ビットコインで寄付してみました!仮想通貨で、「良いこと」を気軽に応援できる時代に

代表的な仮想通貨として知られる「ビットコイン」。
投資や国際送金、日常の買い物などさまざまな用途で使われ始めていますが、このビットコインを使ってWEB上で寄付をできること、ご存知でしたか?

ビットコインを通じて寄付をしてみた体験をもとに、仮想通貨で寄付するメリットなどお伝えします。

※ 2018年6月初め現在、今回ご紹介したサービスは利用できないようです。Coincheck payment一部機能の停止のため、ビットコイン寄付の機能提供を停止しています。Coincheck paymentが利用可能になり次第、提供再開となります」とアナウンスされています。

仮想通貨で寄付できるって知ってましたか?

私が利用したのが、「Syncable」というWEBサイト。

非営利団体の活動をフォローしたり寄付で応援したりできるプラットフォームサービスですが、「税控除も受けられるビットコイン寄付の仕組み」が提供されています。

ビットコイン寄付は、coincheck paymentを通してリアルタイムで決済を行い、時価で円に変換した現金をSyncableが代行して各団体に決済手数料の1%を除き、全額寄付金として入金します。

同WEBサイトより)

「コインチェック」という仮想通貨取引所に口座を開設していることが条件ですが、保有しているビットコインを寄付の支払いに使える、という仕組みだそうです。

私はコインチェックに口座を開設して、ビットコインを持っていたので、「ちょうどよい!」と試してみることにしました。

ビットコイン寄付受付中で「税控除対象の団体」として掲載されていたのは、13の非営利団体。

国際協力から動物保護、防災・被災地支援に子どもの教育など、さまざまな活動をする団体が登録されていました。

通信制・定時制高校の高校生をサポートする、D×Pを支援先に

そのなかから選んだのは、通信制・定時制高校の高校生に特化してサポートする、「認定NPO法人D×P(ディーピー)」。

大阪を拠点に「不登校経験、経済的困難、発達/学習障害やいじめ経験などさまざまな事情を抱えて自分の「これから」に希望が持てないまま生きる高校生」を支援している団体です。

過去に代表やスタッフの方からお話を伺って共感していたこともあり、支援先に決めました。

私はスマホで閲覧していましたが、D×Pを「支援する」をタップ。

「ビットコインで寄付」を押して、フォームで「5,000円」を選択します。

「ビットコインで支払う」をタップすると、QRコードが表示されます。

遷移先のサイトで、コインチェックにログインすると、「0.00355BTC」(2018年1月20日時点のレートから自動計算)が表示されます。

ボタンを押すと寄付は完了したようで、手続き自体は3分程度で完了。

私自身、仮想通貨を持っていはいたものの使ったことがなかったので、「面倒そう」という感覚も抱いていましたが、案外簡単に寄付できました。

※ 2018年1月末現在、コインチェックが支払い機能を停止しているため、同サービスは利用できないようです。

寄付のオンライン決済で、仮想通貨を使う3つのメリット

オンラインで寄付する場合、決済方法として一般的なのはクレジットカードです。

私自身もクレカでの寄付に馴染みがありましたが、今回ビットコインを初めて使ってみて、以下のメリットがあるなと感じました。

メリット1:とにかく簡単

クレジットカードだと、番号や氏名、有効期限やピンナンバーなど複数の情報を登録する必要があります。

カードが手元にあればよいのですが、手元にないときは思い出そうとして断念するときもありました。

スマホだとWEBサイトによっては数字が打ちづらくて、イライラすることもありました。

ビットコインだと、今回のサービスでは取引所のサイトにログインさえしていれば、QRコードを写してそのままボタンを押せばよいので、ほとんど手間がかかりませんでした。

プラットフォームを通さない場合も、仮想通貨が個人間の送金を簡単にできるような仕組みなので、簡単にできるのではと推測しています。

メリット2:手数料が安い

クレジットカードで寄付すると、決済代行会社と団体との契約にもよりますが、3-5%程度は決済手数料がかかります。

つまり、自分が寄付したお金のうち、その分は差し引かれてしまうということです。

決済手数料がかかるのは仕方ないですが、どうせなら寄付したお金のできるだけ多くが、本来の活動のために使われてほしいですよね。

ビットコイン決済は手数料もわずか1%」とのことで、クレジットカードと比べて圧倒的に低い数字ですね。

(私が寄付した場合は、仮想通貨交換所とプラットフォームサービスの両方が入るので、どんなスキームになっているか詳細は理解できていませんが)

1円でも多く寄付を役立ててもらえるのは、嬉しいことです。

※ なお銀行振込と比べると、金額によってはビットコインの方が手数料が高くなることもあります。ただし、国際送金は一般的に手数料が高額なので、海外で活動するNGO/NPOを支援する場合は、特に役立ちそうです。

メリット3:個人や草の根の団体も応援しやすくなる

規模が大きな団体だけでなく、良いことをしている団体やプロジェクトベースで活動している個人はたくさんあります。

将来の話かもしれませんが、仮想通貨を使ってそういった団体を応援しやすくなると予想しています。

クレジットカードの決済の仕組みを整えるのは、審査や手続きなどハードルが高いもの。

銀行口座も、法人格を持っていない場合は開設しにくいですし、個人の口座で代替するのも難しいでしょう。

仮想通貨は個人間の送金が簡単になるので、応援の気持ちを手軽に送りやすくなるはずです。

(現時点では、まだ仮想通貨が大多数の方には普及していないので、少し先の話になると思いますが)

税制優遇を受けられる領収書とともに、「感謝セット」が届きました

寄付の申し込みをしてから約5日間後、D×Pから自宅に領収書が郵送されてきました。

D×Pは、税制優遇(所得控除または税額控除)を受けられる資格のある、認定NPO法人。

ビットコインの寄付も銀行振込やクレジットカードでの寄付と同様に、確定申告によって税制優遇の対象になります。

今回寄付したのは5,000円なので、5,000円×40%=2,000円近くの所得税の控除が受けられるはず。

2018年分の確定申告まで、失くさないように保管しようと思います。

なお嬉しかったのが、「初回感謝セット」という名前で、年次報告書とメディアクリップ(掲載記事のコピー)が届いたこと。


「ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会をつくる」というビジョン。

「定時制高校の生徒の1/3がひとり親家庭」や「通信制高校の生徒の60%が不登校経験」といった現状を打開すべく、出張授業やチャレンジプログラムなど、多角的に活動をしているそうです。

今回ご紹介したビットコインでの募金だけでなく、月1,000円〜の継続的な寄付(マンスリーサポーター)も募集していて、291名が応援しているとのこと。(年次報告書より)

興味を持った方は、募集ページもご覧になってください。

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