支援から自立支援 |
活動地域 | アフガニスタン、パキスタン、トルコ、日本(東北) |
支援対象 | 紛争、自然災害により厳しい状況にある人びと |
寄付の使途 | 緊急支援時の物資調達費用、自立のための設備建設費用等 |
運営団体 | 認定NPO法人ジェン(JEN) |
JENでは、月々1,000円から活動を応援することができる「JENサポーター」を募集しています。
団体公式サイトには、具体的にどのような活動に寄付が使われるのかが明記されていました。
- 月1,000円:173世帯に1カ月分の井戸水を提供することができます。
- アフガニスタンでは、干ばつにより、地表に近いところにある水脈が干上がってしまっていることもあります。
- そのため、100〜120メートルの深さまで井戸を掘る必要があります。
- 水の汲み上げも手押しポンプではできないので、太陽光発電とモーターを使っています。
- 月1,500円:アフガニスタンの家族1世帯に防寒セットを配布できます。
- 防寒セットには、こたつと布団、炭、防水シート、スカーフなどが入っています。
- これにより、住む家を失った人びとも寒さをしのぐことができます。
- 月3,000円:18人に衛生キットを配布することができます。
- 衛生キットには、石鹸、爪切り、歯ブラシ、歯磨き粉、石鹸置き、タオル、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、水タンク、コップ、生理用ナプキンが入っています。
- これにより、人びとの衛生環境を改善することができます。
JENの特徴は、緊急時だけでなく、その後の自立まで長期的な支援を行なっていることです。
例えば、新型コロナウイルス感染症対策では、新型コロナウイルスの存在を認識していない人も多くいたため、まずはその存在について説明することから始めたそうです。
現地の文化や宗教に配慮した形で、感染を予防することのメリットや、石けんを使った適切な手洗いの方法なども伝えています。
現地に根ざした息の長い活動を応援したい、人びとの自立を支えたい、という方は寄付を検討されてみてはいかがでしょうか。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
スーダンで汚れた水も飲まざるをえない人々のため、給水所やため池を建設し、医療を提供(ロシナンテス)
北東アフリカのスーダンには、動物の糞尿が混じった茶色い水を飲まざるを得ない人びとがいます。
水インフラが整備されていないために「安全な水」が手に入らず、ロバなどの動物と同じ水源を利用せざるを得ない地域が少なくありません。
汚染された水は病気の原因になります。
患者をいくら治療しても、原因を取り除かなければ、同じことの繰り返しなのです。
ロシナンテスは綺麗で安全な水を届けることが病気を予防する近道と考えています。
十分な医療、そして安全な水、この2つの組み合わせが相乗効果となって良い循環を生み出しています。
ロシナンテスHPより引用
ロシナンテスは、病気を治療するための診療所を建設し医療を提供しながら、安全な水を得られる給水所も建設して病気の予防を目指す活動を行なっています。
活動内容 | 医療が整っていない村への巡回診療や、給水所・診療所の建設など |
活動地域 | スーダン・ザンビアなど |
支援対象 | 乳幼児とその母親・地域の村人など |
寄付の使途 | 衛生知識を学ぶ講習や、医療施設の整備にかかる費用等 |
運営団体 | 認定NPO法人ロシナンテス |
さらに、水を手に入れやすくなったことで、これまで長時間を水汲みの仕事に充てていた子どもたちが学校に通えるようになり、十分に学ぶ時間を得られるようになります。
以前は水汲みに1時間以上かかっていました。
ロシナンテスHP
新しい給水所ができて、15分程度ととても近くなりました。
勉強時間も増えたので、頑張って医師をめざします!
例えば、月1,000円のご寄付で、手洗いなどの衛生知識を学ぶ講習を96人に実施することができます。
この記事を書いている私も、ロシナンテスを毎月の寄付で応援する「チーム・ロシナンテス」に参加しています。
寄付を決めた際の体験談もありますので、良かったらお読みください。
あなたのご寄付が水と医療を届け、アフリカの人びとが健康な暮らしを送るために役立てられます。
> 団体公式サイトで詳しくみる
寄付金控除の対象団体です
編集後記:「世界水の日」に私たちができることを始めよう!
ここまで読んでくださったあなたは、もうお分かりですね?
蛇口をひねるだけで水が出て、トイレに水が流れる私たちの生活は、実は、大変な設備投資と予算を必要とします。
安全な水に家の近くでアクセスできない国の人びとは、地域で使っている井戸、もしくは水たまりから毎日何度も水を運ばなければなりません。
さらに途上国では、気候変動の影響により、干ばつなどの災害が頻繁に起こります。
そのため、井戸でくみ上げる地下水や川の水では十分とは言えません。
水不足は、貧しい国の人びとの生活を直撃しているのです。
最後に、今日ご紹介した3団体の活動内容を表にまとめます。
団体名 | 活動内容 |
ワールド・ビジョン | 世界6000ヶ所以上で手洗い場を設置または維持管理を行う |
JEN | アフガニスタンで井戸を建設し、長期的な「自立」を支援 |
ロシナンテス | スーダンで汚れた水も飲まざるをえない人々のために給水所やため池を建設し、医療を提供 |
こうした水不足に悩む世界の貧しい国の人びとに対して、どうしたら安全で綺麗な水を届けることができるのかを考え、ぜひ今日をきっかけにアクションを起こしていただけたら幸いです。
もし、水問題を含む”環境問題”に関心がある方は、良かったらこちらの記事もご参考になさってください。