セーブ・ザ・チルドレン「SCサポート」を申し込む前にチェックした、寄付の使い道と3つのポイント

子ども支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」が募集している、寄付会員である「SCサポート」。 このたび継続的な支援をスタートさせていただきました。

私が申し込み前にチェックした、寄付の使い道と3つのポイントをまとめました。

そもそもセーブ・ザ・チルドレンとは?子ども支援専門の国際NGO

はじめに、そもそも「セーブ・ザ・チルドレンとは、どんな団体なのか?」を簡単にご説明しますね。

セーブ・ザ・チルドレンが誕生したのは、1919年のイギリス。 第一次世界大戦で荒廃したヨーロッパで、敵味方の枠を超えて、栄養不良に苦しむ敵国の子どもたちの援助に取り組んだのが始まりだそうです。

その活動の中で、子どもの権利に関する世界初の公式文書とされる「ジュネーブ子どもの権利宣言」を起草。 その理念は国連の「子どもの権利条約」へとつながり、今も世界に広がって います。 (セーブ・ザ・チルドレン「年次報告書2022」より)
現在は、日本をはじめとする約120ヶ国で子ども支援活動を展開。

「緊急・人道支援」「保険・栄養」「教育」「子どもの保護」「防災」などの分野で、子ども支援を専門に活動しています。

郵送された年次報告書

日本では、1986年に「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」が設立。 東京に事務所を置き、資金調達やアドボカシー(政策提言)を進めるほか、東日本大震災や熊本地震の被災地などで現地支援活動も展開しているそうです。

> 団体公式サイトで詳しくみる 寄付金控除の対象団体です

「SCサポート」の寄付の使い道は?気になった3つの活動

このセーブ・ザ・チルドレンの活動を、毎月の継続的な寄付で応援するのが「SCサポート」。

寄付の使途に指定はないようで、団体の活動全般に使われるようです。

SCサポートの入会資料

その活動は世界中の120カ国で行われているとのことで、とても広い範囲。 ですが、申込資料に添付されていたパンフレットに載っていた、5つの分野のうち私の気になった3つを紹介すると・・

緊急・人道支援

世界中の子どもたちのうち、なんと「4人に1人が、紛争や自然災害の影響を受ける国や地域に暮らしている」そう。 紛争や災害に苦しむ子どもや地域社会が、日常を取り戻したり、生活を再建したりできるようサポートしています。
セーブ・ザ・チルドレンは、2022年、ウクライナをはじめ、シリアやイエメン、南スーダン、モザンビークなどでの人道危機や、ロヒンギャ危機への対応、また地震やサイクロンなどの自然災害の被災地において緊急・人道支援を展開し、19,212,501人の子どもたちに直接支援を届けました。
たとえばイエメンでは2015年以降、武力衝突や新型コロナウイルスの影響を受けている子どもたちに安全な学習環境を提供できるように、校舎やトイレ、水飲み場を修繕し、衛生用品も提供。2022年の12月からは、食糧難にある家庭を対象に、食料支援事業も行っています。(出典:同上)

保健・栄養

栄養不良や感染症などによって、生まれたばかりの赤ちゃんやまだ幼い子どもたちが命を失っている。 そんな悲しい現実が、まだ発展途上国には残っているそうです。

セーブ・ザ・チ ルドレンは、栄養不良、感染症の予防や治療など保健・栄養の分野で2022年に20,268,270人の子どもたちを支援しました。誰もがどこでも、質の高い保健・医療サービスを受けられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」の実現を目指しています。 (セーブ・ザ・チルドレン WEBサイトより)

たとえばベトナムでは、少数民族が暮らす地域で、子どもや妊産婦、乳幼児の栄養状態の改善を目指し低活動しているそうですが、その際にはジェンダー課題も含む、現地の社会慣習にも配慮しているそうです。 より活動を多くの人に届けるために、現地の状況に適応している様子が伺えました。

教育

世界では、約1億2,000万人の子どもたちが小中学校に通えていない。 日本では当たり前に思える学習環境を届けるにも、教員の能力養成や地域社会の意識向上、給付型奨学金の提供などさまざまな課題を乗り越える必要があるようです。

セーブ・ザ・チルドレンは、学習環境の改善や教員の能力養成などの支援活動を行いました。2022年は世界で6,233,104人の子どもたちに支援を届けました。 (セーブ・ザ・チルドレン WEBサイトより)

モンゴルでは、特別な支援が必要な子どもたちが中学校進学後も学習面や生活面のサポートを受けられるよう、進学の際の引き継ぎ体制を強化したり、中学校教員に研修を実施したりと、学習環境の整備などの支援を届けているのがわかりました。

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「寄付金控除は?」「途中の解約は?」申込前にチェックした3つのポイント

団体や活動、寄付金の使い道についてこれまで書いてきましたが、「子どもに特化して、さまざまな分野で世界中に支援を届けている」ことが分かりました。

一方、継続的な寄付となると、単発での寄付よりも申し込みには慎重になってしまうもの。 「寄付金がちゃんと使われるのか?」「途中でやめられるのか?」など気になりますね。

申込にあたって私自身がチェックした、3つのポイントをまとめました。

資金はきちんと使われている?

決算報告が、WEBサイトや年次報告書などで公開されています。 有限責任監査法人トーマツによる監査も受けているとのことで、会計の透明性には安心しました。

2023年度の経常収益(企業でいう売上に近い項目)は約32億円、その約53%が寄付金とのこと。 経常費用のうち約97%が事業費、約3%が管理費に使われているそうです。

年次報告書の地域別支出割合を確認すると、日本へも約14%支出されていると分かりました(海外援助費・緊急援助事業費・国内事業費・事業助成金等の合計約19億円のうち)。 「海外の子どもたちのために」と思って寄付される方は、使途を確認されるとよいかもしれません。

寄付金控除・税制優遇は受けられる?

日本法人の正式名称は「公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」。

内閣府より認定を受けた公益法人なので、税制優遇の対象となります。

確定申告をすることで、所得税や住民税など寄付金控除を受けられます。 パンフレットでは、たとえば「月1,500円×1年間の寄付で、(寄付金-2,000円)×40%で所得税6,400円が戻ります」とのこと。

確定申告に必要な領収書は、年に1回まとめて発行されるそうです。

月々の継続支援に参加されている方につきましては、毎年12月末までにいただきました寄付金の合計金額を記した証明書付き領収証を、翌年1月末頃にお届けしております。 (セーブ・ザ・チルドレン WEBサイトより)

セーブ・ザ・チルドレンで寄付金控除は受けられる?税金や領収書について調べました

寄付の中止・解約の方法は?

支援の中止は、電話やメールで連絡を受け付けているそうです。

公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン ドナーサポート係 Tel:03-6859-0068(平日9:30~18:00) Eメール:donation@savechildren.or.jp (セーブ・ザ・チルドレン WEBサイトより)

「ご希望される1カ月前までに、事務局までご連絡ください。」とのこと。 書面や電話だけでなく、メールでも退会を受け付けているとのことで、安心して申し込めました。

セーブ・ザ・チルドレン「SCサポート」は、解約できる?領収書は届く?手続きや窓口を、調べました

最後に

正直に言うと、私はいろいろとモヤモヤがあって、口座引落の手続き書類のオンライン請求をしてから、1ヶ月以上経っても手続きをペンディングしてしまっていました。

ですが、郵送されてきた年次報告書や初めての支援者向けハンドブックのような冊子を読んで、気になるポイントを確認。 決済用のクレジットカード番号を記入して、無事に書類を返送しました。

「寄付をスタートしたいけど、いまひとつ踏み切れない」という方が、子どもたちへの支援へと一歩踏み出すために、この記事が少しでも参考になることを祈っております。

> 団体公式サイトで詳しくみる 寄付金控除の対象団体です